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【週刊DSAL vol.3】第3Rまとめ

はじめに

 はじめまして、Digitus Shadowverse Amateur League(以下、DSAL) 運営副代表を務めておりますClaraと申します。前回に引き続き『週刊DSAL』を読んでくださっている方、誠にありがとうございます!はじめて読んだという方も、興味をもっていただき誠にありがとうございます。今回は、前回に引き続きDSAL第3R終了時点の各チームの成績や対戦データの分析と考察を行います!第4Rマッチアップ解説は別記事で行いますのでご安心ください!!前回読んでくださったかたはご存知かと思いますが、この『週刊DSAL』割と長いですので、お暇なときにちょっとずつでも、一部分だけ見たいという方は目次で飛んでいただいても構いませんので、お好きなように読んでいただければと思います。前回に比べれば分割している分、読みやすいとは思います!

 また、前回同様記事の最後には投げ銭で読めるDSAL小話が掲載されております。こちらの方も是非ご覧いただけると、私のモチベーションにつながるので大変うれしく思います!!

 それでは内容に移りましょう!


DSALってなに?

 まず内容に入る前にDSALについて少し説明させていただきたいと思う。Digitus Shadowverse Amateur League 通称DSALは、株式会社digitusの主催のもと、DSAL運営組織委員会のもとで運営されるShadowverseの強豪チームが勢揃いしたリーグ形式の大会だ。参加チームは28チームで、リーグは4つのグループに分かれた予選リーグとグループ内上位2チームが進出できるプレーオフトーナメントに分かれている。フォーマットはローテーション BO9(Best of 9)で行っており、1チームから5人のメンバーが毎試合登場し、5クラスのデッキを使って対戦する。BO9についての詳しい解説は前回記事を参照していただけると有難い。

 個人の技量が結果に表れるRAGEやJCGなどとは異なる、現状には存在しなかったチーム同士の戦いということで、発足から多くの方に注目していただいている。今回はそんなDSAL第3ラウンドの詳細と、今週末に控える第4ラウンドのマッチアップを見ていきたいと思う。

第3ラウンド 対戦データまとめ

  まずは、第3ラウンドの簡単なまとめから見ていこう。まずは各チームの持ち込みからチェックしていこう。

DSAL第3ラウンド

 圧倒的なのがリノセウスEの持ち込み数だ。SRGを除く実に23チームが持ち込む形となった。また、同様に潜伏Rも多くのチームが採用しており、自分の動きで完結するようなデッキが無難に採用された。また、チーム間で分かれたのがBのアーキタイプだ。能力調整前ではTier1であった自然Bのキーカードであった黄金都市が能力調整を行い使いづらくなったことで、エイラBに変更するチームも多く存在した。また、自然エイラBという新たなタイプも登場し、今節の結果を受けて第4ラウンドでどのように移り変わりがあるのか楽しみなところだ。また、自然Bの衰退を受けて台頭しはじめた復讐Vの活躍にも期待がかかる。それでは今節のアーキ別の戦績結果を見てみよう。

DSAL第3ラウンドアーキ別戦績

 赤のバックカラーが入っているところが2勝以上勝ち越しているマッチ、青のバックカラーが入っているのが2敗以上負け越しているマッチである。これを見るとAFNmがリノE、潜伏R、自然Dに圧倒的に負け越しており、持ち込み損な結果となってしまった(AFNmを持ち込んで勝利したチームは12チーム中4チーム)。やはり、能力調整後すぐであったため練度の問題と今期のBO9常連デッキへの不利さが際立った。同様の理由で自然NcのリノE、潜伏Rに対する不利さも目立った(ただし自然Ncを持ち込んで勝利したチームは8チーム中6チームと好成績だった)。AFNmと比較すると、自然Ncの方が他デッキに対する役割が持ちやすかった印象だ。そして、もうひとつの注目ポイントが一番手のクラス。最も多かったのがリノセウスEで5チーム、次いで潜伏Rの4チーム、そして自然Bと自然Dで3チームとなった。やはり、リノセウスEや潜伏Rなどのデッキを頭に投げるチームが多く、それに対するケアとして自然Bを一番手に採用しているチームが多かった印象だ。

