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リーダーの辞任

安倍首相が体調不良を理由に突如辞任の意向を発表してからすでに一週間が経過しました。いまだコロナや経済問題など政治課題は山積の状況にもかかわらず、ニュースやワイドショーの現在の話題はもっぱらポスト安倍の動向を予測する情報ばかりです。
今回は中小企業診断士の視点でこの状況に関してコメントしたいと思います。

優れた経営者

優れた経営者を例える言葉として、並みの経営者は企業の業績を伸ばすことができるだけだが、優れた経営者は業績を伸ばすだけでなく優れた後継者を育成することができるといわれています。特に中小企業の状況に注目すると経営者の高齢化とともに事業承継が大きな課題になってきているため、後継者の育成は最重要課題といっても過言ではありません。

一方、血縁関係間の事業承継では三代目で事業が傾くケースが多いということもよく言われています。安易な事業承継では事業の継続性を危うくするリスクを大きくはらんでいることもまた事実なのです。

ポスト安倍

さて、先日の突然の辞任発表から一週間余りが経ちました。ニュースではポスト安倍の話題で持ち切りですが、既に後継者やその後の政権運営の話まで報道されている状況です。ついこの間までは後継は岸田氏であると言われていたのに、辞任直前に首相の意向をくんで菅氏擁立へ舵が切られたようです。

過去の首相交代劇

急な体調不良を理由に首相を退任した例で記憶に新しいのは小渕元首相です。平成10年7月から平成12年4月までの在職中に病気で倒れてしまい任期半ばで退任、自民党幹部での密室談合の末、森喜朗首相が誕生するという結果となりました。
ただし、突然の辞任後の自動昇格では成功しないジンクスがあるようです。森内閣に対する不信が募った結果、「古い自民党をぶっ壊す」というスローガンのもと改革を掲げた小泉純一郎首相が誕生しました。

最後に

先に挙げた三代目が会社を傾かせる例ですが、引用した記事にも書かれているように起業、成長の厳しさを体験せず周りに敷かれたレールを進むような形で事業を承継した場合は、経営の本質を見逃してしまい間違った方向に進むリスクが高まってしまいます。
新しいに首相においても、コロナに代表される日本の課題、厳しい国民の生活を直視せず、党の利益、派閥の論功行賞にのみ目が向いてしまい誤った方向へ日本を導くような首相にはなっていただかないことを期待します。

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