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トラブル発生、旅先でコロナ。

旅先でのPCR検査

サーキュラーエコノミーの旅レポを現地から毎日書くつもりが、止まったまま1週間。実は、帰国のためのPCR検査をオランダで受けたら「陰性」判定を受けてしまったのでした。判定は帰国便出発の72時間以内のルールがあるので、そのタイミングで受けたところコロナ罹患が判明したというわけで、自覚症状がなかったのでびっくり。そして帰国まで残り3日を切るという状況で、いったいどうしたらいいの??という状態に。

ちなみにPCR検査を受けなければならないのは、ワクチン3回未接種の人のみ。3回受けていれば、たとえコロナにかかって発熱していようが帰国できます。私の場合2回だったので、旅行前に3回目打っておくかな〜と迷いはしましたが、自分的には2回で十分と思っていたので、ちょっと面倒だけど「現地でPCR検査を受ける」を選択したのです。現地でGoogleマップでPCR検査と検索するといくつか出てきますし、オランダ領事館のホームページにもいくつか紹介されています。

PCR検査場はほとんどは公的なところではなく、ビジネスとしてやっている、住宅街の一室などが多いようです。私が行ったところは中心街から離れた住宅街でしたが、トラムやバスのストップから超近いので便利でした。朝早くから遅くまで、基本ワンオペでやっているようです。

あらかじめ予約が基本ですが、前の人は予約せず来てました。入室してパスポート確認したら、検査は一瞬。口と鼻両方。ものの15秒ではい帰って、という感じです。検査結果はすべてメールで来ます。1時間コース、4時間コース、通常コースで価格が違い、4時間コース+日本の証明書のオプションをつけると80ユーロでした。いい商売だなあと思うのですが、コロナのオープン化に伴い利用者は減っているらしく、どんどん閉鎖になっているそうです。今は日本人が一番のお客さんのようです。

難儀なフライト変更

さて、陽性とわかって一番大変なのがフライトの変更です。航空会社に直接ではなくOTA(エクスペディアなど)を通していると複雑になります。オンライン代理店は基本チャットボット対応で、個別の変更はオンライン上でなかなかできないからです。さらに今回の場合、同行者が私の分もエクスペディア経由でJALに予約してくれていたので、私個人の予約番号がない中、まずは変更可能なチケットかどうかを確認しなければなりません。確認メールからなんとかチケットが予約変更可能であるチケットであることがわかりましたが、案の定オンライン上では変更できず、チャットボット対応のみで電話がないのです。チャットではらちがあかず、そのうちに前日になってしまいました。
しかし持つべき者は添乗員の友人。大学院の同期のスーパー添乗員Yさんに連絡して、JALの電話窓口を教えてもらい、国際電話したところ通じました!普段ならエクスペディア経由でないと変更できないのですが、直前なのでこちらでお受けします、という神対応で6日後の同じ便に変更ができました。JALの細やかな対応、こういうときに身にしみます。ありがとう。ちなみに変更料は2万円+エクスペディアの5千円で2万五千円。最悪半分ぐらいとられるかも、と思っていたので安心しました。

セルフ検査キットと領事館メール

しかし、まだそれで終わったわけではありません。6日たっても陰性にならない可能性もあるわけで、その場合はまた同じようにキャンセルしなければならないのです。PCR検査は毎日受けたいところですが45ユーロ〜150ユーロぐらいしてしまうし、正式な検査は72時間以内じゃないと有効にならないので、薬局で売っているセルフ検査キットで毎日確認してました。
ちなみにこのセルフ検査キットは10ユーロで5回分とかなり安価なので助かりました。説明はオランダ語のみだけど動画がついているのでやり方はわかります。しかし精度は怪しくて、
一日目(PCR検査翌日)はさすがに陽性、そして二日目が陰性。
喜びもつかの間、念のため三日目やったら再び陽性が出て愕然。
この時点で、領事館に問い合わせたところ、陽性にならない場合の措置として「領事メール」というものがあると知りました。オランダの場合、最初に陽性が出てから11日たてば、陽性でも「回復証明」を出してもらえれば、領事館がメールを書いてくれて、それで帰国ができるというもの。その際そろえなければならない書類多数。

めんどくさっ!

