タカハシカオリと宮田文久

フィギュア作家のタカハシカオリ(カ)とフリー編集者の宮田文久(文)による、夫婦の日々の…

タカハシカオリと宮田文久

フィギュア作家のタカハシカオリ(カ)とフリー編集者の宮田文久(文)による、夫婦の日々の出来事。当分は、https://www.instagram.com/kt_fm_i/ にて更新します。(2020.10.24)

最近の記事

2020/10/28-2021/02/20

テキストやキャプション、最新更新はInstagram https://www.instagram.com/kt_fm_i/ でご覧ください◎ LINEスタンプをつくりました。LINEのクリエイターズスタンプ内、『ブルドッグとアザラシ』でご検索ください。 リンクはこちら▶︎https://line.me/S/sticker/14313878

    • びっくりした

      今日だけで路上で2匹カマキリ見たのだけど、そういうシーズンなのだろうか。そっと端の草木に追いやってあげるくらいしかできないのだけど。  (文)

      • 秋の匂い探偵

        過ごしやすい季節に、優しい甘い匂いが良い。  (カ)

        • 果物

          食べたことのない果物は、人の想像力を最もたくましくするもののひとつのように思う。 幼子は当たり前だが、果物のうち食べたことのないもののほうが多い。それをひとつずつ口にすることは世界の欠片を口にすることに等しいかもしれなくて、だから未知の果物は未知の世界だ。 私自身が小さい頃、食べてみたい、と願った記憶のある果物がある。 それは、アケビだ。 おそらく図鑑か絵本か何かで見たのだと思う。紫色の細長い実がぱっくりと割れて、その果皮の隙間から顔をのぞかせる、これまた細長く、キュッとまと

          最近の出来事

          ふみさんがオンラインで取材や打ち合わせをする際、私は静かにしています。 私が幼い頃は、母がよくさだまさしを聴いていて、横で覚えて歌っていました。 にんじんを日常的に食べられるようになったので、友人には感謝です。 先日結婚して満4年となり、その間肥やしてきた身体を絞る決心をしました。続けることが大事とふみさんに言われました。 (カ)

          餃子

          餃子は皮がモチっと、底がカリッと焼けてるのがいい。 タレはお酢に胡椒、あるいは味ぽんにチューブの柚子をちょこっと。 私の両親は共働きだった。 バリキャリだった母は、多忙な生活の中、私と弟のご飯はしっかり作ってくれた。 特に好きだったおかずは、ツナとじゃがいもを煮たものと、冷凍の餃子だった。 最近、冷凍餃子は手抜きだとツイッターで炎上していたけど、私は手抜き料理だと認識したことがない。美味しいし、むしろリクエストするくらいだった。 忙しい母の味方だし、私たち子どもは喜んで食

          音読の時間

          コロナ渦に入り、声を出して本を読みたくなった。 ふみさんのベッド脇にあった、『もの食う人びと』(辺見庸著/角川文庫)を手にとり、「私が読む!」と言った。 それから読む日は一章ずつ、寝しなに読み進めて行った。 自粛で家に留まる中、著者と一緒に世界の僻地へ行き、各地の食事事情を垣間見て、そこで“生きるために食べる“ということ、命の営みの尊さを考えさせられた。 今は朝日新聞で毎週金曜日の夕刊に掲載されている、『ガリバー旅行記』(ジョナサン・スウィフト著、柴田元幸訳)を一緒に読んで

          本が好き

          我が家はふみさんの書斎以外にも、玄関付近、廊下、ダイニング、寝室と、本の山が築かれています。 今住んでいる家に引っ越してきた時、ふみさんの荷物だけで段ボール120箱でした。私は時期を後にずらして引っ越したのですが、荷物を運んでくれた業者さんが、まだダンボールだらけだったふみさんの部屋を見て、「自分はやりたくないッスね…」と言葉を濁していました。 ふみさんと同期の編集者の方とご飯をご一緒した時には、「諦めてください」と言われました。 一時期、私が“魔窟“と呼んでいたふ

