ニート脱出の第一歩

今日はニート脱出のためにアルバイトの面接に行ってきた。
まだバイトを始めていなかったのかと言われればそれまでだが、こればかりは仕方ない。ニートは行動が遅い。仕方ない。僕は人間に起こり得るほとんどのことは仕方ないと思って受け入れるようにしている。みんなが働くのだって生きていくうえで仕方のないことだし、僕が仕事をしていないことだって仕方のないことである。矛盾が生まれようが関係ない。そうするのが定めだったのである。仕方ない。

僕はバイトを始めるにあたって大学をやめて僕より一足早くフリーターになっていた友人にアドバイスを求めた。その友人はスロット店でバイトをしていて近くのパチンコ屋の中でおすすめの店を教えてくれた(僕の最寄り駅付近にはパチンコ屋が数多くある)。すぐにスマホで検索したもののその店はいわゆるバイトルやタウンワークといった求人サイトには募集をかけていなかった。しかし僕の記憶ではそのパチンコ屋は店頭にアルバイト募集の張り紙をしていた気がしたためほかのバイト先を探すという選択に踏み出す前に最寄り駅まで出掛ける予定があるときのついでに一応店頭に確認しに行こうという意思が固まった。だがしかしニートには家の安全を守るという使命があるためなかなか外出することも叶わず外出ついでに張り紙を確認するということをすぐに行動に移すことが出来なかった。今までバイトを始めることが出来なかったのはそういった背景がある。仕方ない。

時間がかかってしまったものの店頭でアルバイト募集の張り紙を確認できたのでそれを写真に撮って持ち帰る。本当は帰ってすぐに電話をかけてもよかったのだがそこは一日寝かすことにした。寝かすことで一度頭をリセットさせることを図っただけであって決して怠けたわけではない。寝かしたのち落ち着いて電話をかけることに成功した。そのバイトは早番遅番で時給が変わるようだったので早番遅番を週2回ずつ働こうという心持ちで電話をした。電話をするとまず出たのが若い女性の方でとても口調が優しく、これならバイトも平和にできそうだと安堵した。しかしそれも束の間、少しかったるそうで怖そうな声色の女性に電話が代わってしまった。もうこの時点で少し嫌になってしまった。緊張感も一気に増した。しかしここは自分を奮い立たせ背筋を伸ばして電話を続けた。すると怖い女性に「今アルバイトは遅番しか募集してないけど大丈夫ですか?」と言われた。正直僕は早番もやりたかったのでこれは結構困った。が、僕にはその怖い女性を前にして「ならやっぱりいいです」なんてことを言う度胸はない。言おうものならこの女性を怒らせてしまい、「今すぐその面下げて今この忙しいときにわしの時間奪いよったこと謝罪しに来んかい」と静かに怒られてしまう気がしたので元気な声で「大丈夫です!」と返事をした。ちなみにパチンコ屋に忙しい時間があるかどうかは知らない。とりあえず無事に面接を取り付ける電話を終えることが出来た。

面接には履歴書が必要とのことだったので、その日のうちに証明写真を撮りに行った。証明写真を撮る機会があるたびに自分の顔ってこんなに変だったかなと思う。鏡で自分の顔を見るときはわざわざそんな風に思うことはないが、証明写真を撮るたびにこんなに自分の顔は変だったのかという気持ちになるということは他人から見られている自分はこの顔なんだなと改めて感じ嫌な気持ちになる。勝手に脳内で美化しているんだろう。恥ずかしい話である。いやでももうちょいましな顔をしていると思うんだけど。証明写真って6枚セットで結構余るから一応取っておいてあるんだけど次に使う場面が来るたびに、この顔変だな、という気持ちになり新しい写真を撮りに行ってしまう。そう思って新しく撮るものの、結局変な顔が6枚召喚されるだけである。800円もかけてすることではない。今過去の証明写真と新しい証明写真を比べて見たら明らかに顔が太って大きくなっている。どのくらい違うかというと今のカントリーマアムと昔のカントリーマアムくらい違う。これは早急に顔痩せ計画を立てる必要がある。楽して顔痩せるフェイススパ的なのないかな。

そんなこんなで今日ようやくパチンコ屋バイトの面接に行ってきた。人生初のパチンコ屋に入店した。今って分煙化が進んでて昔のたばこのイメージってもうかけらもないんですね。ただ音は凄まじかった。こんなところでバイトしてたら耳悪くなりそう、ただ長年の悩みの声が小さい問題は働くうちに解消することが出来るかもしれない。面接を行った場所は多分事務所なんだけどきったねえ場所だった。まあ面接の感触的にはフリーターは重宝するなあみたいな空気だったので採用されそうな感じではあったが、面接をしてくださった方が店長ではないというのと、どうやらそんなに今人手が足りていないわけではなさそうで採用してもそんなに入れないかもということだったので、もしかしたら不採用かもしれない。不採用だとしたら過去の不採用の思い出にまた1ページ追加されることになる。不採用の思い出はまたいつか日記に綴ることにする。面接の結果もいずれ書くことにする。熊谷がニートを脱出できるか否か乞うご期待。終わり。

万が一お金を捨てようという発想に至った場合のみ僕に引き受けさせてください。リターンはありません。