「仕事とは何か」(有給休暇中 その2)
こんにちは!
薬剤師のくみと申します。私は大手調剤薬局に13年勤務し、ありがたいことにエリアマネジャーにまで就かせていただきました。
そんな私がその地位を捨て、地元秦野市の在宅医療を推進するために10月31日をもって退職します。今は11月1日からの勤務に向けて、1ヶ月間有給休暇を取得中です。
この1ヶ月間、何かやりたいなと思い色々考えたのですが、とりあえずこの13年間を振り返り、私が大手調剤薬局で得た「学び」や「気付き」を発信したり、有給休暇中に感じたり、考えたりした事を自由に表現するためにnoteに挑戦してみようと思い、今書いています。
あまり固くならず、シンプルにやりたいなと思ってます。文章を上手に書く自信はありませんが、もし少しでも目に止まり、興味があって覗いていただけたら幸いです。
さて、2日目となる本日ですが、13年前新卒薬剤師として入社した「自分」にあてて書いてみようと思います。テーマは「仕事とは何か」です
じつはこんな失敗がありました。
入社3年目の時、社会人も薬剤師も慣れてきた自分は少し調子にのってました。内科の門前でいつもの風邪処方。何人も同じ薬を渡す中で、指導も同じ事を繰り返していましたが、患者様にこんなことを言われました
「あなた、同じようなお薬の説明をして、こちらの聞きたいこと聞いてくれないわね」と
私は薬を間違えることなく、しっかりと説明をして薬剤師として「仕事」をしていると思っていましたが、この言われよう。
ふざけんな!俺は悪くないとその時は思ってましたが、帰路で改めて患者様の言葉を思い出しました。
「俺、自分のことしか考えず患者様のことを考えてなかった。こんな仕事している薬剤師最悪だと」。。。
仕事ってなに?
私は13年間仕事をしてきました。
私は薬剤師でもあり、マネジャーでもありました。なので、部下や新卒薬剤師に「くみさん、仕事って何なんですか?」と聞かれたらどうしようって思ってました。
私なりの答えを申し上げますと。
仕事とは「相手に価値を提供」すること。分かりやすく言えば「相手に喜んでもらう」こと
と定義してます。
具体例をあげてみます
町の定食屋さんがあったとします。そこの店主は人柄もよく熱心で、お客様の為にせっせと愛情込めて仕込みをしております。今日のランチ営業のための準備です。
いざ、ランチタイムになり、あなたがふらっとその定食屋さんで800円のランチを頼んで食べました。
「。。。なんだこれ、お世辞にも美味しいとは言えない」
となったとしたらあなたはどう思うでしょうか?
まぁ、仕方ないとしぶしぶ食べる方もいれば、ふざけんな!こんなランチ食べるならコンビニの400円の弁当のがマシだと怒りすら覚える方もいると思います。
さて、この店主は「仕事をした」と言えるのでしょうか?
店主は早朝からお客様の為にせっせと仕込みをしてランチを提供してるのに、お客様は喜んでないのです。
これは私の中では仕事をしてない。厳しい言い方をすれば、ただの自己満足です。
次にこれを薬局薬剤師に当てはめてみます。
慢性疾患のお薬をいつも飲んでいるビジネスマンの患者様をお呼びしました。患者様はすでに財布を手に持ってます。
とても急いでいる様子の中、1から丁寧に薬の説明をする薬剤師がいたら、このビジネスマンはどう思うでしょうか?
もしかしたら「早くして!」と怒鳴るかもしれない。
もちろん薬剤師として自分が調剤したお薬に責任を持つために服薬指導は必須ですが、この患者様を喜ばすことは出来ないでしょう。
また、先の自分の体験でもそうですが、自分が飲んでいるお薬で不安を持っている方が投薬時、質問したかったとしましょう。
そんな中、外来は忙しく「いつもの薬です。体調変わりないですか?」と自分が確認したいことだけを訊いてお会計にすすむ対応をしたらどうでしょうか?
この患者様は2度とこの薬局を利用してくれないかもしれません。
大切なことは、自分がやりたいこと、求めることが一番ではなく、相手が求めていることは何かと常に考えることです。
この考えを13年前の自分に強く言っていたら、もっと仕事が楽しく濃い充実した13年間を過ごせたのかなと思います。
いやいや、大型店舗の薬局でこんなことやっていたら回らないよ!
処方箋をさばいてなんぼで、1日1人で50枚以上出せる薬剤師が仕事できるんだよと
ご意見をいただくこともあると思います。枚数をさばけるのも大切なスキルです。
しかし、多くさばく薬剤師でも、その患者様に合った価値を提供している方も多くいらっしゃると思います。
相手に価値を提供できない、喜んでもらえないことは仕事ではなく、それは「作業」だと思います。
日々忙しく勤務されている皆様は「作業」になっていないでしょうか?
私は、「作業」になっているなと思ったとき、自体験を思い出して戒めとしてます✨
今年9月から服薬期間中のフォローの対人業務も力をいれている方も多いと思います。
相手が何を求めているかを考え、把握した上で薬剤師として応対出来たら、薬剤師不要論も無くなるのではないかと思います。これは我々にはチャンスだと思います。
長々書いてしまいましたが、よし良かったら、皆様の失敗体験も教えて下さい!
失敗は成長するためのギフトです!私はこの気付きを与えてくれた患者様にとても感謝しております。
後日、謝罪をさせていただき許していただけました。その方とは異動するまで親しくさせていただきました
沢山の共有でお互いが成長出来れば嬉しいです✨
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