Group A ここまでの成績と対戦データ

 1位 W’s

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  前節が2試合目であり、配信卓にも選ばれ見事勝利を飾ったW’s。ここまでの2試合で8人の選手を起用し、10勝4敗とかなりの好成績でGroup A首位に躍り出た。前節はコメント欄をいい意味で(?)賑わせた EURO や ラガルト もしっかりと勝っており、DSAL内でも屈指の総合力を誇るチームであることは明白だ。使用クラスは能力調整後も変わらずに(E、R、D、Nc、B)を握っており、この5クラスに対する信頼が厚いようだ。

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  配信卓ともなったARMとのマッチアップ、その投げ順を見ていこう。一番手に起用されたのはR、今節このRを一番手に起用するチームは一定数存在してた。実は最も多かった一番手がリノEであり、筆者の感覚では一番手でのR起用は当たりと見ている(実際潜伏R-リノEの戦績は5-3でRが勝ち越している)。今季能力調整後の潜伏Rは多くのチームが持ち込んでおり、広く勝ちを拾えるクラスとして考えられている。続く2バトル目はリノEの連投無し読みの自然Ncだったが、これがDに負けたのが痛かった。第3ラウンドのみでみれば自然Ncは自然Dに勝ち越しており、ここで土をつけられたのは少し痛手だった。自然Dが抜けたことにより、投げやすくなったエイラBが3バトル目に登場したが、アニエスに斬って確かめられた。連投ししっかりと潜伏Rに通したのは最低限の仕事を果たせた形だろう。ここで難しくなったのが自然Ncだ。先ほど自然Dに抜かれており、相手の持ち込み的に第5バトル時点でほぼ不利対面しか残っていなかったため、AFNmに当てたいところだったが、リノEに敗戦。続くリノEがしっかりAFNmに勝ち切った後に、自然Ncを再度起用し、ようやく勝ち抜けることに成功した。最後に残ったDも潜伏Rの方を抜いてここでゲームセット、見事5-3で勝利を収めた。後半に役割の薄れた自然Nc、有利不利のいまいちはっきりしない自然Dが残っていたのは若干怖い部分もあったが、しっかりと勝ちを通したのは流石であった。

 2位 EvK

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  第3ラウンドで遂に無敗の牙城が崩れたのがEvKだ。ここまで実に12選手を起用してきたEvKだったが、今節はメンバーのローテーションが裏目にでた形だ。ここまで、(E、R、D、B)を固定で使用してきたEvKだが、5つ目のクラスを今節も変更してきた(W→Nc)。投げ順を見てみよう。

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  注目の一番手は潜伏Rで、当たりの投げ方だと思われたが、リノEに負けてしまいプランが崩れた格好になった。ここから怒涛の4連投を試みるが、いずれも微不利な対面にしっかりと抜かれる形となった。対戦相手の持ち込みを見たときに、潜伏RとリノEが若干通りにくそうな印象を受けたが、EvKの投げ順からはまず先にこの2つのクラスを通してしまおうという意思を感じる。リノEが通った時点での残りデッキは、エイラB、自然D、機械Vで、対する相手側は自然Ncと自然D。Ncが勝敗を分けそうだと感じたが、自然Ncに自然Dが抜かれてしまい万事休すとなり、エイラBが自然Dに負けてしまいゲームセット。3-5で初の敗北を喫した。やはり、最初に強引に潜伏Rを通そうとした結果、エイラや自然Ncを当てたかった対面がどんどん抜けてしまい、最終的には序盤戦の投げ負けが響いた印象だ。

 3位 Dots

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  ここまで、2勝1敗と好成績で3位につけているDots。なかでも前節から登場し2連勝と好調な てっしー の安定感は素晴らしい。やはり、BO9経験者が多く、チームとしてBO9に強い部分がしっかりと出ている印象だ。クラスは第3ラウンドは(E、R、D、Nc、B)と無難な5クラスとなった。

