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美しき「色」が織りなす絶景 ー 祈りの島「五島列島」でしたい6つのコト

長崎・五島列島。
世界遺産に登録され、朝ドラロケ地にもなり、現在注目を浴びる島。

海外30ヵ国・国内40都道府県を旅してきた私ですが、国内は特に離島が好き。そんな離島フリークが、五島列島の魅力をお届けします!

引用:Wikipedia
ピンク色が「下五島」それ以外が「上五島」

五島列島は、上五島・下五島に分かれており、下五島の福江島が最大の島であり中心地。一方、上五島は手つかずの自然が残ります。

長崎空港・福岡空港~福江島まで飛行機で約30~40分、長崎港~福江港までフェリーで約1時間半。アクセスしやすい離島です。

1.教会巡りで祈りをこめて

五島列島は、2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されました。江戸時代に禁教令がしかれ、キリシタンが逃げ延びたことにより、島内は50もの教会があります。

日本中見渡しても、このように教会が密集している地域はありません。隠れキリシタンたちの「祈り」が受け継がれている島なのです。

福江港より車で北上すること20分、アクセスしやすい「堂崎教会」

五島のシンボル「堂崎教会」。ここだけは外せないスポットです。
駐車場に車を止め、波穏やかな入江の海沿いを歩くと現れる、美しい赤レンガ造りのゴシック建築
中はキリシタン資料館となっており、迫害の歴史が学べます。

福江島北部、水ノ浦湾を一望する「水ノ浦教会」

高台にそびえる、白亜の「水ノ浦教会」
真っ白なたたずまいと、美しいステンドグラスに圧倒される木造建築教会。
裏手には、キリシタンの墓地や牢屋の跡地があり、美しい教会との対比が切なくなる場所です。

事前予約必須の「頭ヶ島天主堂」

福江島からフェリーに乗り上五島へ。
山あいの道を車で走らせ辿り着くのは、全国的にも珍しい石造りの教会である「頭ヶ島(かしらがしま)天主堂」

島の外れの崖まで逃げざるを得なかったキリシタンたち。
目の前の青い海とともに、祈りの厳かさが最も感じられる神聖な場所でした。

2.天体観測で本物を見て

九州でも有数の、口径60cmのニュートン式反射望遠鏡

福江島のシンボルの火山・鬼岳(おんだけ)中腹にある「鬼岳天文台」。澄み切った空気と、高い建物がないことにより、星空観賞の絶景スポットになっています。

巨大な天体望遠鏡を使い、漆黒の闇にきらめく惑星や星座を解説して頂けます。私が訪れた時は、雲ひとつない晴天。初めて見る木星と土星の輪っか。
「本当に存在するんだ…!」と、肉眼で本物を見て感動しました。

そして、所要時間45分のこの星空解説ツアー、なんと300円なのです。
コストパフォーマンスの良さにびっくり。事前予約は必須です。

季節によって見える空は違うため、いつ行っても楽しそう

3.海の青さに酔いしれて

五島の海。驚くような透き通った青さを誇ります。
沖縄に匹敵する透明度にも関わらず、混雑していません。

お仕事を。ワーケーションにももってこいです!

特におすすめは、上五島にある「はまぐりデッキ」
波の音しかしない穴場カフェです。
青い海を独占しながら、そよ風にあたり過ごす時間。「幸せ」ってこういう時に感じるんです。

海を見ながらのアイスクリームは最高!

市街地から近い絶景ビーチ、「香珠子(こうじゅし)海水浴場」。売店のアイスクリームは、週替わりでフレーバーが変わります。
あまり時間がない方でも、五島の青さを感じられる場所

複雑な地形からなる五島列島

ドライブをしていると、様々な海に出会います。それぞれが異なる青さ。「青」のバリエーションが広がります

4.素敵な宿で自然と過ごして

自然豊かな五島列島。
せっかくなので、ホテルも自然をたっぷり感じられるところがおススメ。

上五島のリゾートホテル「ホテルマルゲリータ奈良尾」

上五島といえばこちら。海の幸を味わえる絶品レストランと温泉も併設。

ロビーからは海が見え、インテリアもおしゃれ

福江島でのおススメは、2022年オープンの「カラリト五島列島」。
五島で最もロケーションの良い場所に建つ、全室オーシャンビューホテル。

カフェだけの利用も可能です

また、海だけでなく手つかずの緑も多く残る五島。
緑の中で過ごすのにおススメは、福江島の「Nordisk Village Goto Islands」。北欧のアウトドアブランドNordiskが、アジア初として展開するグランピング施設です。

テントの中は、エアコンや暖房完備で快適。BBQもできます。

廃校となった小学校をリノベーションしており、建物内にも宿泊可能。虫のさえずりで目が覚め、緑の中で爽やかな朝を迎えられます

建物内は、白×木のナチュラルな北欧インテリア

北欧の「Hygge(ヒュッゲ)」を体感する施設であるこちら。アジア初の場所として五島列島が選ばれたのも、やはりこの島の魅力によるものです。

5.赤い地平線を眺めて

島内には、絶景の夕陽スポットがあります。

映画:悪人の舞台にもなった「大瀬崎灯台」

九州本土で最も遅い時間に日が沈む、福江島最西端の「大瀬崎灯台」。断崖絶壁にたつ灯台を見下ろしながら眺める、赤く染まる空

祷りの女神像と鎮魂碑が、よりノスタルジーを感じさせる

展望台からだけでなく、崖の下まで降りて、地平線に沈む夕陽を眺めることができます。

上五島の夕陽スポット「矢堅目(やがため)」

いとも簡単にアクセスできる場所ではありません。
だからこそ、辿り着いた時には心を無にし、ゆっくり空を眺めてみてください。

焼けるような赤い空が印象的

6.アートに触れる余白を過ごして

ジブリ好きの皆さんも、そうではない皆さんも。
是非足を運んでほしいのがこちら。

江戸時代の武家屋敷を改修

歴史的な街並みが残る、武家屋敷通りの一角にある「山本二三美術館」
山本二三氏は、五島出身のアニメーション映画・美術家。

手掛けた作品は、時をかける少女・天空の城ラピュタ・もののけ姫など。ジブリ作品を中心とした、名作アニメの背景画が展示されています。

仕事場を再現したスペース

ジブリの世界観を出すためには、なくてはならない背景画。監督含めた作り手のこだわりに、思わず隅から隅まで見入ってしまいます。

個人的にも思い出深い、もののけ姫と火垂るの墓の作品。山本氏の鮮やかで細やかな色使いの背景画を眺め、閉館ギリギリまでジブリの世界に浸っていました。

周囲には福江城もあり、港から徒歩10分の距離。フェリー出航前の散策にぴったりです。

そしてもう一つのアートな場所、小さな図書館「さんごさん」

本棚の後ろや上部には、秘密の小部屋も!

ここは、様々な人々の「人生の3冊」の本が寄贈された珍しい図書館。

お笑い芸人・東野幸治さんの寄贈本を発見!

隣接したカフェで購入したコーヒーを片手に。

「私なら人生の3冊は何を選ぶだろう。」そんなことを考えながら、誰かの3冊を手に取ってみてくださいね。

以上が、五島列島でしたい6つのコト。

海の「青」、手つかずの「緑」、「赤」い夕陽、「漆黒」の夜。
「赤」レンガに、「白」亜の教会群ー。

美しい「色」が織りなす絶景の島を是非訪れてみてください。


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