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中国の起業家のオンラインセミナーに参加してみた

ダボス会議のYoung Global Leadersの仲間が、二人の中国の起業家兼投資家を招いて、「コロナのインパクトと成長機会」を語るというオンラインセミナーを開催したので参加してみた。印象に残ったことを簡単にまとめておこうと思う。

インパクトの大きさは?
コロナのインパクトは、ある地域やある業界での出来事でなく、グローバルかつ全業界に影響することで、そのインパクトは当然のことながら大きい。地政学的な観点から見ても、戦後の経済危機に匹敵するのではないか。

どんなインパクト?
・サプライチェーンが大きく変わる。グローバル分散されたサプライチェーンから自国に閉じたサプライチェーンになる。
・自国が回復しても世界全体の回復には時間がかかるので、スタートアップも大企業も半分がダメになるという最悪シナリオもある。
・現金こそ王様(Cashi is King)を実感する。今まで以上に誠実で透明性のあるお金の使い方をするべき。
・企業は、今後のシナリオに基づき、コストを見直す必要がある。

どんなチャンス?
・長らくテックバブルが続いたが、今、大きく価格調整が入っており、投資のチャンスが到来している。
・IT企業もトラディッショナルな企業も、デジタル化するチャンス。そして、長期視点でデジタルトランスフォーメーションに向かうチャンス。
・モノからコトへと消費が移行していたが、コロナで、再びモノへ戻っている。コロナによって、オンラインで共同が生まれたり、新しい「コト」が生まれる。
・スタートアップ企業は、ビジネスモデルが良いものであるならば、新たな投資家ではなく、既存の投資家から増資を得るチャンス(投資家としては新しいスタートアップに今、投資する気にはならない)
・事業の効率化(取捨選択)をするチャンス。(キャッシュを豊富に持っているスタートアップが多いが、キャッシュを無駄に使わないように見直しが必要)
・優秀な人材を採用するチャンス(いろんな企業から人材が放出されている)

中国では何が起きてる?
・中国では、教育とデリバリーの事業が大変な勢いで成長している。コロナ前とは大違い。
・工場を買う動きが進んでる。工場を大きくするのではなく、地域を分散することが重要だと認識されて、各地の工場を買う動きがある。
・東南アジアの国々ではコロナによるダメージは中国に比べて相当大きいと予想されるので、中国が果たす役割はより大きくなる。
・しかし、中国もまだレストランには人がほとんどいないし、リアルな場所での消費活動は少なく、回復には2年以上かかる気がする。

全体のトーンとして
インパクトは大きいけれど、それ以上にチャンスが大きく、それは別の角度で見れば、まさに新しい常識の世界がやってくるし、まだその姿が明確に見えないので、その準備として、デジタル化、効率化、新たな人材の採用をしようということでした。


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