春を楽しむ男

四月になった。ずっと春は嫌いだと思っていたがいつのまにか花をきれいと思えるようになっていた。大人になった気がする。23歳になってようやく桜を見て気分が高揚するようになった。いや桜はずっと見るだけで気分は上がってたけど、なんというかただただ流れるように見るのではなく立ち止まって見てしまうようなかっこいい男になっていた。介護で利用者の家族と連絡を取る連絡帳のようなものの返事に「花が沢山咲いていて春はいいですね」とか書いてしまった。流石に気取りすぎた。でも花束なんて貰っても何の得もないだろと思っていた感性の乏しい自分はもういない気がする。花美しい。お花見を馬鹿みたいに酒を飲む口実ではなく本当に花の良さを受け止めるためにしたい。いや本当なんだけど書いていて気取っている感じがする。かっこつけている感じがする。流石にひねくれすぎか、そうですか。

花と言えばSHISHAMOの花という曲が好きでした、そういえば好きでした。

万が一お金を捨てようという発想に至った場合のみ僕に引き受けさせてください。リターンはありません。