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その生きものの特徴を、スケッチで見つける

あまり知られていない鳥ですが
コサメビタキという名前の鳥がいます

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地味な色なので
どんな特徴があるのかと言われると
なかなか説明が難しいのですが...

やっぱり印象的なのはくりくりおめめでしょう!

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今日は、このコサメビタキのくりくりおめめに注目したいと思います

ただ目が大きいだけじゃない

こちらは↓初めてコサメビタキを描いてみた時のスケッチです

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第一印象の大きな目が印象的だったので
目を大きく描いてみたけど
ん〜?コサメビタキらしくありません

ただ目が大きいだけでは
コサメビタキらしくならないことがわかります

いったい何が足りないのでしょうか?

たくさんスケッチしてみる

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何回も何回もコサメビタキを描いて特徴をつかみます

目の位置かな?
くちばしとのバランスかな?
頭の形かなあ?

模様はほとんどないけど
たしかにコサメビタキはコサメビタキの顔をしているので
なにか特徴があるはずです

例えば、ウグイスとヤブサメとセンダイムシクイなんて
ほぼ同じ顔しているので
鳴き声とか他の情報がないとボクはすぐに見分けられません

ちなみに、おなじヒタキ科のキビタキはこんな顔

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おめめくりくりはこの種の特徴みたいですね

アイラインが大切

何枚も描いていて気づいた点がありました
他の鳥にはなくて、コサメビタキにある特徴です

それは目尻のアイラインです

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ただでさえ、ぱっちりした目をしているのに
この白いアイラインがあることで
よりぱっちりが強調されているように見えます

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だいぶコサメビタキらしく描けるようになりました

大切なのはここから

さて、自然観察で大切なのはここからです

このアイラインはコサメビタキにとって
どんなメリットがあるのでしょうか?

とても大切な役割をしてくれるアイラインなら
もっと他の鳥も目尻にアイラインを入れていてもいいはずです

そもそも、目尻にアイライン入れている他の鳥はいるのでしょうか?

(ちなみにボクはまだ明確な答えを持っていません。考えるのを一緒に楽しみましょう)

野球選手が目の下に黒いのを塗っていたりしますが
あれは光の反射を抑えてボールを見やすくする効果があるそうです

コサメビタキの場合、白い色で逆に反射させてしまうから
反射させるメリットが何かあるのかもしれません

この辺りはぐるっと一周白くしたメジロに聞いてみると
何かわかるかもしれません

あとは、おめめくりくりが
結婚相手を見つけるのに有利に働く可能性ですかね?

シジュウカラが、ネクタイが太いオスを好むように
アイラインが白い個体を好むのかもしれません

それにしては、控えめなアイラインだと思うのですが
そもそも控えめな色の鳥なので
案外このくらいのオシャレが、限界なのかもしれないですし...

とまあ、ここでは答えは出てきません。

この疑問は思考の棚に入れておいて
いつか解き明かしてみたいと思います

スケッチは深く観察するための良きツール

ボクはスケッチをするようになって
自然観察がますます楽しくなりました

本物を見ながら線を引いていくことで
あれ?ここはどうなってる?
おや?こいつにはこんな特徴があるんだな
と気づけるポイントがかなり増えました

そして自分なりの疑問を持ちながら
またその生きものに出会うことで
観察のアンテナが研ぎ澄まされて
新たな発見ができるようになりました

この繰り返しをしていくと
なんてことなかった生きものが
特別な存在になっていて愛着も湧いていて
宝物のようになるんです

そういった宝がどんどん増えるのは
自分の人生を豊かにしてくれているようボクは思います

最後におまけ

アイラインもへったくれもないとこんな顔になります

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