井石裕二note

株式会社NATTY SWANKY 代表取締役社長 井石裕二さん

餃子ブームの背景にある「5つの心」
行きつけのラーメン屋さんの店員さんと意気投合してダイニングを起業した井石さん。粋で鯔背な店作りの根底には、働く人の幸せがある。人が幸せになる会社づくりとは。

1)餃子ブームの立役者、ダンダダン酒場

藤沢:藤沢久美の社長Talk、今日のゲストをご紹介します。今日は、マザーズ上場企業です。証券コードは7674、株式会社NATTY SWANKY代表取締役社長井石 裕二さんです。社名がめちゃめちゃかっこよくて。

井石:ありがとうございます。

藤沢:これって「粋で鯔背(いなせ)」という意味ですか?

井石:そうですね。造語ではあるんですけど、うちの企業理念でもある「街に永く愛される、粋で鯔背な店づくり」というのあるんですけど、店員たちが、りんとしてかっこよく輝いているようなお店をつくっていこうという意味で付けた社名です。

藤沢:めちゃめちゃかっこいいですよね。

井石:ありがとうございます。

藤沢:どういうお店なんだろうと思ったら、あのダンダダン酒場。

井石:はい。

藤沢:肉汁餃子製作所ダンダダン酒場。

井石:はい。

藤沢:いっぱいありますよね。

井石:ありがとうございます。

藤沢:このNATTY SWANKYさんは、この肉汁(にくじる)、肉汁(にくじゅう)?

井石:肉汁(にくじる)ですね。肉汁餃子製作所。はい。

藤沢:肉汁餃子製作所ダンダダン酒場。これを主にというか、これの展開をしている会社って言えばいいんですか?

井石:はい。そうです。もう、この業態だけをずっと展開しています。

藤沢:今、何店舗?

井石:今現在で74店舗になります。

藤沢:すごい勢いで伸びていっていらっしゃるわけですけど、行ったことある人もたくさんいらっしゃると思うんですが、このダンダダン酒場って、どんなお店か教えてもらえますか?

井石:はい。ちょっと、行ってない人にはイメージ付きづらいかもしれないですけど、ダンダダン酒場、肉汁餃子というギョーザがメインの居酒屋ですね。もう皆さん、ギョーザを食べながらビールやサワーなんかを楽しむというようなお店です。

藤沢:これを始められたのが2011年?

井石:はい。

藤沢:このダンダダン酒場というのは、世の中にギョーザブームを引き起こしたということで、とっても有名。

井石:そういうふうに言われていますけども。

藤沢:ご本人としては、そういう意識ないんですか。「仕掛けてやった」みたいな。

井石:いや、全然なくてですね。ギョーザブームなのかというところも、僕は疑問に思っていて。焼きギョーザって、そもそも昔から日本で食べられていたものだけど、ギョーザ食べるシーンというのが中華料理屋とかラーメン屋さんに限られていたんですね。そこを、ギョーザとビールというのは、昔から皆さん、鉄板の相性のイメージを持たれていたと思うんですけども、ただ、ギョーザを食べながらゆっくりビールを飲むようなお店がなかなかないなと思って。そういう食べ方の一つのシーンはつくったのかなと思っています。

藤沢:食べたらジュワという、何かそういうネーミングもおいしそうだし。今までの鉄板、ギョーザとビールに、さらにおいしい感動を付け加えられたイメージがあって。

井石:はい。

2)IT企業社員から、美味しいものが食べたくて、起業へ

藤沢:どうして、ダンダダン酒場が生まれてきたのかというのを、まず最初に伺いたいと思っていまして。もともと、井石さんって、ITの会社に勤めていた人なんですよね。

井石:そうですね。はい。

藤沢:その人がなんでギョーザ屋さんになったのかというのをちょっと教えてほしいですけど。

井石:若い頃から、自分で起業したいと、会社やりたいって思いはすごくあったんですけども。サラリーマン結局、6年半ぐらいやっていまして。その中で色々何をやろうかということを考えてはいたんですけど、たまたま、私が住んでいる近所にラーメン屋さんがありまして、そこのラーメンがすごく好きで、週4回も5回も通っていたことがあったんですね。

藤沢:それほとんど毎日って。

井石:そうです。もう、多いときは、昼食べて、また夜食べて、みたいな。そこでたまたま働いていた人間が僕と同い年で、誕生日も1日違いだったりして、そういうことから仲良くなりまして。そこのラーメン屋さん、店員は今の副社長の田中という人間なんですけども、田中はラーメン屋で、高校卒業してからずっと修行していて、「自分でラーメンで独立したい」って思いでやっていたんですけども。そういう中で話をしている中で、2人でやったほうが、何かもっと大きいことができるんじゃないかという思いで、じゃあ、一緒にやろうという話になって立ち上げたのが、この会社です。

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