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日々掌編短編小説(そよかぜの千夜一夜物語)

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2020年1月1日から、ほぼ毎日掌編小説を執筆中。東南アジア小説をはじめ、興味のあるあらゆるジャンルをネタにして作品を発表しています。ちなみにこちらには「書き下ろし」としてしばら… もっと読む
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2021年7月の記事一覧

愛の河でいただくモーニング 第555話・7.31

「健、おはよう! 起きて」元日本人でありながら訳があり、台湾(中華民国)の国籍を取った宝…

Fukujinduke 第553話・7.29

「あ、ち、ちょっと、なに、待て!」  木島優花は、スーパーからの帰りに事件に巻き込まれた…

これは地名なの? 第552話・7.28

「うん、なんだこれは?」突然不思議な漢字の羅列を見つけた。ここはとあるうなぎ専門店の店内…

夏の綱で作る料理  第551話・7.27

「ただいま」勝男はいつもより30分ほど遅い時間に自宅に帰った。「今日は遅かったわね」と玄関…

四国の東・阿南までと阿南から  第550話・7.26

「ここが阿南駅か、何もなさそうだな」大輔は徳島県阿南市に来た。彼は本州の岡山から瀬戸内海…

河童の真実? 第549話・7.25

「ふう、ちょっと休憩」龍介は、そういうと作業の手を止めた。彼は電子部品を半田付けする仕事…

意味不明な時間 第548話・7.24

 急に目が覚めた。何かの恐怖のために全身が震えている。「ああ、夢だったんだと」胸をなでおろした。だが頭の中では、ついさきほどまでの記憶が鮮明に残っている。 ーーーーー 「あれ、ここ何処?」と、気づいたら、どこかに閉じ込められた気がした。頭から高音が聞こえる。恐らくどこかの会議室のようなところに違いない。どうやらうつぶせになって眠っているようだ。眠いような眠くないような不思議な雰囲気。体を動かせば動きそうだが、動かそうという気が起きない。  ここで突然人の声が聞こえてクイズ

1964年の出来事  第547話・7.23

「なにこれ、古びた看板ね」日本語が得意なイギリス人ジェーンは、エドワードこと江藤と、昭和…

海 Ocean đạidương มหาสมุทร 海洋 第545話・7.22

「あれ、ここは?」目覚めると、見慣れぬ光景が広がっている。どこを見ても海が広がっているだ…

日本三景制覇をめざして 第545話・7.21

「政宗君、宮島に来てどう」恋人の松島美咲がつぶやいた。ここは広島にある、宮島と宮島口を結…

月面で撞球? 第544話・7.20

「今日もきれいな月。梅雨が明けたから、また美しい星が見えるかしら」私、真理恵は、昼間はコ…

神戸の夕暮れを見ながら入ってきた第一報  第543話・7.19

「今日は祝日じゃないんだよなあ」今日は7月の第3月曜日。石田圭は会社の出張で神戸に来てい…

キャンプの話をしよう 第542話・7.18

「それはまた、豪華ですね」修平は、ある客のキャンプのやり方に、驚きとともに息をのむ。  …

4コマの世界に魅せられて 第541話・7.17

「あ、久美子さん!」「萌ちゃんも休憩の時間だったのね」ここはコールセンターの休憩室。電話オペレータの萌は、管理者の久美子と休憩していた。「ねえ、久美子さん知っています。藤塚さんのこと」萌は堰を切ったように同僚の噂話を始めた。 「ああ、そうらしいわね。あの人、正社員の話を断ったってやつね」「何でかしらね。派遣からいきなり正社員なんてすごい話なのに」 「まあ彼女は本当に優秀で、あ、萌ちゃんがと言うことではないわよ」「いえ、大丈夫です」萌はそういうが少し目が吊り上がり気味。 「トッ