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うつ病当事者が "うつ病九段 [ 先崎 学 ]" を読んでみた

母親に私がうつ病を患い、休職していることを伝えた。

母親はまるでうつ病への理解がないのだが、母親がうつ病九段を読んで、私へ治療の参考になればとのことで、この本を私に送ってきたのだ。

うつ病九段の本自体はマンガで読みやすく、うつ病という病を理解しやすい。ただ、九段は寛解し、復帰するハッピーエンドで描かれている。

そう、実際にはハッピーエンドで終わるとは限らない。
私はうつ病が寛解したが、その後体調を崩し、再度休職を余儀なくされた。エンタメとしてのうつ病九段は読者の間口も広く、うつ病という病の理解に一役買ってくれているのだろう。

しかしながら、うつ病で苦しんでいる人の多くが再発を繰り返している。
自身のメンタルケアを欠かさず、今までの生き方を見直して生活している人がいると思う。

再び同じ場所へ戻る事ができた九段。
うらやましくもあるが、再発防止の考え方や自分なりのライフハックを見つけないと再発してしまうのではないか、という心配もある。

九段のエピソードはハッピーエンドで終えた一例でしかない。
とはいえ、うつ病という病の理解を広げたのは素晴らしい事だと思う。

うつ病は脳の病。
絶望感、焦燥感、気分が落ち込むのは、脳内で異常が起こっているから。
その事が多くの人に伝わるといいな。

それではまた。

母親から送られてきた本:


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