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終わる季節に想いを添えて

9月です。
Earth, Wind & Fireの「セプテンバー」という有名な楽曲があるけど、実はあの歌、歌詞を読み解くと12月の歌なんですよね。
わたしはそれをつい最近知ったんですが、やはり題名からして、なんとなく勘違いしたままの人もいると思うんですよね。それで、9月に入った途端ラジオで流れてくると「実は9月の歌じゃないんだぜ」と一人ムフフとしております。

ツイッターにも書いていろんな意見をもらったのですが、わたしの中にある価値観・言葉の選び方として、夏は「終わる」ものだというのがあります。夏だけは、「終わる季節」。

冬の終わりは「春が来る」、春の終わりは「夏が来る」、夏が「終わる」、秋は「深まる」、そして「冬が来る」。
そういう認識です。なんとなく、秋はいつのまにかなっているものというか。
夏だけが、圧倒的な存在感を持って「終わる」季節だという印象がわたしの中に根強く残っています。

皆さんは、この夏はどうでしたか。
会いたい人に会ったり、行きたいところには行きましたか。肌は焼けましたか、焼きとうもろこしは食べましたか。

わたしは生まれて初めて海水浴場に行きました。
ええ、大げさに聞こえるかもしれないけど、わたしは山奥育ちなので海あそびの経験はないんです…。日本海は泳げませんしね、川遊びや魚釣りの経験はあるんですが…。

海に行った日は、名前も知らない飲み屋の常連メンバーで集まり、マスターが車を出して、朝5時杉並区を出発。
車の中では隣の席の女の子と話したり、マスターの好きな、忌野清志郎のCDを聞いたりしました。
午前中に鎌倉の由比ヶ浜に着くと、わたしは貝殻を拾ったり波打ち際の砂浜をはだしで歩きました。その日は曇りだったので、青灰色の空と水平線が遠くで混じって、とても綺麗だったんです。遠くの山がどれも薄く青く見えて、やっぱりそれもすごく綺麗だった。
「海…生命の起源ってやつかな」なんてキメてみても、理系のことはさっぱりわからんのですが。
そして曇天の下、初対面で年齢も性別もバラバラな四人が砂浜で座って穏やかな波の音をただ聴くというユニークな光景が完成したわけであります。ちゃんちゃん。

こういうことをしていると、「初対面の人と出かけるなんて」と言われるかもしれません。
わたしはたまにこういう、軽率とも取られることを平気でしてしまうのですが、大丈夫。安心してください、危ないことはしないし、得たものも多いです。素性の知らない人と長く話そうと思うと、知人に相対する以上に頭の中を回転させないと話せない気がするんですよね。お互いに共通の言葉を持っていないというか。
まるで箱の中に手を入れて手探りでアイテムを言い当てるゲーム的な、ああいう感覚があります。この人の琴線はどこなんだろう?って。
それから、自分のバックボーンを知らない人だからこそ話せたり言えることもあると思うんです。これをうまく使って、漫画、早く、描きたい…。絶対面白いと思うんだけど、、自分の構成力、画力、とほほ…。

毎年、夏は忙しいイメージが自分の中に確固としてあるんですが、25年目の夏もやっぱりてんやわんやで終わりました。作画のアシスタントもなかなかに忙しい!
残暑冷めやらぬうちに今手がけていることを少しずつ、しかし確実に作っていきたい、と思う九月一日。

夏が終わります。



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はじめまして!背水の陣で生きてます。石原由果子 名義で漫画を描いています。常に自分の身を切って物を書きます。たまに「苑子」という名前を使います。
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