父親の目の前で痴漢に遭った話
高校1年の時だった。30年位も前の話だ。。。
あの時着ていた自分の服も覚えている。痴漢に遭った事はその前にもあるけど、親に相談したことは一度もない。あの日は、なぜか父と母と私で誰かのお見舞いに行かなくてはいけなくて出かけたのだと思う。
その頃は、地下鉄のあるような街に住んでいた。父も母も車を持っていないから、その日は地下鉄に乗っていた。その時、その車両は割と空いていた。目的の所で降りようとした時、誰かが私のスカートをまくり素早く指を入れてきた。。。一瞬の出来事だった。
痴漢はすぐに居なくなり、痴漢の顔も見れなかった
私がスカートをおさえ振り返った時、父と目が合った。
父は、私を汚い物を見るような目で見ていた。その父の目を見た時に、父は見たんだと思った。
見たのに、何も。。。
助けてくれなかったんだ。
本当に一瞬の事だったから、父もびっくりしたのかもしれないけど。。。父のあの目を見たから、父は見ていないのかもしれないとは思えなかった。
この事は何十年経っても。。。あの父の目を思い出し悲しくなる。
私は痴漢に遭った事よりもきっと助けてもらえなかった事が今だに心に残っているんだと思う。
その事について父と話した事は一度もない。。。
母は先に降りて行ってしまっていたから知らないし私は、母に話してない。
あの時、父が痴漢を捕まえてくれたら良かったのかな
痴漢に、怒鳴ってくれたらよかったのかな
私に大丈夫かい?って言ってくれたらよかったのかな
その、どれでもいい
痴漢に遭った事を、何も無かった事にしないで欲しかったのかも
この出来事も私は、両親に大事にされていないんだと心に蓋をした出来事だったと思う。
もう忘れたいのに、何かの時に。。。いまだにこの事を思い出してしまう
あの日の私に言いたい
父になんて頼らないで、自分で痴漢を追いかけたら良かったんだ!!
父なんて私を守ってくれないいんだから自分で自分を守らなきゃ!!父や母は、私を守ってくれないいんだからね!!!
と言いたい。そうして今、noteに書いてあの日の父の目にお別れしようと思います。
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