Angel City FC売却報道

前回の投稿から間が空いてしまいましたが、今回はAngel City FCの売却についてです。

結論から申し上げると、2024年7月にBob Iger、Willow Bay夫妻が評価額2.5億ドルでNWSLのAngel CIty FCを買収をすることで合意に至りました。Bob Iger氏はご存じの通り、ウォルトディズニーのCEOでクラブ経営する余裕なんてありませんので、クラブの実権はBay氏が担うようです。(Iger氏については、アクティビストとのプロキシーファイトお疲れ様でした)

さて、この売却の可能性がまず報じられたのは今年3月のSporticoの記事でした。

この記事を見ると、Angel CIty FC の2023年の財務状況としては売上は0.3億ドルで、利益は赤字とのことです。それでもこの時すでにSporticoは1.8億ドルの評価であり、NWSLのクラブの中でもっとも高い評価でした。この評価からもすでに将来の期待値がかなり織り込まれていることがわかります。上述している通り、蓋を開ければ最終的には2.5億ドルの評価がついたということです。

また、NBAのMilwaukee Bucksの元共同オーナーであったMarc Lasry氏が入札者として挙げられておりました。Marc氏は2023年2月にBucksの持ち分25%
を評価額35億ドルで売却しているので、もしかしたら手元に潤沢なキャッシュがあったということかもしれません。別に同氏について詳しいわけではないのですが、今後もクラブ売却案件があれば同氏は手を挙げて参戦してくることを期待したいです。

投資する側の目線で考えてみると、今回の高い評価の裏付けとして将来的に配当などの形で見込まれるキャッシュよりも、リセールバリューの上昇期待という側面のほうが大きいのかと推察します。とはいえ、利益を出していないとこの評価額をサポートすることも難しくなり、リセールバリュー期待も薄くなってくるかと思います。個人的には、次の1年でどのくらい売り上げが伸びて、またいつ黒字化するのかという点に注目したいです。

バスケでは近年女子のプロリーグであるWNBAがかなり注目されている印象で、サッカーもそれに続けるかといったところでしょうか。オリンピックで米国代表の活躍もNWSL自体の人気に影響しそうですね。

以前、同じNWSLのSeattle Reignの売却ディールについても投稿を書いておりましたので、もし興味あればこちらもお読みいただければ幸いです。


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