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【岸田さんの本のおかげで、きょうだい児である事をやっと受け入れられるようになってきた。】

私は、今まで障害のある弟と暮らしてきて、「楽しい」よりも「辛い」という感情の方が大きかった。

「なんで私ばかり我慢しなきゃいけないんだ」「なんで私が手話通訳しなきゃならないんだ」「なんで弟の個別支援計画作成の会議に私まで出るんだ」

とまあ、こんな風に思っていた。たしかに、なんで私がやらなきゃならなかったのだろう。母親的には、「社会福祉士を目指しているのなら、実際の現場を見ておきなさい」との事だったらしいが、当時の私には大きなお世話だった。(今となってはかなり勉強になったのでありがたいと思っている)

家でも福祉、仕事でも福祉なんて耐えられないだろうということで、一般企業に勤めているのだが、まあ天邪鬼な性格なので一般企業に勤め始めた辺りからきょうだい児である事、弟の障害を受け入れ、「この生活も悪くないかも」と思えるようになってきた。

そして無性に福祉の仕事がしたい、きょうだい児と関わりたいと思えるようになってしまった。まだ入社して1ヶ月なのに。もう転職したくなっているのだ。気が変わるのが早すぎる。

大学のゼミの先生に泣きながら相談した時に、「弟の障害や今の環境を受け入れられるようになってから福祉の仕事をすれば良い」と言われたが、入社してすぐにその時は来てしまった。せめてあと3ヶ月早くその時が来て欲しかった。私のあほ。


私がこのように思えるようになったきっかけとして、一冊の本がある。岸田奈美さん「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」がその本だ。

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↑上が私が趣味でやっているインスタの本紹介アカウントに載せた画像だ。

岸田さんの文章には、愛が込められていた。文章だけで伝わってくる愛。なんて素敵なんだろうと泣き笑いながら本を読み進めた。

その中で印象的だったのが、弟や母親との生活を楽しいものとして書いている事である。「私もこんな風に弟との日々を楽しいものにとらえたい」そう思えたのが大きなきっかけだった。

これからも弟の事で悩む事はあるだろう。それさえも将来「あんな事あったなぁ」と思えるようにしていきたい。そのためには、知識や経験と強いメンタルが必要だ。わたしはまだまだ甘っちょろい孵化さえもしていない卵状態なので、せめて孵化できるように頑張りたい🐣


転職問題は、何か良いアドバイスがあれば、誰か教えてください…笑(今の会社に不満がないのに、やりたいことがあるからと辞めても良いのか・社会福祉士の転職事情など)


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