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『ジャイロモノレール』を読んで自分が「無趣味」だと知った。

「趣味」の話になると、どう答えてよいか悩むことが多い。普段、休日にしていることといえば、ゲーム・読書(主に漫画とビジネス書)・音楽鑑賞・映画鑑賞・バイク・写真など。でも、こういうものはどことなく「趣味」じゃないような。ここ最近だと投資に興味津々だけど、これも「趣味」といえるのか? ここ数年、モヤモヤとしていました。プチな悩みですけど!

そんな中、「個人研究」こそが「趣味」であるという定義を知って、自分の悩みがスッキリと解消しました。

これは、森博嗣さんの『ジャイロモノレール 』(幻冬舎新書)で提唱されているものです。この本は、特殊な姿勢制御を使っている鉄道車両・ジャイロモノレールの研究成果を発表しています。基本的にはテクノロジーを扱った内容ですが、その最終章は「個人研究の楽しさ」となっていて、「個人研究」というものが、どれくらい面白いものかをテーマにしています。

気になったところを引用してみます。

日本人にとって、趣味とは、あくまでも「娯楽」と同じものだ。同じではないにしても、かぎりなく近い。それは、仕事の合間、休日や休み時間の「息抜き」のことであり、仕事に集中するための準備時間だったりする。

なるほど。わたしがリストアップした趣味らしきものは、娯楽・息抜きばかりだったという訳です。どことなく後ろめたい気分だった理由がわかりました。

また、筆者は「hobby」を「個人研究」と訳すのが適当だと提案し、これこそが本物の楽しみだと語っています。

研究とは、自分が最初に知ること。

世界の誰も知らないことを自分が突き止める、という行為。

仕事よりも重視される存在で、人間の品位を形成する要素の1つとして認められているもの。

これらの定義をみて、改めて自分が「無趣味」だと知ることができました。

そして、自分の「趣味」を見直します。例えば写真だったら、自分にしか撮れないような方法や絵作りを「研究」する。それができると、自信を持って「趣味」といえるのでしょうね。

こういう思いを新たに持てたということで、この本を自分と同じ「無趣味」な方に推薦します。



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