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スクエアは正義。 〜涼田郎さんの名刺をデザインした話〜

こんにちは、東のデザイナーのKUDOです。

楽しい楽しいスキー学校から帰ってきました。
皆さんはスノボ派ですか?スキー派ですか?それともソリ派ですか?
僕はどちらかといえばコタツ派です。

先月、あの虚無うさという謎キャラを描く、イラストレーターの涼田郎さんの名刺をデザインしました。
今回はそのことについて書こうと思います。


虚無うさってなんぞや。

これが虚無うさ。

すべてを諦めたような顔をしているから虚無うさなんだとか。耳は食べられるらしい。ポテトの中に虚無うさ入れる発想がまず天才だと思います。

虚無うさとKUDOについてはまた別のNoteに書こうかな。


なぜ名刺を作ることになったんダイ?

はっきりとこれ!!っていう出来事はなかったのですが、考え始めたのは大体去年の秋頃だったと思います。

デザフェスに一緒に出ませんか!? と一方的にお誘いしたときに、出るとしたら名刺も必要だよねっていう流れだったはず。(涼田郎さん違ったら教えてください)

デザフェスまでには作ろうとはぼんやり意識はありました。意識だけ。
出るとしても夏だし、涼田郎さん四国住みだし。まだ先のことだなぁといつものようにゴロゴロしていたわけです。


DMが来る。

いつものようにツイッターを眺めていると、涼田郎さんからこんなDMが。

涼: 実は3月2日と3日に東京に上陸することになりまして…

え。
3月3日にお会いしましょうということになりました。さあ困った高校生。お会いするのであれば、直接名刺を渡したいと思ったわけです。

カレンダーを見ます。
3月3日はなんと、期末テストが終わった2日後だったのです。期末テストの期間は1週間。2月26日から始まるため、実質その日までにデザインが完成していなければなりませんでした。

このとき連絡頂いたのが1月8日。まだこの時点では時間に余裕がありました。

この時点では。

ポンコツ高校生のKUDOは、それでもまだ先のことだろうといつものようにゴロゴロしていたわけです。


2月に入る。

そろそろ作らないとまずい。15日になって、やっと危機感を持ち始めました。涼田郎さんにDMをします。

K: いろいろと怪しいことしたいので、虚無うさの画像を10枚いただけますでしょうか?
涼: いいですよ~。合成画像はKUDOさんが選びますか?

「何するんですか〜?」と返ってくると思っていたのですが、何も疑わず「いいですよ~」と返って来ました。少し空振った気分です。

画像は涼田郎さんのチョイスで10枚を選んでいただくことに。ここからデザインを考え始めました。


第一案。

ちょうどInstagramを涼田郎さんが始めていたのもあり、Instagramのフィードをイメージした名刺にしようと考えていました。
現代文の課題の下書きを書いていたルーズリーフに、ラフを描きます。
(いつもこんな感じです。紙の切れ端や、ノートの隅に描いてます。)

←表 裏→


Whooさんとの出会い。 デザイン転換。

ある日、他のアイデアも出してみようということで、これまで頂いた名刺を物色していたときのこと。ある分厚い名刺に目が止まりました。

江戸クリにて、あるデザイナーさんから頂いた名刺だったのですが、そのデザイナーさんがおっしゃってたことを思い出します。

デ:…これWhooっていうところで刷ってもらったんですよ…

Whooを試しにスマホで調べてみます。下にスクロールしていくと、Picsというオプションが目に止まりました。表面に最大50種類のデザインを刷れるというもの。

インスタグラムを当初イメージしていた僕は、ふと思いました。

正方形で10種類のイラストを刷ったら面白くなる、と。

昔自分の名刺を印刷した際に、紙サンプルを頼んでおけばよかったと後悔した経験があるため、ダメ元で調べてみるとありました。見つけた時少し声が出たくらいです。

速攻で頼みます。
届きました。

そそります。ジップロックにサンプルが入っていた時点でもう興奮度マックスでした。笑笑
(サンプルはこちらから頼めます)


方向性固まる。

デザインの方向性が固まりました。こんな感じ。

・インスタグラムをイメージ
・正方形で印象強く
・表面は10種類のイラスト
・Picsで印刷
・渡したときにひと目でキャラクターが分かるように

固まったらあとは作るだけです。


まず表面。

基本、写真をテンプレートに流し込むだけで、とっても簡単でした。

しかし、一つ問題が。
お願いした10種類のうち、5種類を背景なしでお願いしたのですが、結局の所背景をつけることに。自分でつけては見たのですが、なかなかしっくり来ません。

涼田郎さんに頼むしかない。

K: お手数なのですが、虚無うさ様の背景の色の指定をお願いしてもよろしいでしょうか…?
涼: ええんですか?!?!

