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山茶始めて開く

こんにちは。
薬膳師のクコの花です。
7日に立冬を迎え、日に日に冬らしくなってきています。これからは身体を冷やさないよう食べ物に気を配りましょう。

立冬の初めの候を山茶(つばき)始めて開くといいます。山茶花の咲き始める頃です。読み方は「つばき」ですが、もともと中国ではツバキ科の花を総じて山茶と呼びます。山茶花の花が椿に良く似ているので、混同して使われたと言われています。

江戸時代の大阪の東洋医である寺島先生によって編集された「和漢三才図会」によると「山茶花は南方に産す。。。葉頗る(すこぶる)茶に似て厚く硬く。。。茶に代へて飲と作すべし。故に茶の名を得た」と書かれています。

つまり山に生える茶のような花ということで山茶花と名がついたと記されています。


私は椿や山茶花というと、どうしてもチャドクガを思いだしてしまい苦手です。椿にいたっては花がぼとっと落ちるのもなんとなく苦手です。


子供のころ、家に山茶花が植わっていました。父が庭木の手入れをしていたのですが、ある日チャドクガが山茶花についていることに気が付き、退治していました。直接触れないように気をつけていたいもかかわらず、毒の粉が皮膚表面についてしまったのでしょう。翌日に背中や腕にびっしりと湿疹ができ、ひどい目にあいました。その時の光景が強烈すぎて、それ以来、椿や山茶花の木には近づかなくなりました。


椿と山茶花はにていますが、椿は花がまるごと落ちます。山茶花は花びらが散ります。葉を見ると、山茶花は周りがギザギザしていて裏を見ると産毛のような毛がはえています。香りが良いので新芽をお茶にしたり、香袋にも使われたりします。



山茶花には椿と同じオレイン酸、リノール酸を多く含む油が採れます。
秋に種を摘んで油にします。その油を軟膏の原料に用いたりします。



秋から冬は乾燥して肌があれるので、やはり季節に合わせて必要だから生えているのだと感じずにはいられません。旬のものは大切にしたいですね。

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