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「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム=ロクなことにならない」説を検証する特集

先日、ユニフォーム界隈ではなかなかの重大ニュースが飛び込んできました。
それが、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト ×読売ジャイアンツのコラボによる特別ユニフォームの着用というもの。

NPBでは唯一NEW ERA社のキャップを試合用キャップとして用いている巨人ですから、NEW ERAとのコラボレーションが毎シーズンの定番となっているYohjiとコラボするということ自体はさほど驚くことではありませんでした。
坂本選手×NEW ERAのコラボグッズの中には、明らかにNEW ERA×Yohjiコラボを元ネタにしていると思われるものもありましたしね。

Yohji Yamamoto(左)とHayato Sakamoto(右)

ただ、まさか選手が試合で着用するユニフォームをコラボで出してくるとは、という意味では非常に驚きました。
しかも、シャツの左胸やキャップのフロント部分に「Yohji Yamamoto」のシグネチャーロゴが配されており、このユニフォームはプロ野球史上初めてデザイナーズブランドのロゴが採用されたユニフォームということになります。

それだけに、なかなかにチャレンジングな企画と言えますね。

しかし、野球ユニフォームオタクとして頭に浮かぶのは、このユニフォームのデザインの良し悪しよりもまず、有名ファッションデザイナーと野球ユニフォームはいわゆる「混ぜるな危険」的な組み合わせである、という歴史的背景があるということ。

今回はそこに踏み込んでいきたいと思います。

題して、「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム=ロクなことにならない」説を検証する特集。

「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム」の歴史

野球ユニフォームオタク有段者の方なら、「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム」と聞けばまず思い浮かべるであろうユニフォームについておさらいしていきましょう。

①1989-92年 イッセイミヤケ×ダイエー

1989年、「南海ホークス」から「福岡ダイエーホークス」となるに当たって、球団がユニフォームデザインを依頼したのが三宅一生。
イッセイミヤケ×ダイエーというより「ガッチャマンユニ」と言った方がピンと来る人は多いでしょう。

30年近く経った今でこそ、ある種の「いなたさ」から好きなユニフォームに数える人もいるかも知れませんが、カッコイイかどうかで言えば、どういう角度から見ても擁護しがたいダサさを誇ります。
私自身はこのユニフォームの時代をリアルタイムで体験した世代ではありませんが、当時を知る方の声を聞く限りポジティブな意見を見聞きしたことはありません。

このユニフォームを語る時、よくこの奇抜が過ぎるヘルメットが槍玉に挙げられがちですが、じゃあヘルメットが普通なら良いのかというと、そういう訳でもないと個人的には思っていて。

特に私が気になるのは胸ロゴ。書体こそ洗練された印象なのですが、妙に広く空いた字間がすごく気になります。特にビジターユニフォームの「Daiei」ロゴは顕著。
また、ホームなら「Daiei」と「Hawks」、ビジターなら「FUKUOKA」と「Daiei」とどちらも2つのロゴが配されている訳ですが、このロゴを配置するスペースの使い方も上手くない。ロゴの字間と同じく妙な距離感があって居心地の悪さを感じます。

そのため、ユニフォームロゴとして締まりがないというか、まとまりがないというか、全体としてイマイチ垢抜けない印象があります。

今だとDeNAが「YOKOHAMA」「DeNA」「BAYSTERS」とフルネームのロゴを採用していますが、これは3種のロゴを1つのロゴとして見えるように丁寧に配置されているので、ダイエーユニに感じるような違和感はありません。

茶+オレンジというカラーリングは面白いですし、それにピンストライプという組み合わせですから、上手くハマれば現在のパドレスっぽくオシャレに纏まったんじゃないかなと思いますが…

②1999-2004年 コシノヒロコ×近鉄

1999年、藤井寺球場から大阪ドームへの本拠地移転を機に、ユニフォームを変更。
南海と同じく、数十年に渡って使用され続けたデザインを一新するに当たって有名ファッションデザイナーに依頼したという形です。

マイナーチェンジを経ながらもそれなりに長い着用期間があり、2001年にはリーグ優勝を果たし、そして近鉄バファローズ最後のユニフォームとなったという経緯もあって、語られる機会はかなり多いユニフォームですが、改めておさらいしておこうと思います。

正直、(今となっては多くの方がそうだとは思いますが)個人的にこのユニフォームをダサいと思ったことはありません。
めちゃくちゃカッコいい!とも思いませんが、タイトルにあるように「ロクなことにならない」とか言うほどの代物だとは思わないです。

ただ、それはあくまで「近鉄最後の勇姿を彩った」というストーリー性が加味された状態でこのユニフォームを見てきたからであって、実際には変更が発表された当時はかなりの言われようでした。

特に選手や首脳陣、ファンからの反発を買ったのが、新たに導入された赤いビジターユニフォーム
「ノンプロみたい」「プロが着るユニフォームではない」という意見が専らで、急遽ネイビーのビジターユニフォームが用意された挙句自然消滅的に使用されなくなるという末路を辿りました(肝心のネイビー版も決して評判は高くなかった)。

結局、このユニフォームの何が問題だったのか、という部分について少しばかり分析してみますと、以下のように整理出来ると思います。

  • 前モデルがあまりに長く愛されすぎた
    そのものズバリで、日生球場〜藤井寺球場時代に23年間にわたって使用されていた前モデルのユニフォームがファンの心に深く刻み込まれすぎていた、という大前提があることは避けては通れません。