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  注目の一番手は意外にも自然D。立ち位置はチームによってそれぞれで、とりあえずどこかで勝てるという立ち位置で起用されがちなクラスだが、しっかりと一番手で抜けたのは大きかった。相手のデッキ選択がR、Eにメタを貼ったような持ち込みであったため、あえてR、Eを後に回したところが試合巧者だったか。Dの後は、次いで有利対面の多かったエイラBが起用され、こちらも微不利なDを抜いて期待以上の活躍を見せた。潜伏Rまで無難に抜けたのは良かったが、ここから自然Ncが若干厳しい戦いを強いられる。というのも、残っている相手のクラス中実に2クラスが完全不利、2クラスが五分、1クラスが微有利と際立って勝てそうな対面がなく、当て方が問われる形となった。しかしながら、最後にはしっかりと自然Ncまで通しきって見事勝利を収めた。やはり、先に勝ちを貯めた分、自然Ncに試行回数を回せたのが大きかった。

 4位 GOS(Gear)

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  開幕戦以来の登場となったGOSは、依然としてRを握らずクラス変更はなし。また、メンバーも開幕戦ではリザーバー登録だったVARDIAが先発メンバーに起用されたのみで、大きな変更はなかった。首位撃破の要因となったのはなんだったのか、投げ順を見てみることにしよう。

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  大きな要因となったのが、第1バトル目からの三タテの流れだろう。ここでしっかりと当てたいデッキを当てられたのがかなり大きかった印象だ。第1バトルでは順当にリノEから起用し、微不利の潜伏Rを撃破。続く、自然Bは相手の持ち込みクラスに大きな不利がなく、相手の出方を見る上では投げやすいクラスだった。第3バトルの自然復讐Vが今回のマッチの勝敗を左右すると思われたが、潜伏Rを射抜く活躍を見せたのは大きかった。二連勝と気持ち的にも投げやすかったのもよかった。残る自然Ncは予定通り自然Dを、自然Dもエイラを抜いてしっかりと当て勝ちし続けた。相手のクラスをw見て無難なデッキを投げる戦術で、しっかりと勝ち切ったと見られる。GOSメンバーのツイートを見ていると相当な練習を行っているようなので、今後の快進撃に期待だ。

 5位 BFF

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 ※今節はお休み。

 6位 ESV

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  第3ラウンド惜しくもフルセットで敗戦したのがESVだ。ここまで1勝2敗と、第3ラウンドの敗戦でプレーオフがかなり厳しい状況となってきた。使用クラスは(E、R、D、V、B)となり、R、Eのあて先を極力抑えた形となった。

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  第1バトルは無難にリノEから投じたものの、これが自然Dに負ける誤算が発生、続く自然DもエイラBに抜かれるなど微有利対面2つに一気に抜かれる形となり後手を踏んだ。3バトル目までは、相手の試合運びに流されていたが、NcとリノEしかいなくなったところで試合の流れを取り戻す。双方に優位な潜伏Rから抜けると、続くリノEも見事ミラーを勝利し、エイラBも五分対面ながらしっかりと自然Ncを抜いた。ここでついに試合をフラットに戻したESVだったが、ついにリノEに抜かれてしまいいよいよ機械Vの投げ先に困る形となってしまい、結果として機械Vが最後に残ってしまった。持ち込みかたは良かっただけに、相手との駆け引きの面で後手に回った形となった。とはいえ、着実に初戦から成長を見せており、逆転でのプレーオフ進出に期待がかかる。

 7位 ARM

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  負ければプレーオフの目が絶望的となるARMだったが、配信卓でW'sに敗れ残念ながら3敗目を喫した。持ち込みクラスは(E、R、D、B、Nm)の、5クラスで、能力調整後に台頭の兆しが見えたAFNmが勝敗を分ける形となった。

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  ARMの一番手はリノEだったが、これが若干読まれ当て負けしてしまいビハインドからのスタートとなった。リノEにさえ当たらなければという自然Dを2バトル目に起用した采配は素晴らしく、自然BがエイラBを抜いたのも大きかった。ところが、若干透けても見えそうなエイラB連投に潜伏Rをあててしまい流れが断ち切られる。それでも、リノEはしっかりとNcに当て勝ちし、残るは2クラスとなった。ここで広く勝ちを取れそうなRを投げるのが無難かと思われたが、おそらく抜ける対面が消える前にという判断でAFNmを2連投しこれが裏目になった。まだまだ相手のクラス読みの部分は制度を高めていく必要がありそうだ。負け試合がほぼすべて不利対面であることからも言えるだろう。

