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大人数のカレー仕込みは、いつもと何が違うのか?


ここ非電化工房ではイベントやマルシェなどでお客さん向けにカレーを振るまうことがあり、いつも20人〜40人分のカレーを仕込むことがあるのだが

私はある課題にぶつかっていた。


いつも作っているカレーが、いつも美味しいはずのカレーが、大人数になるとなにかおいしくない。
スパイスが香りすぎたり、効いてほしいスパイスがどこかにいっちゃったり、、

「スパイスは単純に個数倍量するのではうまくいかないものなのか?🤔💭

てことで、今まではスパイスの分量やタイミングを少しづつ減らしたり増やしたり変えたりしてみて調整してきた。


だが先日、出会ってしまった🐟

Tokyo Spice Curryに行ってきた。
Tokyo Spice Curryはあの東京カリ〜番長 伊藤盛さんが毎週火曜だけ開いているカレー屋さん🍛


「おなじカレーは二度と出さない」という
本日のカレーはこちら!!!

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なんと!もうメニューから創造性爆発していて、すき、、、(笑)
そして運ばれてきたーカレーさんたら、なんて美形なの、、、

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「う...まい...!!!初めて食べる、、この感じ。味と香りのバランス&アクセント...!!うま!!」

ひたすら感動していると東京カリ〜番長が声をかけてくださりお話をさせていただいた。ほんとかっこよすぎた。

カレーは科学であり、美術であり、芸術であり、哲学であり、カレーなんだと感じた。



では本題「大人数のカレー仕込みは、いつもと何が違うのか?」


そんなこんなで、大人数のカレー仕込みの際スパイス等倍してもうまくいかない問題について問うてみると

「大人数の場合最初は皆そうなっちゃうんだよね〜、でも基本はスパイスも等倍で大丈夫!」


との一言!まじか...!

そしてそれに関して言及されているという、カレーの車の動画を教えていただいたのだった。



さっそく20人分のカレーを仕込んでみた


その夜非電化工房に帰り、そして2日後。
今週末の見学会でちょうど20人分のカレーを仕込むことが決まった。

「こ、これはチャンス、、、!神様ありがとう!」

ということで、師匠の気分を見計らって書斎に侵入!
「いつものカレー工程を少し変えて実践してみたいんですが..」と、東京カリ〜番長との出会いの感動から学びなど背景をながながと語り(笑)
無事承諾していただたいた!!!!!!(やっっっっったああ💪)


今回のポイント✍️

⑴玉ねぎは炒めるのではなく蒸し煮
⑵ニンニクの皮の簡単な剥き方実践
⑶油→ニンニク→ショウガ→スパイス→トマトの順に投入
⑷要素ごとに別鍋で作成し、最後に合わせる(★最重要)

正直今回初めて実戦する技法が多く、作っている最中も不安とワクワクでいっぱい!何度も動画見て、いつものレシピを作り直して、シュミレーションを重ね、いざ開始!🏃‍♂️


⑴玉ねぎは炒めるのではなく蒸し煮(圧力鍋使用)

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より甘みが出て舌触りがなめらかになるようです!💮

正直、これが一番ドキドキした、、、
私は玉ねぎ微塵切り飴色信者だったので、本当にこれで美味しくなるのかと!
今回は圧力鍋を使用。圧がかかって弱火で20分で、とろっと柔らかくなりました。

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その後は蓋をとって、水分を飛ばしつつキツネ色になるまで炒めます🦊

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⑵ニンニクの皮の簡単な剥き方実践

ニンニクのお尻を切って、潰して、先を摘まみ上げると簡単に皮がむけちゃう!


⑶油→ニンニク→ショウガ→スパイス→トマトの順に投入

①ニンニクは炒め不足だと青臭さが残る。
普段は同時でも変わりないが、大人数の場合は火入りに差が生まれるのでニンニクを先に投入し色づいてからショウガを投入

②トマトよりも先にスパイスを投入する
高温状態の油に直接投入すると、ダイレクトにスパイスの香りが出やすくなる


⑷要素ごとに別鍋で作成し、最後に合わせる(★最重要)

別鍋やフライパンで、要素①玉ねぎ②カレーペースト③具材(鶏肉)④強い香りと隠し味(テンパリング)をつくり、最後に一つの鍋に合体させる

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(☝️玉ねぎ、カレーペースト、鶏肉を合わせた図)



【きになる結果】

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「なんとびっくり、おいしくできちゃった、、、、、!!」


味見した瞬間のあの驚きと感動は言葉にし難いものだった、、、
今まで「これはこうでなくちゃだめ」と無意識のうちに信じきっていたことが嘘みたいに覆った。めちゃめちゃ面白いやん...

見学会でも、師匠にもみなさんにおいしいと言ってもらえてほっと安心😌



ただ、反省点

ココナッツベースのカレーで玉ねぎの蒸し煮をしてしまったが故に、少しマイルドになりすぎた印象がある。
なぜそのことに気づかなかったのか、、完全なる思慮不足である。



【総じて、学び】

・結局すべては「どんなカレーをつくりたいか?」

・大人数であれ少人数であれ、完成カレーイメージを明確にしてから食材と手法の組み合わせを考えることが大事

・カレーづくりは破壊と創造の繰り返し「固定観念は崩していこーう💪」




ということですかね!

今回のタイトル「大人数のカレー仕込みは、いつもと何が違うのか?」に関しては、解を出していないところはご愛嬌😉(笑)

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