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危機の時、リーダーは何をすべきか

尊敬するBill George先生が、ハーバードのポッドキャストで、危機においてリーダーはどうあるべきかをお話されたいました。

Bill先生にお会いしたのは、2008年。ハーバードのケネディスクールで、ダボス会議のYoung Global Leaders向けに「Global Leadership and Public Policy for the 21st Century」というコースが開設され参加した時です(タイトルの写真はその時のものです)。最終日に、Bill先生が総括されたリーダー論は感動的で、みんな胸を打たれ、立ち上がって拍手をしてしまったくらいです。Bill先生の『TRUE NORTH』というご著書は、私にとってバイブルの一つです。

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さて、今回、ポッドキャストで拝聴したお話も、まさに、Bill先生というお話でした。心に残ったところを少し、書き留めておこうと思います。

リーダーにとって危機とは
この危機は、全てのリーダーにテストを課していると言える。この危機を通じて、リーダーは成長し、違う次元へ向かうが、その時に必要なことは、自分が一体何者で、自分が心底目指しているものは何かを呼び起こすこと。

危機の時のリーダーは平時の時とは違う行動をとることになる。ビジネススクールで教えているような平時の組織マネジメントや計画の分析とは違う。なぜなら、今は、どこにもデータも情報もなく、まるで暗闇を飛んでいるような状態だからだ。

リーダーがするべきこと
リーダーは、従業員と顧客の安全のために行動をしなくてはならない。スピーディな財務的な意思決定をしなくてはならない。しかし時間はない。
今、とても大切なことは、リーダーは、自分のビジョンを明確にし、そのビジョンの目指すところを決して見失わず、自分がそこに向かっていくべきであることを自覚すること。

まさにあらゆる方向から暴風が吹き荒れる嵐の中で、リーダーは、それに耐えうる力を持つ必要がある。固定された計画からは答えを得ることはできない。今こそ、自身の直観を信じる時であり、スピーディに適応策を講じる時。だからこそ、自分の哲学やバリューに立ち戻る必要がある。

信念に基づいたジョンソン&ジョンソン
例えば、ジョンソン&ジョンソンのCEOは、自社が所有する小さなワクチンの会社に、数十億ドルを投じて、来年の冬までに数十億のワクチンを生産できるように、速やかに意思決定し、行動した。これは、ジョンソン&ジョンソンのクレド(会社の信条)にある「人々の貢献する」という信条に基づく行動。

ネットワークを生かして世界との協働を実現したMedtronic
Rockin Medtronicでは、アイルランドで、急遽、人工呼吸器の会社に、他の施設の社員に対して安全の確保を保証の上、その工場に呼び集めて、生産量を4倍にした。そして、その製造をオープンソース化し、GM、インドのTATAに技術を提供し、ウィスコンシンのFoxconnでは、本格的に生産が始まるようです。さらに、人工呼吸器に不可欠な部品であるソレノイド・バルブの生産をテスラのイーロン・マスクに個人的に依頼した。サプライチェーンが、危機に見事に活かされた。

民間企業の役割
政府や自治体のリーダーと民間企業のリーダーは協働する必要がある。しかし、議会からは大量のお金が支給されることになっているが、それが多くの問題解決にはつながっていない。連邦政府レベルでは、問題が起きている。行政に比べて、民間企業の中には素晴らしい動きをしている会社もある。

迫りくる流動性危機と従業員とのコミュニケーションの重要性
多くのCEOは、従業員の雇用維持のために、自分の報酬を40-50%カットし、場合によっては、従業員にも給与のカットの要請をしている。本来ならばそのようなことはしたくないが、企業にとって流動性の危機が目前に迫っていることも事実。

こうした誰も経験していない不透明な状況下で、従業員はCEOの声を聞きたいと思っている。リーダーは、こまめに、従業員に現実を伝え、この危機を乗り越える希望を与え続ける必要がある。そして、リーダーはいつも従業員とともにいることも・・。

最前線で働く人の存在価値を見直す時
今、医療現場だけではなく、宅配やスーパーなど、現場で働いている人たちが私たちの生活を支えてくれている。彼らの存在を見直す時だ、いくつかの会社では、最前線で働く人たちの報酬を追加している。これからも、こうした現場で働く人への待遇は変わっていくだろう。

コロナ後に備えて
コロナの後には、全く違うビジネスモデルの世界がやってくる。これからは、会社に通う人も減るだろうし、大きなモールを作ろうという人も減るだろうし、いろんなものが変わる。次の時代を見据えたビジネスモデルの準備を始めなくてはならない。

今、リーダーではない人へ
今リーダーの立場でない人も、リーダーからの指示を待つ必要はない。今、自分にできることがあるならば、動き出す時。そして成長する時。今こそ、真のリーダーが誰かが試されるとき。危機がさった時、本当のリーダーが誰だったかがわかるだろう。

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Bill先生のお話を聞いて・・

リーダーであろうが、なかろうが、今、社会が新たなフェーズに入ろうとしている時、一人ひとりが、自分は何者であり、何を大切にして生きていくのかを考える時なのだと、Bill先生のお話を聞きながら思いました。なんとも辛いこの時期だけれど、一人ひとりがこの機に精神的に成長することができれば、未来はきっと今までよりも多くの人にとって幸せな社会になる気がします。そして、それをしなければ、コロナで亡くなった人たちに申し訳ないと思います・・。

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20代に起業して、30代で会社を売却、テレビに出たり、本を書いたり、40代には、ダボス会議のヤンググローバルリーダー、霞が関で働いたり、社外取締役をしたり、50代になって、新たな一歩を踏み出したくて大学院に進学、令和2年、さて何やろう。http://kumifujisawa.jp