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姉の誕生日だが、30年くらい生きていると3周回って「31日だっけ?30日だっけ?」となるな。iPhoneは頭がいいので「1月30日は姉の誕生日」と教えてくれる。特に何もしないけど。LINEだけした。

朝起きて支度。恋人は「髪型が決まらない」と何度も頭を洗ってはワックスをつけている。ハゲちゃうよ。わたしは化粧しながらパンを食べていたら中からバターが出てきて服を盛大に汚す。馬鹿野郎の集まりである。着替え直して家を出る。電車を逃すが、「わ〜富士山見えるよ〜きれいだね〜」とか言って呑気なものである。

ディズニーランドに到着。検温、消毒、手荷物検査、という別の国に行くのかくらい厳重な入り口。夢の国だもんな。

年末に「ストレスフルでやばいのでディズニー行こう、感染対策ばっちりとか言うし」というのでチケットを取ったのだけど、「スタンバイパスがクソ!」というのを見て別日に延期した。ら、緊急事態宣言の影響でチケット販売停止して変更できなくなり、キャンセルもできなくなったので行くことにした。本当なら2月に変更して「誕生日ディズニー♩宿泊もしちゃお♩」とする予定だったが、まあ、行けるのは嬉しいので行く。友人曰く、「行かなかったら1年間好きな日に変更できるはず」とのことだが、いま空いているっていうし。せっかくなので行く。

入場して、ガラッガラで笑う。人がいない!と思っていると、五人くらいの女子集団が同じことを思ったのかキャーキャー騒いでいる。ワールドバザールに鳴り響く女子の叫び声。怖い。
ひとまず美女と野獣エリアに向かう。めっちゃすごい。USJでハリポタエリアを見た時の感動と似てる。「すげえ世界を作り出してしまったな」という感じ。スタンバイパスの受付が終わっていたので、悲しいね、と言いながらショップへ。寒いので帽子兼手袋みたいな被り物買う。野獣のやつ。恋人はずっと「野獣死すべし」と言っている。松田優作。以前おそろコーデをやってからお揃いに抵抗がなくなり、二人とも速攻でかぶる。暖かい。最高。

以下アトラクション。プーさんのハニーハント。いつもなら「わ〜!プーさん!」と言う感じだが、冷静な目で見ると「蜂蜜ヤクザのクサキメ物語」。恋人と二人で「クサキメたぞ!」とか言う。夢の国から退場すべき。ピーターパンのやつ、好きなのにいつも混んでるので久々に乗った。相変わらず最高。ジャングルクルーズ、飛沫防止のビニールとボートのエンジン音でお姉さんの説明がなんも聞こえない。お腹が空いたので昼飯。ブルーバイユーに行くと「予約なくても、案内できますよ^^」と言われて小躍り。初めて!嬉しい!コース料理食べる。めちゃくちゃ美味しいというわけではないが(失礼)、入れたのが嬉しい。
そのあともいろいろ乗る。大人になったからなのか、ベタに物語をなぞるやつのが楽しいな、という気持ち。昔からあるアトラクションのが面白いな。ジェットコースターも乗るが、全然怖くない!あんなに恐怖したスペースマウンテンも笑いながら乗れる。どういうこと。

美女と野獣のアトラクションのスタンバイがそろそろ開くかな〜と見に行くと5分待ちとのことで「いえ〜〜〜い!」とか言いながら乗る。嬉しい。みんな写真撮りまくっている。いろんなことが原作そのままで感激。姉(美女と野獣好き)が来たら感動で泣くんじゃないか。アトラクションは想像していたのと違ったけど、面白かったしすごかった。インスタ映えとかも狙っているのかな。みんな動画撮ってたし。最後のシーンは泣いちゃうなー。恋人が「もっかい乗ろう!」というので乗る。場所で結構聞こえ方・見え方が変わるので2回乗ってよかった。

スターツアーズに乗り、帰る。18時。夕飯食べたいが、店が閉まるし、密は嫌だし、とりあえず地元駅まで帰ることにする。

家に帰って牛丼を食べ、グダグダ。Nスペ見る。

コロナ禍の歌舞伎町を撮ったドキュメンタリー。すごかった。

歌舞伎町のような街は嫌われることが多いが、誰かの救いになる場所だし、唯一無二の歓楽街だと思う。その場所を存続させるためにいろんな人が躍起になっているのだが、うまくいかない。行政に従うと生きていけないが、営業すれば叩かれる。どうするべきか正解がわからない。誰も、明確な答えを示してくれない。グダつく行政。じわじわと死に向かう街。葛藤。

どの人もキャラが濃くて、どのエピソードも印象に残った。小学生のときに学校に馴染めなくてカウンセラーにお世話になってたから、自分もカウンセラーを目指したのに高齢者向けの仕事が多く、違うなあと思っていたときにスナックに行って、「これだ!」と思いこの道に入ったとか。ミュージシャン目指してたけど、諦めてたときに水商売をはじめて救われたから今度はわたしが歌舞伎町を救いたいとか。一旗あげようって九州から仲間と上京したとか。夢があるんだよな。ホストになる人みんな言うよね。「歌舞伎町にいけば、何もなくても成り上がれる」って。ローランドも言ってた。わりと好きなんだよな、そういうの。
「遊び半分、ふざけ半分でこの仕事をやっているんじゃない。みんなと同じく、わたしたちも真面目にこの仕事をやっているんだ」というのは響いた。

なんとなくチャンネルを変えると坂口安吾が出ていたので「お?」と思い、そのまま見てしまう。ETVの半藤一利特集。「日本のいちばん長い日」を書いた人と知り、ぐんぐん見てしまう。元は編集者で坂口安吾の担当してたんだって。面白かったーーー。

歴史を知り、そこから得た教訓を未来に繋げ、明確なビジョンを持って生きていく。歴史は点ではなく線。わたしたちは連綿と紡がれるこの歴史の中に置かれているだけ。だが、過去を知り伝えることが大切、みたいなことを感じた。
以下、印象に残った話。疲れたまま見てたので記憶違いあるかもしれないけど。
・「日本のいちばん長い日」は陸軍の気持ちをあまりに書きすぎたので、右翼か、みたいなことを言われたけど、そうじゃない。当時の人が何を考えてどう行動したのかがわからないといけないと思った。
・「絶対」はあり得ない(絶対に日本は負けない、など)。
・日本国憲法はアメリカから言われて作ったものだが、一言一句、日本の政治家が議論をして作り上げたもの。
・太平洋戦争は陸軍がゴリ押ししたと言われるけど、そうじゃない。新聞も煽ったし、国民も煽った。政治家もだらしなかったし、国民もそう。
・戦争を体験していないのに、と言われることが増えたので、4、5年前から体験談を話すようになった(絵本も作った)。

半藤一利自身の話、例えばボート部だったとか、ハチ公にも会ったことがあるとか、空襲警報が鳴って父親が妾のところに走っていったことを許してないとか、そういう話も面白かったな。

風呂。眠い。漫画。寝る。

濃い日だった(日記も長いね。ごめんね)。


応援があると人は強くなる。例外なくわたしもそのはずです。