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株式会社global bridge HOLDINGS 代表取締役CEO 貞松成さん

保育の世界に科学を導入し、発達に応じた質の高い教育を実現
課題が放置されがちな福祉としての保育事業に、保育士の教育制度、ICTによる業務効率化、発達に応じた教育の質向上に寄与するロボットの導入等、保育を変える貞松さんの取り組みは未来への期待に溢れている。


1)幼稚園より保育園が増えている現実

藤沢:藤沢久美の社長Talk、今日のゲストをご紹介します。今日は、マザーズ上場企業です。証券コードは6557、株式会社global bridge HOLDINGS代表取締役CEO、貞松 成さんです。貞松さんよろしくお願いします。

貞松:よろしくお願いします。

藤沢:はい。global bridge HOLDINGS。もうお名前がすごい大きい社名なんですけれども、お仕事の内容はどんな内容でしたか?

貞松:基本的には保育事業でして、認可保育園を経営していまして、あとは、介護事業ですとか、高齢者介護事業と障害者の事業を行っています。ただ、売上げの8割以上は保育園ですね。ですので、テーマとしては、保育だとか介護・障害といった事業をICTを使って新しくいい未来に変えていくということをテーマにやっています。会社のミッションとしては、人口問題の解決というのを目標に起業したので、そこにコミットした事業に展開していきたいなと思っていまして。エリアは基本的に千葉県が中心に、全保育所の半分ぐらい千葉県ですね。

藤沢:なるほど。その中で、global bridgeって、大きな名前を付けられているのは、どういうことなんですか?

貞松:元々は、人口問題に解決するというのを、日本の一番の危機って何だろうかって考えると、やっぱ少子高齢化だし、特に少子化ですね。高齢者が増えるというのは、いいことだと思うんですよね、長寿社会で。ただ、子どもも一緒に増えていれば、もっと良かったんですけども、なかなかそうはならないということで、労働人口が減っていくというのが、根本的な問題だろうということで。ただ、少子化を解決するというのは、ちょっと現実的じゃないのかなって思っていまして。そうなると、外国人の方にたくさん来てもらえるような国にしないといけなくなるなと、学生時代のときには、そう思って。そのときはまだ入管法とか改正するなんて、いつかはすると思っていましたけど、全然現実的じゃなかったので、そこで、どっかのタイミングで外国人の方に来てもらえるような事業を、最初はしようと思ったんですね。なので、globalのbridgeにしたというところです。

藤沢:なるほど。きっとそれは、これからこの事業を成長させていくと、つながる日がやって来るような気がしてくるんですけれども。まずはそこで、この8割の売上げを占める保育事業ということで、全部認可保育園なんですってね。

貞松:そうですね。少し6か所、7か所ぐらいは小規模保育という2歳までのお子さんを預かっている。これも一応認可にはなるんですけども、小さい保育園をやっていますが、あとは全て60名定員ぐらいの認可保育所ですね。

藤沢:私も子どもがいないのでイメージが湧かないんですけど、どうしてもテレビやネットのニュースだけで保育所と聞くと、働く方がなかなかいらっしゃらなくて大変とか、数が足りないとか、大変なお話ばっかり伺うんですけれども、global bridgeさんの保育所というのは、非常に特徴があるんですよね。例えば、すごく私、資料拝見していて驚いたんですけれども、この「就学前能動的学習」なんていうことが書いてあって、保育園で数量や図形とか文字について学ぶんですか?

貞松:元々、保育園というのは、農村保育所というところぐらいから始まっています。いわゆる、先ほどおっしゃったとおり、ご両親が働いている間、面倒見るというか、代わりに面倒見るという流れで来ていまして、それが戦後もずっと続いていて。ただ、今逆転してきていまして、勉強するとか学ぶってなると、普通は幼稚園とかこども園になってくるわけなんですけれども、今まではですね。実態の数はどうなっているかって言うと、今はもう保育園に通っている子どもが300万人弱おりまして、多分、もうこれからも増えていくと思います。幼稚園に関しても、どんどん減っていっていまして、今114万人だったんですかね、確か昨年の数字だと。これは、今後も差が開いていくと思います。つまり、これは、小学校1年生に上がったときに、ほとんどが保育園出身者の子どもになるということなんですよね。

藤沢:私の子ども時代とは真逆なんですね。

2)国の指針発表を受けて、保育所にも学習室を設置

貞松:そうですね。僕のときもそうです。僕も幼稚園だったので、そんな感じだったんですけども。ただ、そこで、2017年ぐらいに、これは、小学校行くと全部文部科学省の管轄なんですね、小・中・高・大・大学院と。そっから下って、結構色んなところが管轄していて、メインの保育所というのは、厚生労働省。幼稚園は文科省です。こども園は内閣府なんですね。企業している方も内閣府と。院内保育所はと都道府県と、色んなところがあって、ここに内閣府と厚労省と文科省。この3つが合わせて、指針を出したんですよね、初めて共通の。就学前までに育ってほしい「10の姿」というのを出しまして、その中の8番目が先ほどおっしゃった数量を教えるとか、図形を理解する、感覚を養うとか、思考を育むとか、そういう言葉が出まして。それって、今まで保育所でやってなかった。遊びの中でやっていましたけども、就学に向けて特化してというのはなかったんですね、そういう環境もなかったですし。特徴で言うと、私たちは、普通の保育園さん、従来の保育園さんと0・1・2・3・4・5歳の部屋があるんですが、私たちは、それにプラスして学習室というのがあって、これはもう1人1台の机と黒板とスピーカーとって。いわゆる子どもたちが学習できる部屋というのを作っていまして、そこに週に1回とか2回とか行って、数量を学んだり英語を学んだりとか、そういうことをできる部屋を作っているというのは、一つ特徴的だと思います。

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