CIMG2032のコピー

英国旅行記2016年9月 ロンドン周辺

4日目は、Sheffieldからロンドンへ戻ります。なので午前中は移動に費やしました。この日のTwitterでのつぶやきは以下に。

この日は日程上、唯一、ロンドン漱石記念館を訪問できる日でした。

1. ロンドン漱石記念館と牧野義雄

夏目漱石を研究される恒松郁生さんが開館した建物で、ロンドン留学中の漱石の痕跡を知ることができる貴重な場所で、いわゆるタウンハウスの一角を占めています。皇太子殿下や司馬遼太郎さんも訪問された場所としても知られています。

私がこの場所を知ったのは、館長・恒松郁生さんの著書のファンだからです。恒松さんは明治時代に渡英して人気を博した日本人画家、牧野義雄の画集を出されています。日本人が当時のロンドンを描く、という視点が興味深く、私は恒松さんが刊行された画集や、彼の滞在記を入手しました。


本の紹介記事と、テレビで牧野義雄の絵に2000万円の価値がついた時に検索流入が増えたので、その紹介を。

あと、牧野義雄は多分、日本人で最初に「メイド服」を描いた画家ではないのかと注目していました。

恒松さんは他にも、英国王室御用達のお店を紹介する本を出版されています。

というところで、閉館が間近に迫るロンドン漱石記念館に行ける日がここしかなかったので、行ってきました。

ロンドンの中心から少し離れたクラパムにあるため、私は地下鉄で行きました。ただ、駅を降りた途端にネット接続の障害があり、迷子になりかける事故がありました。幸いにもGoogle Mapで該当エリアををダウンロードしていたことと、日本人らしき人を見つけてついていったので助かりましたが。

Google Mapへのリンク

公園を通り抜け、タウンハウスが立ち並ぶ一画に記念館があります。

ただ、漱石が実際に住んでいて、著名人が住んでいたことを示す「ブルー・プラーク」は反対側のタウンハウスについていたような記憶があります。

タウンハウスの下の階は普通に人が住んでいるため、まず玄関でベルを押して鍵を開けてもらい、階段を登り、漱石記念館に入りました。閉館の最終日が迫っていたので、日本人がいっぱいでした。

漱石の肖像画や蔵書、さらには当時の記録まで、恒松さんが収集された膨大なコレクションが展示されています。

1901年の国勢調査に記された漱石の名前。

漱石の滞在先。

ブループラークの説明。やっぱり反対側が認定された建物でしたね。撮影に失敗したのですが、2002年、日本人として初めて授与されたもので、5番目の下宿とのこと。

館内には皇太子殿下が訪問された時の写真や、司馬遼太郎さんの揮毫も残っています。

なお、恒松さんが自宅で漱石記念館を公開するとのニュースも、その後に出ていました。

最新の情報はFacebookがあります。

というところで、滞在を終えて帰路につきました。

地下鉄の壁にユニークな広告があったので、記念に撮影しました。

2. ナショナルギャラリーへ

基本的にカントリーハウスやタウンハウスへの訪問メインなので、ロンドンの有名な観光地は行かないのですが、一度も行ったことがなかったのでナショナルギャラリーに行くことにしました。

絵画については個別に話してもしょうがないので、なんとなくのものをいくつかと、あわせて立派な建物の写真を紹介します。

ホガースの絵も見たかったので、満足でした。ここにも猫です。

余談ですが、ホガースは音楽家のヘンデルとともに孤児院にも出資しており、その孤児院へ訪問した時の記録が以下になります。

余談でした。

公式サイトはこちらにて。

終わりに

カントリーハウス巡りは歩きまくり、かつ鉄道での移動時間も長いので疲労が大きくなります。そのため、この日は休憩日で訪問先を絞りました。翌日はウィンザー城とキュー植物園へ行くので、体力温存でした。

というところで。


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