Group B ここまでの成績と対戦データ

 1位 KBS

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  ここまで2勝0敗、総合成績10-3と圧倒的な成績でGroup B首位に立っているのがKBSだ。注目なのはそのメンバー起用で、第2ラウンドから第3ラウンドでメンバーを全入れ替えしたものの、安定の勝利を収めており、まさに優勝候補にふさわしい立ち上がりを見せている。クラスは能力調整後も不用意にいじらず、安定の5クラスとなった。

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  第3ラウンドはCordとの対戦になったが、リノEや潜伏Rに専ら強く、さらにリノE潜伏Rメタとしての期待がかかる復讐Vにも強い自然Bが一番手に投じられた。黄金都市のナーフで立ち位置に変化が生じたかと思われたが、やはりその強さはいまだに健在のようだ。続く2バトル目はリノE潜伏Rを躱す形で投じられたDがエイラBに抜かれたものの、連投後のAFNmとのマッチを制した。やはりD-AFNmの対面はDに分があるのだろうか。その後は圧倒的に投げやすいリノE、潜伏Rは残し自然Ncを先に通すプランをとり見事プランから試合運びまで思い通りにいった形だ。ここまでの2試合とも拮抗しておらず、全く不利対面を当てられない、抜かれていないのが好調の要因だろう。

 2位 LiLy

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  ※今節はお休み。

 3位 Zero

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  ここまで総勢14名の選手を起用しているZeroは、現在2勝1敗で3位に位置している。バトル勝敗差でLiLyの後塵を拝している形だ。個人成績で突出した選手はいないが、チーム力は非常に高い。使用クラスは能力調整を受けてNmを起用する形となった。

十戒Zero

  第3ラウンドは十戒との対戦。注目の一番手はAFNmだった。ここはNmの練度に定評のある ぷーすけ がDSAL初陣を勝利で飾った。ここのNm一番手投げは非常に興味深く、ここまでのDSALの流れ的にリノE、潜伏Rが一番手に投げられることが多かっただけに、AFNmは躱してくるかと思われたが、ここでしっかりと一本通してきた。やはり、横並びのしやすさとマーキュリーイージスシオンの上方修正は大きかったようだ。つづく2戦目はリノEを起用、相手の持ち込みからリノE、潜伏Rは通し辛そうだったが、しっかりと復讐Vを抜いて2連勝を持ち帰った。第3バトルは残りデッキの中で最も広く見れそうなエイラBだったが、これがリノEに抜かれると、ここから立て続けに投げ負けし3連敗で逆転される形となった。追いかけたいZero側は、相手の潜伏RをターゲティングしたエイラB投げを見事に当ててイーブンに持ち込むと、続くミラーを勝ち切り王手をかけた。最後はDミラーを制し、若干焦りの伴う勝利となった。中盤に立て続けに当て負け、ミラーマッチ2本に勝敗を託す形となったのは少し危なかったか。

 4位 BGD

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  Group B最後の2勝1敗ラインがBGDだ。バトル勝敗差で4位にはいるものの、勝ち点差的には引けを取っておらず、次節首位KBS戦に勝てば一気に首位に立つ可能性もある。さて、使用クラスはここまで7クラスで、第3ラウンドでは(E、R、D、B、Nm)となった。Nmを使用して勝利した数少ないチームのひとつである。

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  注目の1バトル目には自然Dを起用してきた。しかしながら、これが自然Ncに負けてしまったのが痛かった。続くミラーも落としてしまい、いったん自然Dを引っ込める。第3バトルではリノEを起用、第4バトルには潜伏Rを起用しているところから、AFNmが消える前に通せるデッキは通してしまえという思惑があっただろうか。自然DまでしっかりとNmで通して、一応の流れは取り戻したが、残りデッキには依然として不安が残る形となった。結果としてこの試合には勝利しているが、やはりAFNmや自然Dへの役割の薄さが露呈する試合となった。次節の持ち込みクラスに変更があるのか、注目するポイントのひとつとなりそうだ。

 5位 LF

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  初戦以降勝利がないLFは、現在1勝2敗の5位と若干低迷気味である。とはいえ、1敗は首位KBS戦で付いたものであるため致し方ない部分もある。メンバーの サルエモン の調子が上がらないのも心配だ。使用クラスは(E、D、Nc、B、AFNm)とR外しの持ち込みとなった。

