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お外で肉を焼く

しかしっ…忘れたっ…鉄板ッ…!

一緒に来ていた彼が頭を抱えて川の中に飛び込んでいった。パニックで体温が2度上がったらしい。

スーパーで買った高級和牛が2枚、にんにくが4個。
こんなにきれいに切ったのに行き場をなくしてしまった。

どうしよう…どうしよう…そうだ!石焼にしちまおう!
河原の…平たい石を探せーーーーッ!!

河原に転がっていた平たい石を何個かと、川の中にあった平たい石何個かを集めて並べる。

まずは…平たい度No.1の川の中にあった石をバーナーの上に乗せてみよう。

バチッ!!バチバチバチッ!!
ぎゃーーーっ!石が膨張して破裂する!!!

でも!私たちはあきらめない!!

次は河原に落ちていた石をバーナーの上に乗せてみる。

おっ…今度はバチバチ言わないぞ。じりじりと川で洗った水が蒸発してゆく。
一か八か…やってみよう。

じゅわっ…と肉の焼ける音。ま、まさかこれは…!

い、石焼き肉の完成だぁーーーっ!
うまい!うまいぞ!しかも石の保温効果でどんどんスムーズに焼けるようになっていく。

2枚の肉と4個のにんにく、なんとか焼き切れた。

なんだか石にも愛着が芽生えてきて、猛々しく肉を焼いてくれるその姿からタケオという名をつけた。

ありがとう、タケオ。

川のものは川の神様のもの。
ということでタケオは河原にお返ししてきた。

意外となんとかなるもんだ。

それよりも和牛の脂が後半つらく、自分の胃袋に危機感を覚えたのでした。
ちゃんちゃんっ!

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