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いまのCxOというロール

みなさま、ごきげんいかがですか?

わたしは割と元気です。

最近のお仕事事情は、エンジニアとしてよりは色々なチームとの調整に動くことが多いです。いまの会社がもう少しで転換期を迎えるのでそろそろ整えておかないとまずいなーという気持ちをメンバーも持っているようで徐々にその機運が高まっていると思います。

その中でCxOに求めるものが乖離あるなーと思い、自分なりに今のCxOのお仕事とは何なのか?を綴っていきます。

CxOの役割

端的に言ってしまえば xの領域について意思決定をすることだと思います。

現代は割と役割が細分化された時代だなあ…と個人的には感じています。

わたしは古いタイプの人間なのでモーレツ人間がガッとやっていればそれにみんなウォオー!とついてくるだろう、と思っていましたが実際はそうではなくなってきています。

ガッとやろうとすると「いや、ここから先は我々の領域なので。」みたいな壁を感じることが多くなりました。

これ自体が良し悪しではなくもうそれが主流であるということを1つの社会常識として理解しておく必要がありそうだな、と感じています。

そしてそれを鑑みるとやはりCxOとはその領域の中の長であり、組織の長であるということは意思決定することが仕事だと言えると思っています。

CxOがガッとやればよいのでは?と考えるかもしれません。
そこでも同様に「いや、実務は我々の領域なので。」勢が一定いると思っていて、かつその中でも流派の違いや思想の違いなどより複雑な組織構造を生み出しているとわたしは思います。

つまりCxOに求められることとは、xという領域において信頼できる根拠合意に足る納得感を醸成し、組織としての合意形成を得た上で意思決定をするということだとわたしは考えています。

わたしは今エンジニアというロールで働いているのでCTOを例に取って考えていきたいと思います。

信頼できる根拠

CTOとは技術 (Technology) という領域における意思決定をする人です。

それらを意思決定するための根拠とは下記だと思っています。

①情報 (ソース元 / 量 )
②理解度
③判断基準

例えば技術選定をする際には、①情報として公式ドキュメントや他社事例や実装例などを収集する。あるいはチュートリアルを自分でやってみるなどが該当すると思います。

②の理解度としては、その技術の長所 / 短所を捉えて言語化することができるか否かで一定理解度は図れるかと思います。

そして③の判断基準は技術という領域において何を基準としてやるやらを判断するのかを明確にしておくということです。コストなのか安全性なのか新しさなのか、あるいはメンバーのYes / Noなどでもよいかもしれませんがここは定量的であることが後述する納得感にもつながるかと思います。

このような感じでまずは信頼できる根拠を積んでいくことがxという領域における意思決定の第一歩かと思います。

合意に足る納得感

次に実務を行うメンバーに対して納得感を醸成していく必要があります。

メンバーから納得感を得る必要がある理由として下記が挙げられます。

①過去を言い訳にさせないため
②モチベーションを高く保つため

例えば、フロントエンド開発においてフレームワークをReact.jsにするという意思決定を下した場合に納得感が足りないと下記のような状況が起きうると思います。

・ほんとはNuxt + Vueのほうがよいと思っていたのに…。
・ReactよりもAngularのほうが好きだったのに…。
・Nextガンガン使っていこうよ…。

といった感じで初期段階での納得感を言い訳に批判してくる人や、本来自分がやりたい筋とは外れてしまってがっかりしてしまう人などが生まれてきます。

特に前者はCTO自身にヘイトが集まってしまいがちなため、自分自身を守るためにも時間とリソースを割いてでも醸成する必要があると思います。

こういった中でどう頑張っても前向きに検討されないのであれば、追加で信頼できる根拠を集めてくる必要があると思います。

組織における合意形成

ここまでやってようやく合意形成する準備ができました。

十分な情報収集をして投資判断をし、メンバーへ意図や想いを伝えることで合意形成するための議論を実施する土壌を作ってきました。

あとはこちらに舵切りますが着いてきてくれますか?
と問い続けることが必要だと思います。

いや、それでも!勢はいると思います。しかしそこでいややるんや!と押し切ることはせずに1on1やブレスト、グループディスカッションなどを通して議論と相互理解を深めていく必要があります。

エンジニアであればモブプロやペアプロもよい手だと思います。

いずれにしろ無理に押し切るのではなく、メンバーからの合意形成を得た上で最終的に舵を切っていく必要があると思います。

CxOの大変さ

CxOの仕事における大変さとは、xという領域にコミットしきれないということだとわたしは思っています。

メンバーからすると天上人になりがちですし、実務から遠ざかりがちなので、意思決定を下しても負の感情が生まれやすい立場にあると思っています。

そしてxという領域でもっとこんなことがやりたいのに…という個人の想いとは裏腹に組織の長として全体調和を考えた上で泣く泣く切り捨てている選択肢が非常に多い立場だとも思います。

だからこそ腹落ちしないことに腹を立てるのではなく、なぜその判断に至ったのか、なぜそうすべきなのかなど寄り添ってあげて欲しいと思います。

いまの会社には足りないものがあります。
それがこの記事をこれを書き出したきっかけです。

わたしは今の会社でCOO (最高執行責任者) になると決めました。今の役員だけでは意思決定が間に合わないからです。

そのO (実務) という領域を様々な業種で誰よりもやってきたからです。

わたしのキャリアは珍しいとよく言われますし、自分でもあえてそのようなキャリアを選んできてようやく稀有な存在になってきた実感があります。

現代社会において職能分断型の組織が多い中、それでもわたしはジェネラリストでありたいと強く思います。しかしそうあるためには権限が足りないことも痛感しています。

であれば権限を掴み取ればいいだけです。

幸いにもいまの会社はもうすぐ3歳児になる非常に幼い会社です。強い気持ちと圧倒的な行動力さえあれば不可能なことではないと思っています。

強い意志と確固たる決意を示すためにもう一度だけ書き残しておきます。

わたしは必ずCOO (最高執行責任者) になります。

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