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  一番手にはNcを起用してきた。ここでリノEを踏まなかったのは九死に一生を得た形となった。2バトル目にはDが起用され、見事ミラー戦を制した。ここまでの2バトルで抜けにくいイメージの強い2クラスが抜けているのは大きいだろう。しかしながら、AFNmがここから苦戦を強いられる。2戦勝ち越した中で投じたNmがリノEに踏まれ、続くリノEが潜伏Rに踏まれ、二度目のAFNmがDに踏まれたところまでは、第3ラウンドのマッチアップ結果からみても妥当だったが、その後もミラーやBに踏まれ続けたのは悔しい結果だっただろう。LFに限らず、AFNmに期待する役割がなんであったかをチーム内でしっかりと考える必要がありそうだ。そのほかの投げ方については、基本的に前回の考察同様、広く無難なデッキを選択する傾向だ。

 6位 十戒

十戒

十戒c

  現在いずれの試合もフルセット負けを喫しているのが十戒だ。あと一歩惜しいところで苦杯を舐めているのはすこし残念ではあるが、今後の試合内容はいいだけに、今後の躍進に期待がかかる。クラスは(E、R、D、V、B)の5クラスで、新環境に合わせてVを混ぜてきた形だ。

十戒Zero

  投げ順を見てみよう。一番手にはリノEを起用しており、AFNmに当て勝ちはしているものの、ここで負けてしまったのがすこし痛かったか。機械復讐に期待したリノE、潜伏Rメタも2バトル目では真価を見せることが出来ず、なかなか苦しいスタートとなった。3バトル目はDかEを狙った印象だが、自然エイラBを抜く活躍で1バトル目の汚名を返上した。続く4バトル目はRを狙った形に見えるがしっかりとDを抜き、2バトル連続で微不利対面を抜き、その後機械復讐がしっかりと役目を果たした。しかし、潜伏Rのあてたい先がDしかなくなってしまい、連投策を取るも2戦連続で失敗し王手をかけられる展開に。最終的にはミラー対決となったが、残念ながらこの魂の一戦に敗北した。全体を通して、しっかりと相手の出方を読んでいるものの、あと一歩勝てない印象だ。

 7位 Cord

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  ここまで0勝3敗と、なかなか勝ちに恵まれないのが最下位Cordだ。出場メンバー10人のうち2勝以上が アオガエル 一名のみと個人成績でも物足りない結果となっている。使用クラスは(E、R、V、B、Nm)と新環境に寄った持ち込みとなった。

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  投げ順は上の通りだ。潜伏Rから投げたのは間違いではなさそうだが、自然Bから投げてきたKBSの読み勝ちだっただろうか。2バトル目には、エイラBを起用しDを抜いたが、全体面にそこまで不利でない以上少し投げタイミングが早かったかもしれない。あるいは何が来ても1本取るためのエイラB投げだったか。いずれにせよAFNmが抜けにくいことには変わりなく、最後までその傾向が如実に表れた。このようにデータ化してみると、唯一データ的には負け越してないNcにAFNmを当てられなかったのが痛かった。このままいくと最下位での入れ替え戦に回ることになってしまうCord。今後の巻き返しに期待だ。

Group C ここまでの成績と対戦データ

 1位 Fenrir

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  ここまで安定した戦いぶりで、危なげなく首位の座をキープしているのがFenrirだ。注目すべきはここまで3クラスを使って3勝1敗の好成績を残している ひくひく だ。どんなクラスでも安定した立ち回りを見せる選手がいるのはチームとして心強いだろう。クラスは(E、R、D、Nc、V)となかなか異質な5クラス。B外しでの首位はこのチームのみとなった。

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  一番手はこちらも珍しい機械Vの起用となった。機械V自体がリノE、潜伏Rが苦手とする横並べがしやすく、そこに対するメタとして今回持ち込んだチームも何チームかいた。ここでは相手の自然Bに抜かれる形となったが、しっかりと連投策からAFNmを抜き仕事を果たした。続く、DはAFNm連投をケアしたかと思われるがこれが潜伏Rを抜く活躍を見せた。続くリノEもミラーをしっかりと勝ち抜き、潜伏Rの試行回数につなげた。3回目でAFNmに当てた段階でほぼプラン通りとなり、しっかりと残るNcが抜けて危なげなく勝利を収めた。ここまで恐ろしくプラン通りに勝っており、練習から余念がないため勝つのは至難の業かもしれない。※筆者の在籍チームですが、調整等には一切顔を出していないので個人の考察です。

