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世界のイメージ、それ本当?(その1) ~お花の買い付け現場から世界を見る~

ありがたいことに、僕は本業のほか、講演の仕事やたまにテレビやラジオ番組に出演させて頂く機会も頂いている。
特に講演のお仕事で口を酸っぱく言っていることがある。

それは、”現場へ足を運ぶべき”

ということ。いま、SNSの進化で、情報は至るところに転がっている。それこそ、自宅でSNSを眺めているだけで”世界一周”できてしまうだろう。

ところが、SNSの進化と同じ、いやそれ以上に世界は進化しているのである。

例えば、とある新聞のコラム寄稿でも書いたことだが、いま、ヨーロッパや中東の”大金持ちのご子息”が良質な教育を求めてアフリカ・ケニアへ来て、首都ナイロビからヘリコプターで学校へ登校するなんて記事・投稿、皆さんどこかで目にされたことあるだろうか?

僕はお花の仕事もしており、オンラインフラワーショップ「世界の花屋」も運営している。そんな「世界の花屋」での仕事をNHKの人気番組”あさイチ”・”有吉のお金発見 突撃! カネオくん”・”世界はほしいモノにあふれてる”などで僕のことを目にされたこともいらっしゃるかもしれない。

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そこで今回は、お花の買い付けの仕事という機軸で世界の一部を考察してみたい。

今回は第一弾、アフリカ・ケニア共和国について取り上げます。

ケニアといえば、世界トップクラスの大輪で力強いバラ。
赤道直下の日差しを浴びて僕が見上げるほどの高さで花を咲かせる。
しかも、グラデーションを中心に、それはそれは色鮮やかなもの。

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冒頭のエピソードからある意味バレバレかもしれませんが(笑)、アフリカのエネルギッシュな人たちが育ててるのかと思いきや・・・そこは本当に理論的な世界。

お花農園の朝は、まず、オランダ・アールスメール生花市場のセリ状況をじっとコンピューターで眺めることから始まる。これはどこか別の機会で触れようかと思いますが、省人化の結果オンライン上でほぼ全自動で進むオランダのセリ。これを10,000km近く遠いケニアからじっと眺めているのです。

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そして、お花は鮮度が命。収穫・パッキングされたバラはケニアから日本までは約2日かけて飛行機で旅してきます。ルートによっては灼熱の中東を経由するわけでここで傷んでしまったら大変! というわけで、何をやっているかといえば、日々、時間x温度の積分値をチェックしているのです。この積分値が一定の数字を上回るとお花の劣化が進む。そのため、そうならないよう農園・エアライン・商社(=僕)が一体となって仕事しているわけです。

スクリーンショット (12)

あ、でも日本でこのレベルでお花を管理しているのは手前味噌ながら私たち「世界の花屋」・そして母体の(株)グリーンパックスくらいかもしれませんが・・・
というわけで、現地では、それはそれは理論的な話し合いをしているのです。

(続く)



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