百物語8「隣のいびき」

午前1時半を過ぎた

隣の部屋からイビキが聞こえる

グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

その音は実にリズミカルで、思わずのってしまう

ドンスタドンドンドンスタドン

ドラム叩くならそんな感じ

ドンスタドンドンドンスタドン
ドンスタドンドンドンスタドン
グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

いびきが聞こえる

グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

僕は全身でリズムを刻んでしまう

ドンスタドンドンドンスタドン
ドンスタドンドンドンスタドン
グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

両足を使って床を蹴る
オールナイトフィーバー
イケてるリズム

ドンスタドンドンドンスタドン
ドンスタドンドンドンスタドン
グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー
ドンスタドンドンドンスタドン
ドンスタドンドンドンスタドン
グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

いつの間にか午前7時を過ぎた
おかげで朝まで一睡もできなかった

ところで…

隣の部屋には誰も住んでいないんだよね
それでもイビキは聞こえるんだ

グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー

グーガーグーガーグックガーガー
グーガーグーガーグックガーガー