 2位 VoF

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  ここまで2勝0敗で、バトル勝敗差は+7と圧倒的な強さでFenrirを追走するのがVoFだ。まだ一試合消化していないため勝ち点ではFenrirに及ばないものの、その安定感はFenrir以上かもしれない。持ち込みクラスは、(E、R、D、B、Nm)とNcがNmに変わった形。Nmの使い手として知られる へるん の存在は大きいだろう。

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  投げ順は上記画像のとおりだ。一番手にエイラBを投じているのはなかなか珍しい選択だ。エイラBの広く勝ちを見込める点が評価ポイントとなったか。2バトル目に登場したのがEで、ここまでは全体的になにが来ても勝てそうな2クラスとなった。残るはNm、D、Rだが、VoFはここでNmを選択した。しかしながらこれは残念ながらTartarosのEに阻まれた。続くDもRに抜かれ、イーブンスコアとなったが、不利対面2つが抜けて、抜けやすくなったAFNmがここで勝ち抜けし、Rがエイラを躱したことで勝負あった。スコアだけ見れば快勝だが、実は緻密に不利対面を外してきており、対戦する際は盤外の読み合いも重要になってきそうだ。

 3位 RRS

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  Group Cダークホース的存在として3位に位置付けているのがRRSだ。一般公募枠からの参戦ながら、ここまで強豪REV、RTEを相手に2勝1敗と好成績で前半戦を折り返した。使用クラスは(E、R、D、B、Nm)で、NcがNmに変わった形だ。

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  RRSの投げ順は上の通りだ。まず、1バトル目には自然Bが登場した。この自然BがE、R対面に対して非常に優位であり、今回もしっかりと抜いてきている。続くRが不利対面で止まったものの、エイラBがなくなったことにより通りの良くなったE、Rが立て続けに抜け、残るAFNmがリノEを破る金星などもありRTE相手に快勝した。2試合不利対面を引いてしまったが、特にそれ以外では苦しむこともなかった。このDSALを通して大化けするかもしれない、今後のRRSに注目したい。

 4位 REV

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  前節は配信卓でうれしい初勝利を挙げたREV。今節は首位Fenrirとの対戦となり残念ながら敗戦となった。初戦以来のNmでの登場もなかなか勝ち星に恵まれない chiko の調子も気になるところだ。使用クラスは(E、R、D、B、Nm)となっており、新環境初のDSALに前環境に引き続きとなる4クラスを持ち込んできた。

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  投げ順は、一番手に自然Bを選んでおり、EやRが投げられる傾向が多い中で裏をかいた選択となった。二番手に登場したのがNmで、優位な状況ではやめに抜けておきたかったが、ここは機械Vの前に敗戦した。続く第3バトルはRを起用、D、R、E、Ncと裏目の無い中だったが自然Dに敗れた。続く第4バトルは潜伏Rは来ない読みの印象が強いE投げ。しかしこれもミラー戦に敗れ3本連取を許す形となった。巻き返したいREVは、R、Eと裏目のないクラスが立て続けに抜けてイーブンスコアにもどした。しかし、やはりこうなってしまうとAFNmのあて先が難しかったか、結局Nmが抜けることなく敗戦を喫した。REVも最終的にNmのあて先に困る形となり、第3ラウンドは苦杯を舐めた。ここからクラス選択を含めどう動いてくるのか期待がかかる。

 5位 Tartaros

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  ここまで1勝2敗といまいち波に乗れないTartarosだが、ここまでバトル勝敗差でわずかに下回り5位につけている。使用クラスは(E、R、D、V、B)となっており、Vが機械、BがエイラとE、Rにメタを貼る持ち込みとなった印象だ。投げ順を確認してみよう。

