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出雲神話1~宇宙創成~

日本という国が誕生する前のお話。
まだこの世は形が整わず、天地の違いも陰陽の違いもなかった時。これは古事記でも出雲風土記でもない。
それらの文献を読み、さらに出雲に伝わる伝承を踏まえ、科学的な事実と実体験・インスピレーションから紡いでいくストーリー。信じるか信じないかは、あなた次第。


宇宙創成と造化三神

何もない世界に突如として誕生したアメノミナカヌシ。
何もない空間に砂粒のような微小な粒子が誕生。それは揺れ動き、次第に大きく膨張し、ビッグバンを引き起こしました。

130億年前に誕生したアメノミナカヌシは超新星爆発によって宇宙空間に散らばっていきました。

原始的な物質、水素が誕生。水素は核融合反応を繰り返し、大規模な爆発は逆に急激な凝縮を生み出した。

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この凝縮はムスビと呼ばれ、漢字に書くと「結び」「生す霊」
つまりエネルギーをギュッと凝縮することによって、新たな命を生み出すことなのです。古事記にはタカミムスビ・カミムスビと書かれている。

人間の想像では振り返るに余りある。
遠い遠い記憶。

その後も物質は化合と分離を繰り返し、最後には金属となって安定します。地球の7割は水ですが、体積で換算すると0.7%ほど。地球の大きさに比べれば一粒の水滴に過ぎません。一番多くの体積を占めるのは鉄35%なのです。

沢山の鉄が組み合わさり、地球のコアができました。鉄は磁場を生み出し、有害な物質の侵入を遮るシールドを築きました。有害な物質のない世界で、いよいよ生命が誕生します。

これは47億年前のお話。同時期に太陽も誕生したとされています。

生命の誕生

遠く離れた惑星から氷をまとった隕石が衝突し、地球にも海洋が形成されていきました。

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地球誕生から6億年後、今から40億年前。
まだ世界は水に浮かぶ脂のようで、クラゲのように混沌と漂っていました。すると、葦が芽を吹くように、萌え伸びる生命、ウマシアシカビヒコヂが誕生。

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生命が誕生した地球はいよいよ地軸を中心に回りだします。まるで天と地が軸でつながっているかのように。天空の軸を担当するアメノトコタチ、地軸を担当するクニノトコタチの誕生です。

太陽と海の働きが強まって行くにつれ、地球には雲と大気が発生。トヨクモノカミが誕生したのです。ついに生命は温暖な気候と大気がもたらす爆発的なエネルギーを獲得したのです。


人間の誕生

今から20億年前。酸素という有害な、それでいて爆発的なエネルギーを獲得した生命は陸上へと進出を始めました。
そして今から400万年前、突如としてアフリカにオトコ・オンナという種族が誕生します。

ダーウィンの進化論は、最近では証明が難しくなってきています。人間が猿から進化したという事が証明できないのです。古事記でも人間は突如として誕生しています。

最初に誕生した男女はウヒジニ・スヒジニ。その次はツヌグイ・イクグイ、そしてオオトノジ・オオトノベ、オモダル・アヤカシコネ。最後にイザナギ、イザナミが誕生したのです。

男女ペアの神様が誕生
1.宇比地邇神・須比智邇神
2.角杙神・活杙神
3.意富斗能地神・ 大斗乃弁神
4.淤母陀琉神 ・阿夜訶志古泥神
5.伊邪那岐神・伊邪那美神

ウヒジニとは泥からできたことを表し、スヒジニとは砂からできたことを表す。次に出てくるクイとはドロドロしたものが固まってきたことを表し、斗とは性器の象徴とも言われる。いわゆる男性・女性の機能が整ったと考えられる。

次にオモダル(顔が整った)、カシコネ(知性が備わった)という成長が見られ、最後にはイザナウ(誘いあう)男女となったのでした。キとは男、ミとは女を指す言葉。

人間の男女として完成を迎えたイザナギとイザナミは先代の神々に命じられ、国を作り、神を生み出す事にしたのです。

時代は縄文時代となっていました。
氷河期に温かい土地を求めて移動を繰り返した人類は、別々の土地に住むこととなりました。
火山国である日本にたどり着いたイザナギ・イザナミは縄文文化を作っていきました。生きることに精いっぱいだった時代とは違い、宗教と文化が華咲いた時代。男女は知的に誘い合い、国を作っていったのでしょう。

そう。イザナギ・イザナミは少なくとも1万6千年前ぐらいに生きていた縄文時代の神様なのです。

神様とは英語でいう所のGODではありません。カミとは我々の先祖を示す言葉。古事記の神代とは人の世の歩みを説いているのです。

ご紹介した神様(Wikipediaより引用)

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