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私のスマホ詰パラブックマーク②

記事を書くにあたり、改めてブックマークを見返してみた。すると、好みの問題か、作図技術の問題か、ある程度作者に偏りが見られた。

今回は、私好みの作品を多く発表される作者から選んだ。

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No.16540 作者:高等遊民「手が届く限り2」

発表は2021/4/28と、まだ1ヶ月も経っていない。
最初はまだ記憶に残っている人がいるだろうから、と後回しにしようと思ったが、詰将棋の寿命は長くない。膨大な数の詰将棋が世に溢れる中で、殆どの作品はすぐに忘れられてしまうだろう。
いつかいつかと思ううちに私自身も忘れてしまうかもしれない。

作品を見てみよう。非常にシンプルな初形。その上頑張れば詰みそうな戦力が揃っているから考えてみたくなる。
初手は42の退路を経つ53角、次に41の逃げ道を用意して42金の移動合までは既定路線だろう。
そこから22金、または22銀と自然に追って詰みそうだが、41玉から上手くいかない。

32銀、同玉、41銀なんて洒落たことを考えてみる。当然取られて何でもない。
それっぽい手が全然詰まなくて焦る。もしかして初手が違ったのか…なんて泥沼に嵌りかけたその時。

43銀…!

軽い衝撃が走った。

作意を見てみよう。

53角、42金、32銀、同玉、43銀!、同玉、21馬!、53玉、44金まで9手詰

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43銀が鋭い手。同金には31金なので同玉よりない。
そこで21馬と背後から玉を睨むと痺れている。

上部に逃げられない手段を考えている中で、32銀〜43銀〜21馬は早々考えつく手順ではない。
やられた。

初手に戻って、53角も限定打であったことに気がつく。
自然な一手ではあるのだが、細部まで整えられていると感心。

シンプルな形から現れる程よく意外性のある手順。
良い作品だ。

作者の高等遊民氏(作者No.2368)は他にも面白い作品を多く発表されている。
レベル一桁台の作品もあり、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか?

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