          お手柄

          妻がひょんな検索ワードを打ち込んだことから、ありがたくも編集のアイデアがもくもくと湧いたのですけれども、何度聞いてもその検索ワード自体は謎過ぎる(たぶん自分には一生思いつかない)、というお話です。 古今東西のミステリに描かれる「窓」について、ミステリ評論家の千街晶之さんにご執筆いただきました。ミステリファンの方もそうでない方も、めくるめく世界をご堪能ください。 千街晶之|覗く者と覗かれる者 ミステリにおける窓の役割 | 窓研究所 WINDOW RESEARCH INS

          服装のスタンス

          この猛暑なので、仕事で出かけるとき以外の外出時は、基本的にTシャツと短パンでほっつき歩いている。 ちなみに、35歳である。服装だけなら、でっかい子どもだ。 会社勤めをしていた頃、会社でもTシャツと短パンでいることが許されるときがあった。 出版社かつ雑誌編集部に配属されていたので、校了がキツくなってきて会社に泊まった翌日は、昼間に近くの銭湯に行き、Tシャツと短パンになってそのまま夜の校了作業にとりかかる、ということが度々あった。 まだ喫煙者だったので、夜も深まって会社にあまり

          クーラー

          若い頃のクーラーの使い方は、20代の生活のめちゃくちゃさを端的に表しているようなひどさだったような気がする。 いつまで経っても慣れない社会人生活。真夏に汗だくになり、荒れ果てた部屋に帰った私は、クーラーを最低温度の18度まで下げ、激流の中で洗車される自家用車のようにシャワーを浴び、物だらけで寝る隙間もないようなベッドの上で体を冷やしながらコンビニ弁当を食べ、そのままぶっ倒れるように眠っていた。 まだ結婚前、妻と同棲を始めるようになって、クーラーの温度設定は生活のすり合わせの

          夏の怪

          事件性がないと良いのですが… (カ)

          誕生日

          先日、一つ歳をとった。 30も後半になると、無事に歳をとることができるというありがたさを感じるようになった。 昨年は、日原鍾乳洞に連れて行ってもらった。涼しいところに行きたかったのと、非日常感を求めて冒険をしたかったのだ。近くの川に足だけ入って涼み、帰りに採れたて山葵を買って帰った。緑の中でたくさん空気を吸って、とても気持ち良かったのを覚えている。 近年の私は、物というより、思い出が欲しい。 今年のふみさんの誕生日はそれこそ、自粛の渦中だったため、家でできることで祝お

          プロレス

          ふみさんの影響で見るようになったものの一つに、プロレスがある。 とは言っても、プロレスの変遷や歴史はまだまだ勉強不足だし、見ているのは新日本プロセスのみの、にわかである。 もともと、格闘技にさほど興味がなった。 興味が出だしたのは、飯伏幸太選手が人型のぬいぐるみと試合をしているのを見た時。動きようもないぬいぐるみと、さも対等に一線を交えるかのような試合動画をふみさんに見せてもらった時、「この人頭おかしい」と同時に「なんて身体能力だ!」と、ど素人の私にもわかるほどの面白さだっ

          備忘録

          春から、ふみさんと一緒に過ごす時間が増えた。 ふみさんは映画や演劇、プロレスに声優の追っかけと、好奇心は外に広がっていて、パソコンがあればどこでも仕事ができてしまうから、コロナ渦に入るまでは、家に一人でいる時間が多かった。だからと言って、放って置かれてるという気持ちは全然なくて、私は私で家で作業をしているので平気だった。というか、それが普通だった。 緊急事態宣言が発令された4月。その少し前から今に至るまで、ふみさんもインタビュー仕事や打ち合わせ以外は、ほとんど外出しなくな

          野菜直売所

          私たちが住んでるのは、東京の西側で、比較的空が広く、歩けばところどころに畑がある。 コロナによる自粛期間では、最初のうちは玄関先でラジオ体操をするのを日課にしていたのだけど、蚊が出てきた頃からしなくなった。 つまり運動不足が極まっている。 だから、たまに近所の知らない道を、探検がてら散歩をする。 すると、近隣に3か所ほど、野菜直売所を見つけた。 コインロッカー形式で、買いたい野菜のところにお金を入れると、アクリル扉を開けて取り出せる。 ここにもビギナーズラックというものが