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夫婦間ギャップ

おどるポンポコリンってエンディングテーマじゃないの?

 私が衝撃で放った発言です。共感できる方いらっしゃいますでしょうか…

 私のパートナーは男性(夫)です。私にとって夫は一番「違い」を身近に感じる相手です。
 夫婦の違いというと男女差が一般的かもしれませんが、私は女きょうだいしかいませんし、男友達じゃ比べるほど親しくもないので、男女差を語るほど男性側サンプルはありません。別の視点で身近に感じた「違い」をご紹介します。

身近なところで言えば“食”

 身近でありながら致命的なテーマ。

 私は薄味でヘルシーなものが好き。一方で、夫は味の濃いものを好みます。寒いところで生まれ育ったあるあるでしょうか。
 夫の実家ではカレーにニンニクがふんだんに入っており、においのきついものが苦手な私には受け入れがたいところです。

出身地

 出身地といえば、その特徴も大きく異なります。特に違いが顕著に出るのは交通の(時間の)捉え方です。

都会育ち

 私は都心ではありませんが、急行も止まる駅が最寄で、駅から徒歩10分とかからない場所で育ちました。当然(?)、 ビブレやPARCO、マルイ等が徒歩圏内にあり、高校時代友人に放った言葉は「地元にプリクラがないなんて信じられない!」(今は反省しています…)

 電車は3分に1本きます。もし乗り遅れても次に乗ればいいので、いつもぎりぎりの時間に家を出ます。10分に1本しか来ない地域に住む今でもその感覚は抜けないので、頻度の少なさを恨みながら毎朝駅まで走ります。

一方で…

 夫の実家のイメージは「ポツンと一軒家」。実際そこまでいかなくとも、ポツンと一集落 といったところでしょうか。

 実家に行くときは大変です。最寄駅からバスを乗り継ぎ1時間、バス停に着いてもまだ辿り着けません。夫の実家に「お義母さーん」と電話で迎えを頼み、車で15分ほどで到着です。数年前は一主要会社の携帯電波が入りませんでした。

 電車だってバスだって約1時間に1本しかきません。だからか夫は今でも尋常じゃないくらいに余裕をもって家を出ます。

 駅を目の前に、発車まであと2分もある!と思う私と、2分しかない!とソワソワする夫。

歳の差

 地域差に加え、更に夫は年下です。学年では3つ差ですが夫が早生まれなので、実際は3歳半ほどの差です。たかが3歳されど3歳!
何より幼少期の記憶の違いが著しい。

 おどるポンポコリンは、エンディングテーマでしょう?
オープニングは「♪楽しいことなら いっぱい〜」でしょう。知らないの?

 え、幼児期といえば、“じゃじゃまるぴっころぽーろり” ではないの…?

違いを感じて

 実はこの話、結婚して1年目に他で書いたものを加筆、再編集しています。新婚だからこんなにも目に付いていたのでしょう。それに多分それを楽しんでいたんだと思います。

 もともとは、私自身のことを伝えたくて書いたものではありません。仕事関係で立場や手話を学んだ環境の違いから、激しく対立していた周りの状況に耐えかねて、機関紙に載せたものです。

最後はこんな文章で締めくくっていました。

『日々違いを感じる中でも、なんとか1年暮らしてきた。それは“違い”の理由を理解しているからだと思う。生まれた場所も時代も環境も違うのだから、違って当然。もう一つはそれを理解した上でお互い歩み寄ろうとしているからだろう。
 これは仕事でも活動でも、ほかの場面でも同じなのだと思う。世代も違う、学んだ環境も違うのだから考え方なんて違って当たり前。それを前提に、じゃあどうしていこうかと考えていければ、お互い歩み寄り、高め合うことができる。違いって対峙しているようで、相乗しているのかもしれない。
 さて、結婚生活はまだ1年目。これからもっと大きな違いに出くわすに違いない。歩み寄り、何とか乗り越えていかなければ…。』

新たなステージへ

 更に5年ほど経った今も特段違和感なく過ごせています。何とか乗り越えたというより、意識せずとも新たな生活習慣を2人で確立した気がします。

 例えばカレーのニンニクは入れないことで合意を得ていますが、それ以外の料理は醤油でも塩でも、味が足りなきゃ入れていいことになっています。なお、健康管理は私の役割ではありません。

 また、2人で出かける時は夫から家を出る目安時間だけを知らせてもらいます。私がどんなに時間ギリギリまで支度しても、家を出る時間さえ守ればいいんです。それなら走らずとも余裕で電車に間に合います。

 歳の差ギャップはもはや、たまに出ると楽しくなります。私の実家でも最年少だった私より年下が現れたことで、より歳の差ギャップを感じる両親が更に楽しんでいたりします。

 あくまでも我が家流ですが、皆さん同様に様々工夫していらっしゃると思います。
 「違い」の対立はいつしか双方が気兼ねない、新たな視点、別のステージに連れて行ってくれたようです。



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