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柴友さん

柴犬を飼っています。
5歳の雄ですが、朝夕の散歩が日課です。

ルートは日によって5通りくらいあり、気分で変えているようです。
ご近所にも顔見知りの柴達がいて、飼い主さんとも挨拶を交わす間柄です。

気が付いたのですが、柴を飼っている人に40代男性が多いように思うのです。
私も40代ですが、性格はどちらかというとおじさんよりです。

一般的に柴は「性格が気難しい」「飼い主にのみ忠実」で飼いにくい部類だと言われがちです。
うちの柴君もストレスがかかると無表情で攻撃してきます。
一方で、人間も40代となると、様々な経験を経て落ち着きを手に入れ、少しハードルが高いことにも挑戦しようという余裕が生まれます。
さらに、柴は運動量が豊富なことも特徴です。朝夕の散歩に1時間弱は費やすことになります。飼い主には並々ならぬ誠実さと体力、忍耐力も求められるので、老人や子供ではパワフルさについていくのは難しいものがあるでしょう。

このような要因が絡み合って、40代男性×柴の構造ができあがっているのではないでしょうか。

私の周りの「柴友」さんは、そのような人が多い印象です。

柴友さん同士では、堅実な挨拶と人・犬ともに適度な距離が保たれます。
そして、話す内容は、「〇月〇日〇時から、○○で花火大会がありますよ(爆音でパニック症状になる子もいるため要チェック)」や「次の保健所の狂犬病の集団接種はいつでしたっけ?」との質問に、「ああ、携帯にメモしてあるからちょっと待ってください」等と、大変意義のある情報交換が行われることが多いです。
柴友さんに限っては、近所のうわさ話、ましてや悪口なんて入り込む余地もありません。

派手さはないものの、終始安定した人間力を感じさせてくれる柴友さんに、多動な私は束の間の安寧の時間を与えてもらっているのでした。


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