いい人過ぎます…

涼: 今送りました。あとはKUDOさんにおまかせしますね。

そして当日のうちに送っていただきました。アリガタヤ…
さあ任せられました。やるしかありません。

イラストのみのバージョンも流し込み。

涼田郎さんにお願いして本当に良かったです…

画像解像度の確認のため、セブンでテストプリント。実はこの時持っていったPDFデータが、複数のアートボードに分かれていたため使えず。
(PDF形式自体は扱えるそう。)

やっぱりKUDOは印刷に嫌われているらしい。

家に戻り、A4一枚でデータを作り直し、再度セブンへ。

無事印刷できました。解像度の問題もありません。とりあえず表は完成。


続いて裏面

さて、問題の裏面。どうしようかなかなか迷いました。

とくに迷ったのがサインを入れるかどうか。
通常の名刺サイズと比べ、正方形なのでいつもよりもスペースが限られています。悩んだ挙げ句、入れないことに。

要素を注ぎ落とすってなかなか難しいものです。

だいたいアイデアが固まったのでラフを描きます。

例によってとっても雑。
はみ出しデザインが大好きなのもあり、裏面にもはみ出しで虚無うさを入れることにしました。

早速イラレで描き起こします。

この時直線で顔のパーツをトレースしていたのですが、なんだかしっくり来ませんでした。キャラクターの温かみが感じられないというかなんというか。

解決策として、イラレの画像トレース機能を使うことにします。

いくらか優しいお顔になりました。そして出来上がった第一案目がこちら。

まずまずです。ただ大きな問題が一つ。

SNSアイコンがしっくりこない。

なんだか浮いたような印象なのです。そして配置の関係もあって、中心がずれたように見えて気持ちが悪い。

なかなか悩みました。ネットで色々なアイコンを探すものの、どれもしっくり来ません。

もうこれは涼田郎先生に頼るしかない。

K: インスタのアイコンと、ツイッターのアイコンを背景透過で描いていただけますかあああ....
: 承知!ちょっと描いてきます〜

頭の悪い高校生にも構わず、その日のうちに描いて送っていただきました。

もう「しっくり来る」の次元を越して、「ドンピシャ」でした。涼田郎先生すごすぎます…

送っていただいたアイコンをイラレでトレース。
配置も悩みに悩んだ挙げ句、やっとしっくりくる位置を見つけました。


涼田郎さんにお披露目。

K: 名刺チェックお願いしまっす!!!!!
涼: はい!こちらこそよろしくお願いします!

お互いテンションが高かった模様。
ということでお披露目。両面のデザインとモックアップを送りました。

涼田郎さんの語彙力を退化させることに成功します。
作ってよかった…


ブラッシュアップと名刺入れに入らない問題。

字間や行間調整。顔のパーツの位置も微調整しました。こんなかんじ。

さて後は入稿だ!!!!!そう思いました。

が。
思わぬ壁にぶち当たりました。

入稿直前、たまたまインスタで、ズルい名刺専門デザイナーのくわたぽてとさんのフィードを見ていたときのこと。

「名刺の定義は、名刺入れに入ること」
「入らなければそれは、チラシ」


ううううううん。確かにおっしゃる通りだと心底思いました。名刺入れに入らない名刺って確かに保管に困るし、少し残念な気持ちになります。

僕が今回作った涼田郎さんの名刺サイズは、60 x 60 (mm)の正方形。それに比べ、一般的な名刺のサイズは91 x 55なのです。そうです。

名刺入れに入らない。

5mmの差です。たかが5mm。でも入るか入らないかは大きな差です。お風呂の中で頭を抱えました。どうするKUDO。

すると、ふと上司ニシグチさんが書かれた名刺のNoteを思い出します。

このNoteに解決策が載っていたのです。

これだっ!!!!!!!と。

Picsを通常名刺サイズで印刷し、自分でカットすればいい!!