回復証明って何よ。

と思うのですが、ワクチン3回未満の私のような人は案外多いらしく、領事館もたくさん問い合わせがあるみたいで、大変そうでした。たぶん、ずっとその作業で追われているのではないでしょうか。

晴れて陰性、帰国準備へ

回復証明の線を探りつつ、もちろん一番いいのは「陰性」になること。毎日祈るようにセルフチェックして、四日目、やっときれいに陰性になりました。すぐにも正式検査したいところでしたが、一晩明けて朝9時に予約をし、再度PCR検査場へ。

万が一の時に備えて4時間のコースにして、美術館などをふらついてました。そろそろかな〜とスマホでメールチェックすると結果メールが。

ドキドキ。まるで合格発表みたいな感じですね。おそるおそる添付のPDFを開くと。。。陰性!

すぐに日本語の証明書も送られ、今は明日の帰国に向けて、デジタル庁の入国手続きのオンラインサービス「VISIT JAPAN」の登録をしようとしているところ。

いやはや、大変でした。ここに書いてないことも実はたくさん、かなりのエネルギーを費やしてしまいましたが、おかげで約1週間滞在が伸びて、アムステルダムを堪能することができました。

延泊のホテルと過ごし方

さて、陰性待ちで滞在するためには、ホテルはAirbnbやキッチンつきをおすすめします。ヨーロッパは物価高。特に日本と比べて食事が高いんです。ちょっとしたランチでも20ユーロから30ユーロ(2300円から4000円ぐらい)してしまうので、私はアムステルダム中央駅から一駅離れたビジネス街のホテルにしました。中心街から比べるとだいぶ安いし、価格のわりに広い。暮らす感覚で仕事もできる部屋です。ちなみに延泊費用はクレジットカードの保険が適用出来るようです。

湯沸かし器と電子レンジが大活躍。冷蔵庫も十分な大きさ。

近くにコンビニやテイクアウトのパスタ屋さんがあるので、適当に買って部屋でディナーを楽しみました。

この日のディナーは「陰性祝い」にピュイフュメのハーフボトルを奮発 笑

思いがけない休日を楽しもう

さて、予想外の「災難」に異国の地で足止めされ、普通に考えればアンラッキーなのですが、結果的にはすごくいい経験をさせてもらったなあという感じです。
だって、こんなことでもなければ、こんなに長く滞在することはまずあり得ない。長くいればいるほどこの国への理解が深まっていきます。もし順調に帰国できていたら、短すぎて、こんな感じにはならなかったなと正直思います。ヨーロッパは遠いし、今は運賃も高いので1週間ではもったいないです。もちろん、みんな忙しくてそんなに仕事休めない、家族もいるし、ということで最短の旅程にする方は多いと思いますが、生産性を追い求めてきた時代から、価値を創り出す時代に変わった今、「旅」をもう少し長く楽しんでもいいのではないかなと思うのです。長くいればいるほどその土地を理解することができるし、生活者の目線になる。それが旅の醍醐味であり、ビジネストリップであったらなおさら相手への理解につながるのでは。

コロナ陽性ということで時間感覚がズレてしまったからこそ、見えるものがありました。

アムステルダムから近隣都市のショートトリップを楽しみました。ここはデンハーグ。後ろに見える美術館がとにかく美しかった。

ワクチンパスなしで海外渡航する方へ

私はたまたまこんな結果になりましたが、陰性証明がすんなり取れればなんら問題なく帰国できます。しかし万が一の場合がありますので、それに備えてアドバイスするとすれば、以下の3つです。

1,予約変更を前提にしてチケットを買うこと
OTAを通じた格安チケットはリスクもあります。航空会社から直接をおすすめ。特に日本の航空会社は対応が丁寧。
2,セルフ検査キットを持って行くこと
私は旅先で買いましたが、売っているところを探すのも大変な場合もあるので、日本から持って行った方が安心。5回分はあったほうがいいですね。
3,回復証明について学んでおくこと
どうしても陰性にならない場合で難儀している人もたくさんいます。回復証明のルールは国によって違いますが、領事館にお世話になることは確かです。最短で回復証明をもらうにはどうしたらいいか、領事メールの決まりなど、あらかじめ日本領事館のホームページで確認しておくこと。

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