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家庭菜園の元気な野菜

こんにちは。

梅雨が明けて一気に真夏の暑い日が続いていますが、皆さまお元気でしょうか?

あれだけ長雨が続くと太陽が恋しくなっていましたが、暑ければ暑いでまた雨が恋しくなる・・ないものねだりな私です。

そうそう、長雨と言えば。今年は例年にない長雨で、野菜が不作だと言う声を私の周りでも結構聞いていました。

私は仕事でホームセンターの園芸部門にいるので、そこでもお客さんの色々な声を聞いてもいて。

今年はナスがダメだ・・

ピーマンもダメだ・・

かぼちゃが実をつけないで枯れちゃう・・

せっかく植えたのに苗が全部枯れちゃった・・

などなど。

そういう人は、植えた苗が枯れたから再び植え直すために苗を購入しようとするが、今はもうどこもキュウリ、ナス、トマト、ピーマンの苗は売ってない。

もともと夏植え野菜の入荷が少ない上に、お客さんのニーズが重なってどこも手に入らないんです。

そして客層はと言うと、家庭菜園〜小規模農家〜大規模農家など幅広く、慣行栽培〜有機栽培〜自然栽培と栽培方法も多様。

<有機栽培>・・化学肥料や農薬にたよらず、家畜小屋の糞尿(ふんにょう)・敷きわらや堆肥(たいひ)など、動植物質の(=有機)肥料で、安全かつ美味の食糧を作る栽培方法。
<慣行栽培>・・普通一般に行われている栽培方法で、通常生産過程において農薬や化学肥料を使用する従来型の栽培方法。

そもそも今年初めて家庭菜園に挑戦してみたという人もたくさんいて、そういう人は特に失敗が多いみたいな感じでした。

お店が忙しい時はなかなかそうもいかないけれど、時々お客さんの話を詳しく聞くタイミングに恵まれると私は同じような質問をしてみる。

「使っている肥料は化成肥料ですか?」と。

そしてほとんどの人がそうだと答えます。

「化成肥料はどのくらいの量を使っていますか?」

という質問には、ひとつの所にこれくらい、と言って片手にこんもり盛るくらいの量だと言う。

私だって農業に関してはそんなに詳しくない。

けど、その答えには明らかに答えが分かった。

「きっと化成肥料の量が多すぎるのがひとつの原因かもしれないですね」と。

化成肥料の場合は、肥料分と効能が強いので、与え過ぎると肥料焼けと言って苗が逆に枯れてしまうのです。

肥料はたくさん与えればいいというわけではなく、特に化成肥料の場合は適量という目安量が裏面に記載されていますね。

もちろん、苗がよく育たない原因はひとつだけとは限らず、もともとの土壌の状態にもよるし、今年みたいな天候にだって大きく左右されるでしょうし。

野菜づくりは生き物相手だから、こうやったら絶対に大丈夫っていうのはもしかしたらないのかもしれない。

経験豊かな作り手さんだって毎年同じようにはいかないと言っているくらいなんだから。

ただ、安易的結論を出すには時期尚早かもしれないけれど、仕事柄、農に関わる人の声をランダムに聞いて実際の畑と野菜を見て、私なりに思ったことがありました。

毎年毎年、気候が大きく変動する時、有機栽培が鍵になるじゃないかということ。

従来の慣行栽培は、安定した一定の収穫を得るのにはとても有効。

だけど、安定した収穫を得るには、ある程度の安定した気候条件が前提だということ。

そういう想定のもと研究され作られた肥料や農薬を使って、決められた方法で作られる。

それ通りにうまく行けばちゃんとした作物ができるし、うまくいかなければできない。

もし、予測不可能な気候変動の中でも従来の慣行栽培が問題なくできるとすれば、それはハウスなりの施設や建物の中で栽培環境を自分たちで調整しコントロールできればの話になるのかなと思います。

そうなると施設維持費もかかるだろうし、現実的にどうなんだろうと疑問もわきますね。

だからこそ一般ピープルにとって現実的な方法としては、想定外が頻発するような気候の変動に対応するには、やはり自然の力で振れ幅をまかなえる有機質が必要になってくるんじゃないか?

人間が計画をしていたものごとがことごとく覆される出来事を目の当たりにしていると、なおさらそう思いました。

自然が激動しているなら、人間がそれに合わせてやり方を変える必要もあるんじゃないかって。

私は実家が米の慣行栽培をしている立場から慣行栽培を否定はしていないし、慣行栽培によって今までたくさんの人の食を安く提供してきていたことに敬意を払ってもいます。

そしてこれからもできるなら、それはそれで継続して欲しいものだなぁと思う。

なぜなら、今はまだ農業従事者(家庭菜園でも)の絶対数が少なく慣行栽培での国内自給率を少しでも支える必要があるから・・

ただ、土に触れられる環境に恵まれている人は、できれば自分のためにそして家族のために(それだけでもじゅうぶん)、自然の力の営みを有機栽培という形で関わり食べ物を作ってみて欲しいと思う。

なぜこんなことを書こうと思ったか私も分からないけど、ただ、書きたかったから書いてみました。

なんとなく必要な人に届いたらいいなって思いました。

こちらは我が家の畑で旦那が有機で育てた元気な野菜たち。ナスもキュウリもたくましく育ってくれています。
隣の畑で慣行栽培しているおじさんから、お宅のはいいナスだなぁと言ってもらったみたいです。良かったね、旦那さん(^^)