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  まず一バトル目には、機械Vが登場した。これはE、Rが一番手に多い中では無難な選択だったが、相手の思惑とすれ違いエイラBと対面し敗戦を喫する。続くエイラBもリノEに抜かれてしまい、引き次第でだいぶ差があるとはいえ、メタを貼った部分にあっさり抜かれてしまったのは痛かった。その後はR、Eと抜けれたものの、相手にとっては想定内だったのか、ここからまた流れを引き戻されて敗戦を喫した。5バトル目の機械Vや6バトル目のDなど、強気すぎる投げ順もすこし変更の余地があるかもしれない。

 6位タイ RTE 

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  開幕直後は優勝候補と思われていたが、ここまで0勝2敗とBO9の難しさに直面している様子だ。前節は1-5と悔しい惨敗を喫しており、ここからの巻き返しに期待したい。クラスは(E、R、D、B、Nm)の5つ。能力調整後の持ち込みでよくみられる持ち込みとなった。

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  一番手は今節最も多かったリノE投げとなった。ここにしっかりと自然Bを当てられてしまい第1バトルを落とした。2戦目はしっかりと対面残りの有利不利を考慮しエイラBが抜けた。この流れをキープしたかったが、こちらも不利という不利がなかったRがEに抜かれる痛い敗戦を喫し、逆にRTEのリノはRに抜かれるなど後手後手に回ってしまい、AFNmにリノEで抜かれたところでほとんど勝負はありだった。全体的に当て負けもちょこちょことあるが、有利対面をなかなかものに出来ていないところが敗因のひとつか。時の運もあるが、まずは有利対面をしっかりと物にして、次節チーム初勝利に期待したい。

 6位タイ PRO

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  ※今節はお休み。

Group D ここまでの成績と対戦データ

 1位 KoR

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  ここまでDSAL内でFenrirとKoRしかいない3勝0敗だが、KoRの3勝0敗は持つ意味が大きい。ここまで、死のグループと呼ばれたGroup Dで3勝0敗と圧倒的な強さを見せている。クラスは(E、R、W、V、B)と今回のラウンドで唯一W(機械)を採用している点がポイントだ。

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  ※本試合はKoR側の審査請求により一時中断、双方チーム承認の上で後日試合再開となったため考察については割愛する。また、双方別日開催にあたりメンバーの変更を認められている。

 2位 STY

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  ※今節はお休み。なにとは言いませんが次回は間違えません、らりく((

 3位 GOS

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  今節強豪PaRとの対戦で5-3と快勝を収めたのがGOSだ。最小限のメンバーながらここまで1勝1敗と上々の滑り出しを見せている。使用クラスは(E、R、D、V、B)の5クラス。EとRにターゲットをやや絞った形だ。また、ピュートーンのエサ がDで無敗をキープしているのは大きいだろう。そういえばGOSにはフォルテ委員会とかいうD使いが...

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  投げ順はご覧の通りだ。一番手にエイラBを起用したところはやはり無難に広くみれるためであろうか。しかしながら、ここはAFNmに抜かれてしまい、最後まで残りがちなクラスに先に通られてしまう嫌な形でスタートした。しかし、2バトル目でしっかりと不利対面を吹き飛ばして汚名返上となった。3バトル目はR。復讐Vの連投無い読みは当たったものの、不利対面の自然Rを落としてしまう。その後4バトル目の復讐Vも一番回避したかったミラーで負けてしまい万事休す。ところがここからV、Rと立て続けに抜けやすい2つが抜けると、DがリノEに勝利する金星を挙げ、続くミラーも制して5-3で勝利となった。全体的に投げミスを力量でカバーした感じのあるGOS、積極的に対抗戦も行っている様子なので、今後の躍進に期待だ。

 4位タイ PaR

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  ここまで僅差で苦しい展開を強いられているのが優勝候補PaRだ。現在1勝2敗ながらもバトル勝敗差が−1であることからもその強さは伺えるだろう。クラス選択は(E、R、D、V、Nm)の5クラスで、数少ないBを外したチームだ。

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  一番手に起用したのは大胆にもNm。これが見事相手のエイラBを下し、抜けにくいと思われていたNmが一番に抜けるありがたい形となった。しかしながら続く復讐Vがエイラに抜かれてしまったのはすこし誤算だったか。その後の3バトル目にはRを起用。ここのRには、有利な対面が多かったため予定通り有利対面を撃破。続く復讐Vもしっかりとミラーを制した。しかしながら、相手の手持ちから通りやすいデッキを投げてここまでリードしてきたが、ここからは後手に回ることとなった。残る相手のV、RがPaR側の残りクラスにだいぶ優位であり、順当にこの2クラスに抜かれる形となった。残ったリノもなかなか振るわず、流れるままに負けてしまった形だ。とはいえ、まだプレーオフが消えたわけではない。ここからの巻き返しに期待だ。

