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肉・肉・肉……魚?

 我が家の食卓を支えるスーパーは、主にロピアと業務スーパーだ。大体2週に1度くらいの頻度でもって車で買い物へ赴き、食材を買い溜めする。

 ロピアはもともと精肉店だったという経緯もあり、肉類の品揃えが豊富すぎるほど豊富だ。ここで私は頻繁に、味付け済みの肉のパックを複数購入して冷凍庫にストックしている。割安のジャンボパックも多いので、何かと使い勝手の良いしゃぶしゃぶ用の豚バラ薄切りや挽肉、鶏胸肉などにお世話になることもしばしばだ。

 一方の業務スーパーでは、主に冷凍野菜を頼りにしている。青果も他店に比べると安くはある(もやしが一袋20円!)のだが、カットや下拵えの済んだ冷凍野菜はやはり使い勝手がよいしラクだ。青果よりも割安な物も多い。

 そんな次第で我が家の台所はこの2大スーパーに頼っている。夕食はロピアの肉と業務スーパーの野菜を合わせて名もなき炒め物などを作るのが常だ。が、最近どうも頭が正気に戻ってしまっているのか気付いてしまったことがある。

 プルコギ、水晶鶏、キーマカレー、豚肉の山賊焼、ローストビーフ……

 我が家の食卓、肉ばっかだな……!?

 野菜は極力炒め物や肉の付け合わせで多めに使うようにしているので不足している実感はないのだが、魚を最後に調理したのはいつかと記憶を遡ったところ、昨冬に鮭のあら汁を作って以来のような気がした。あとは回転寿司やスーパーのパック寿司、パック刺身の記憶ばかりが脳裏を過っていくばかり。

 いやしかし、肉は魚に比べてあまりにラクだし安価なのである。魚だって干物や下処理済みのものを買ってきてあとは焼くだけ。という状態のものもそりゃあるだろうが、同じ価格帯の肉に比べるとコスパはやはりどうしても下がる。肉のコスパ・タイパの良さに私はすっかり飼い慣らされてしまっているのだ。

 とはいえ我々夫妻はもう38歳。紛うかた無き中年である。こんなに毎日肉ばかり食ってて大丈夫か? という疑念も湧く年頃だ。引越しにあたり夫も衣類を多少ばかり捨てていたが、太ってサイズアウトした服を随分ゴミ袋に詰めていた。その責任の一端は台所を預かる私にもあるだろう。(なんだか似たようなエピソードが「昨日何食べた?」にもあったような気がする)

 というわけで、この秋は少し積極的に魚も食卓へ上がらせたく思う。特に今年は秋刀魚が豊漁とのことなので、旬を過ぎる前に機会を逃さず食べていきたい。青魚はコレステロールを減らす栄養素を多く含むようでもあるし、何より秋刀魚はただ焼いただけで旬のごちそう感がある。
 それと、頼るべきはやはりサバ缶か。骨まで食べられるし、煮汁も出汁としてのポテンシャルが高い。時短レシピがネット上に多くあり調理ハードルが低いのも良いところだ。というか最悪、味噌煮の缶詰を皿に移してそのまま食卓に上げたっていいわけだし。

 こうして少し頭を捻ってみると、なんだか魚も思ったよりハードル低く献立に入れられるような気がしてきた。もしかすると次回の買い出し時には、それまでスルーしてきたスーパーの鮮魚コーナーや缶詰コーナーで立ち止まっている私がいるかもしれない。

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