再編集。

ニシグチさんのNoteを参考にデータを再編集。

裏面にのみ、細く薄く線を入れました。
両面に入れなかったのは、線の位置ずれが怖かったからです。

K:60x60のサイズだと名刺入れに入らず面倒くさいのでは、と思ったので、通常の名刺サイズに印刷した後こちらで正方形に切ることにしました。果たして上手く出るかどうか…
涼: はじめての試みなので緊張しちゃいますね

ご報告。なかなか緊張しています。

入稿。

なんせ印刷に嫌われているKUDOなので、テストを見直すときよりも見直しました。

特に怖かったのが、両面の上下が逆に印刷されてしまった場合。
データに「天」と「地」の表記はしたものの、最後まで不安でした。

いつまでも悩んでいては、3月3日に間に合いません。
石橋はもう充分なくらい叩いたはずです。渡るしかない。

K: 入稿しました…怖い…
涼: おお…!どんな感じになるのかワクワクですね…!!!

緊張しすぎて、お腹が痛くなってました。
この時2月25日。期末テストは26日から始まります。
腹痛と戦いながら数学の問題集を解いていました。

入稿する際、印刷日数のオプションとして、5日後出荷か3日後出荷かを選ぶ項目がありました。
しかし、万が一のことがあったら…と、3日出荷のオプションを選択。

この選択が後々KUDOを救うこととなったのでした。

翌日、入稿確認のPDFが届きます。
テスト後の超寝不足の脳ミソで最終確認をし、確定のボタンを押します。
(確か寝たのが3時とか。)

出荷日時確定のメールが届きます。

この度は【whoo】をご利用いただき、誠にありがとうございます。
入稿データのチェックが完了いたしましたのでお知らせいたします。
印刷データとして問題無いことが確認できましたので
只今より印刷工程へ進めさせていただきます。
[出荷日]2019/03/01(注文確定日:2019/02/26 + 出荷までの日数:3日)

あれ…結構ギリギリ… 

これ5日後出荷だったら間に合わなかった…

そうです。あの時3日を選択していなければ、これまでの努力が水の泡だったのです。全身の力が抜けました。
よくよく考え直すと、とんだ勘違いをしていたことに気づきます。

・2月は30日などない。
・出荷した後、その日のうちに家には届かない。

ポンコツ高校生がしっかりと本領発揮していました。
どっか抜けてるってそういうとこなんだよな…


名刺カッティング。

3月2日夜。ついにWhooさんから名刺が届きます。

家に帰ってきたのが、22時。
その日の夜は、クリエイターの方々と麻婆豆腐を食べていました。

山椒で舌がしびれている中、恐る恐る蓋を開けます。
きれいに誤差なく印刷できていました。よかった…

11時頃からインスタライブしながら正方形カッティング作業に入ります。
50枚丁寧に切り終えました。あまりにデザインからすべて上手くできたので手放すのが惜しいくらい。

続いてモックも撮ってしまおうと、IKEAのテーブルトップを引っ張り出します。

どうしても、照明の関係で黄ばんでしまうのと、影が入ってしまうので、断念。朝、自然光で撮ることにしました。


モック撮影。

涼田郎さんとの待ち合わせは有楽町に10時。起きたのが8時半。
時間との勝負です。眠い目をこすりながら、撮影。

こんな感じになりました。

きれいに並べるのって難しいものです。ただ自分としては上手く撮れたほうなのでいいとします。
カメラマンさんってすごいと改めて感じました。


現物お披露目。

3月3日。午前10時30分。ついにその時が来ました。

めちゃめちゃ喜んでました。デザイナーでよかったと心底思いましたね…笑笑

涼田郎さんがどれだけ喜んでいたかというと…

帰りの機内、箱を開けて・見て・閉めてを繰り返し、
家で開ける際も手袋を着用して取り扱うほど。

うーん嬉しい。


最後に。

さて、いろいろな問題に直面はしたものの、無事名刺を届けることができました。難しく、そして楽しい名刺作りだったと思います。

そして初めて自分のデザインプロセスのNoteを書きました。デザインの進め方など、まだまだ未熟な点が盛りだくさんなのでまだまだ頑張っていきたい次第です。

最後に、名刺の定義を再確認する機会を作ってくださったくわたぽてとさん、解決の糸口を作ってくださり、Noteのアドバイスもしてくださった上司ニシグチさん、
そしてこんな変な高校生の名刺作りに最後まで付き合ってくださった涼田郎さんに感謝したいです。

ありがとうございました。

あ、SNS載せるの忘れてた!!(画像クリックで飛べます

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↓涼田郎さんのInstagram↓



最後まで読んでいただきありがとうございました。

おしまい。




Written by KUDO

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16歳グラフィックデザイナー。ジャンル問わず様々な物をデザインしています|ストップモーション映像制作チーム コマ撮り部 ディレクター|スイスタイポとフィルムと古書店巡りと音楽とコーヒーが好き
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