 4位タイ APG

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  今節は配信卓となり、見事強豪SRGに逆転勝利を収めたのがAPGだ。ここまで1勝1敗とまだまだ上位浮上の可能性を持っている。使用クラスは(E、R、Nc、V、B)と多くのチームが採用を見送ってきたNcを採用した。実際、このNcを採用したチームは8チーム中6チームが勝利しており、持ち込みは正解だったのかもしれない。

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  一番手に選んだのがNcだ。おおよそ持ち込みのなかで一番抜けにくそうなデッキだったが、この自然Ncが不利対面を撃破する大活躍を見せた。自然Eが持ち込まれていることでこちらも通しにくいと思われる潜伏Rを2バトル目に投じるも、案の定これが自然Eの餌食となった。その後、3バトル目のV、4バトル目のBが立て続けに抜かれることにはなったが、5バトル目BがNmを抜いたところから流れが一気に傾く。残る相手のNm、Rに対しAPG側はE、V、Rとかなり優位なマッチングが多かった。とりわけ、Nmさえ抜けなければEとRは圧倒的優位マッチを踏めるため、残り方が良かった。NmをVに当てられなかったことが救いとなり、見事配信卓を勝利で飾った。

 4位タイ SoA

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  今節は首位KoRとの対戦だったが、いろいろな事情もありつつ結果としては4-5で敗戦している。だが、勝ち点的にはまだまだ上位進出にも望みがあるだろう。使用クラスは(E、D、V、B、Nm)で、Rを外す采配となった。

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 ※本試合はKoR側の審査請求により一時中断、双方チーム承認の上で後日試合再開となったため考察については割愛する。また、双方別日開催にあたりメンバーの変更を認められている。

 7位 SRG

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  ここまでまだ1勝も挙げれていない、のみならずバトル勝敗差もDSAL内最低とBO9のフィールドで本来の力を発揮できていないのがSRGだ。使用クラスは(E、R、D、V、Nm)とBを外す大胆な戦略に出た。

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  一番手に登場したのはR。だがこれが自然Ncに抜けられる少し不運な幕開けとなった。続く自然EはNcが抜けたことで出しやすくなり、しっかりとRを撃破できたのはプラン通りだ。3バトル目はV。復讐Vは相手の持ち込みからして若干抜け辛く、早めに抜けておきたいクラスでもあった。連投読みの投げだったのかは定かではないが、ここはミラーをしっかりと制した。続くDはBを抜きいよいよ勝利が見えてきたかに思えた。しかしながら、こうなってくるとNmの存在が若干厄介だ。事実、残りの対面ではVくらいしか五分クラスがなく、その他はかなり厳しい対面であった。結果的にRも抜けなかったものの、早めに投げるべきはAFNmの方だったかもしれない。当て負けで試合を落とすことが多い印象なので、是非ここから最下位回避に向けて頑張ってほしい。


まとめ

 第3ラウンドともなれば、BO9に対する理解度がどのチームも増えた印象だ。特に、投げ順に関してはどのチームもチームの考えをしっかりと持っており、競技としてしっかりと成長している印象を受けた。全体的にデータにもあったが、E、Rを一番手として投じるケースが多く、自然Bの一番手起用はかなり通りが良かった印象だ。また、持ち込みからE、Rにメタを張る形が多く、次節はE、Rの数に変動があるかも注目したい。加えて、今回は持ち込み損な形となったNmだが、いくつのチームがNmを残して来るのか。Nmに役割を見出すチームに期待だ。

おわりに

 さて、今回はひとまず分析のみでおわりとなります。稚拙な考察ではありましたが、最後まで読んでくれてありがとうございました!明後日には第4ラウンドマッチアップ解説も上げたいと思いますのでそちらもご覧ください。おこがましいですが、投げ銭いただけたらモチベ上がります...是非...

 それではまた次回の記事でお会いしましょう!


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