
日本語教師の給料が安いのが「日本が経済大国」だからとい理由を聞いて「何言っとんねん」と叫びたくなる理由と対策
日本語教師の給料が低いのは、学習者(日本語教育界では、日本語を学ぶ人のことを学習者といいます)が、経済的に恵まれていない国の人が多いからという説明を受けたことがあります。
なんだか最もらしい説明ですが、この説を聞くたびに「お前、なに言っとんねん」と似非関西弁で叫びたくなります。
そもそも日本はすでに多くの国と比較して経済的に劣っています。さらに、もし本当にそんな理屈が通用するなら、先進国の言語、例えば英語やドイツ語などすべての外国語教師の給料は安いはずです。しかしながら、日本語教師がダントツに給料が安いんです。
わたしは中国で日本語教師をしています。言語教師をおこなう友人が多数います。さて、わたしの知人のアメリカ人のお給料は時給で350元(7000円)です。また別の教員も250元(5000円)くらいだと話していました。彼は中国系アメリカ人でした。
さらに10年ほどまえ、広州に行ったときに知り合ったアメリカ人(白人・碧眼・金髪・美人)も400元と言ってました。そしてそのアメリカ人は、すべてのアメリカ人が同じ給料じゃないといいます。つまり肌の色や見た目、髪の色で給料は変化するってことです。白人・金髪は中国では有利です。はい。
そして、われわれ日本語教師は1時間80−120元(1600円~2400円)くらいのお給料になります。10年程前、北京で日本語教師をしていた方は時給40元と言ってました。今のレートでは800円ですが、当時は600円くらいだったと思います。
お気づきの通り、中国において、給料は「言語の種類」そして「見た目」で決まると言って過言ではありません。そんな具合ですから、日本国内の日本語教師の給料が安いのが、相手が経済的弱者だからという理由を聞くたびに、それは絶対にないと叫びたくなるのです。
ましてやこの円安で、多くの外国人が日本を買いあさろうとしています。考えて見てください。現時点で1500円は、75元です。日本語を学ぼうと思う中国人にとって75元はバーゲンプライスです。
中国では、子供が勉強してるかどうかを監督するだけのバイトが、時給100元からあります。何も教えなくても1時間100元、つまり2000円もらえるのです。そう考えると、日本人に日本語を教えてもらえて75元で済むとなると、幾らもで教えてくださいという気持ちになるでしょう。
さらに、円安は人々の経済観念を狂わせています。最近、東南アジアからきた観光客が、日本での買い物を楽しむ様子を見ました。数日の旅行で数十万円の買い物をして、安かったと言っています。
ですから、海外でお金を稼いで、日本で日本語を学ぶ人の学費がレートによって変化しても構わないんです。iPhoneだって値上げするでしょう?
フルタイムで仕事をして手取りが15万円とかの日本語教師のことを考えると、日本は経済大国だから高い金を取れないというのが、ちゃんちゃら可笑しいことに気がついてもらいたいです。日本語教師って結構専門性たかい職業ですしね。
さて、思いつくままに日本語教師の給料が低いのを、日本が経済大国だからと言っている人をディスってしまいました・・・
というわけで、最後くらいは実際的な提案をしたいと思います。
給料で悩んでいる皆さん、外貨で給料を得られないかを考えましょう。
わたしが具体的に相場を述べることができるのは人民元くらいです。でも思い切って現状をお伝えします。
日本人で経験があれば1時間150元から200元くらいの報酬で日本語教師を行えると思います。現時点であれば100時間授業すれば、30-40万円程度の収入となります。
そして、中国人は口コミの社会ですので、最初の糸口さえつかめば、芋づる式に仕事をゲット出来る可能性があります。オンラインでもオフラインでもあまり収入は変わりませんので、チャレンジする価値はあります。
ただ、口コミで仕事を得るためには「中国語」ができた方が有利と思います。
さて、ここで注意がもうひとつ。
決して、中国人が経営するオンライン日本語教室を経由して仕事を受けないことです。多分、1時間70元くらいで雇われると思いますが、彼らは学習者から1時間200元以上の学費を取ります。がっつり中抜きしますが、基本、なんのフォローもしてくれないでしょう。
では、自分は個人で授業をしているのかって・・・
もちろん、していません。就労許可が大切なんで、会社と良い関係を築き続けてます。個人のバイトは違法行為です・・・。
でも日本にいて、給料が低いと悩む皆さんは、良くわからない理由でお給料のことを諦めるのではなくて、別の道を模索するのもアリだと思います。僕も帰国したら、中国人向けオンライン日本語教師として働こうと思ったりしています。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。
いいなと思ったら応援しよう!
