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ゴキブリを押し付けあうゲームで必ず起こる弱いものいじめ

ゴキブリポーカーというボードゲームがあります。

これがシンプルだけど戦略性があってすごく面白い。

周りで流行っていて、もう20回くらいはプレイしています。

なんですが、このゲームって構造上かならず全員で一番弱い人をいじめる現象が起きちゃうんですよね。

なぜそうなるか。

かんたんに理由を説明すると、1人が負けたらゲーム終了(他全員が勝利)で、負けに近づくにつれ打てる手が限られてくるからです。

負けるほどに1ターンごとの負け率が上がるものの、誰か1人でも負ければ勝利できるので、プレイヤーは窮地に陥るほど自分以外でもっとも弱い人に攻撃するよう強く誘惑される。

こうして、プレイヤーそれぞれの性格には関係なく弱いものいじめが発生するのです。

THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」の歌詞にある「弱い者達が夕暮れ さらに弱い者をたたく」が思い出されます。

ゲームの構造やルールは、プレイヤーの行動をさりげなく誘導する。

デスゲーム系の漫画を読んでいると、こういう悪意あるルール作りや構造作りが満載です。

まあ悪意があるかは置いといて、生活の中でもルールや構造に誘導されるってのはたくさんありますよね。

そういえば、飲食店は理想の回転率に合わせて椅子の高さや固さ、店内のBGMを調整してお客さんの行動を誘導しているとか聞いたことがあります。

店の構造がお客さんの行動を誘導しているわけです。

一流の経営者は店に入ったらすぐにその店が続くか潰れるかわかると言いますが、ぜんぜんあり得そうな話です。

というわけなので、人間関係がギスギスしたり、世界が戦争まみれになったりしたら、冷静に構造やゲームルールを分析した方がよさそうですね。



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