  • デザインの「現代化」の手法の問題
    古風なデザインが特徴だった前モデルから一転、直線的でスタリッシュなロゴに変更された新モデル。この振り幅に拒否反応を示さずにはいられなかった、というのが当時のファンの偽らざる心情だったと推察できます。
    また、一躍「現代的」なデザインとなったロゴに対し、ユニフォームのベースには「太め肩ライン」という50年代に主流であった古風なスタイルが採用されました。このあたりの各要素の食い合わせの良くなさが違和感の正体なのかもしれません。

  • 色遣いの突飛さ
    赤が大フィーチャーされたビジターユニフォームについては、藤井寺時代の「赤袖」を拡大解釈した形とも取れますし、「赤いユニフォーム」が一般的になった今から見ると取り立てて変とは思いません。
    ただ個人的には、背番号・胸番号・背ネームに採用された水色に関して「どこから持って来たん?」と思わずにはいられない。
    「台湾プロ野球みたい」という意見もあったようですが、やはり要因は赤いユニフォームへの違和感に加えこのゴチャゴチャしすぎた配色にあるでのではないでしょうか。白・赤・紺の落ち着いたトリコロールが特徴だった前モデルと比しても、何と言うか「軽々しさ」を感じてしまう印象です。

試みとしては、元々あった「近鉄バファローズ」的な要素を脱構築した、という意味合いを持つユニフォーム変更であったと見ることができます。
個人的に、そのような形のユニフォーム変更はむしろ好感が持てるのですが。

ただ、「あたしが作ったユニフォームなんだから誰が着たって似合うに決まってるわよ」というコシノ自身の発言がよく表しているように、そのやり方がやや強引だったという部分は否めません。
というか、色々言ってきましたがそういう態度が見え透いていた、というのが実際のところ1番の原因なのではと思ったり思わなかったり。

③2007年交流戦 コシノヒロコ×阪神

近鉄がオリックスと合併し、コシノヒロコデザインのユニフォームが球界から姿を消して3年。
それまで復刻ユニフォームを企画し交流戦で着用していた阪神でしたが、何を血迷ったか2007年になるとコシノヒロコへオリジナルのデザインを依頼します。で、出来上がったのがコレ。

おそらくですが、阪神の球団史上最も批判的な意見を集めたユニフォームの一つであると言っても過言ではないでしょう。
もう、シンプルにダサい。
どこがどうダサいとかいちいち言わなきゃダメ?ってくらいダサい。

ラグランスリーブに色を付けちゃうところとか、肩口に謎の切り返しを入れちゃうところとか、こめかみ付近に妙なラインが入る帽子のデザインとか。
背番号の書体がかつてコシノが手掛けた近鉄風のものになってるとか(色付きラグランとかも相まってより近鉄風味を感じます。阪神のユニフォームに近鉄要素を足す意味がよくわからない)。

ビジターを安易に上下セパレートにしてしまうあたりも、どこまで阪神の伝統を踏みにじれば気が済むのかと問いたくなります。
胸ロゴが通常のものと違うこと自体は個人的にはアリ派なんですが、他の部分がここまで全部ダサいとナシ派の意見に頷くしかありません。

本当に有名ファッションデザイナーが手掛けたものなのか?と。中学生でももう少しマシなセンスしてると思います。
球界全体に“妙ちくりん”なデザインのユニフォームが跋扈していた2000年代という時代背景を加味しても、です。
企画ユニフォームという文化が完全に定着し、色んなデザインのユニフォームを目にするようになった今見てもなお、です。

無理やり褒めるところを探すとすれば、黒地+黄色縦縞は新鮮だったことと、上下セパレートではあるもののパンツはグレーになっているところでしょうか。脇からパンツ脇にかけて繋がる太めラインも個人的には好きな要素ではあるので、語っておきたいあたりです。

④2006-2012年 ヤクルト×BEAMS

最後は、ファッションデザイナーとは少し違いますが、「ファッション業界×野球ユニフォーム」という共通項からピックアップしました。

2006年、古田敦也監督の就任に伴って、地域密着をテーマに掲げチーム名に「東京」を冠したヤクルト。
その一環として、ユニフォームのデザインを渋谷区神宮前に本社を置く大手セレクトショップBEAMSに依頼します。

見出しには「2006-2012年」と書いていますが、2006-2008年のモデルと、2009-2012年のモデルの二代に渡ってBEAMSがデザインを手掛けています。
両モデルに共通するBEAMSイズムは「ピンストライプ無し」「切り返しの多用」です。一つずつ見ていきましょう。

まず「ピンストライプ無し」。
1974年に球団名を「ヤクルトスワローズ」とした時から約30年に渡って使用され、90年代の黄金期を彩った赤ストライプが廃止されました。
これに関しては、「伝統を蔑ろにするな」という出て当然の意見もありながらも「洗練されている」と肯定的に見る意見もあり、という感じ。
特に当時のセリーグではヤクルト・阪神・横浜・広島の4球団がピンストライプを採用していた背景を踏まえ「差別化出来ていい」とする意見もありました(その後、2009年に広島と横浜がピンストライプを廃止してしまうのは少し皮肉ですが)。

次に「切り返しの多用」。
BEAMSが用意したコンセプトでは「『スワローテール(燕尾)』モチーフのデザイン」と説明されている要素です。
切り返しを多用するデザインは2000年代〜2010年代前半までの期間を中心に日本野球界を席巻した流行だった訳ですが、個人的にはその急先鋒的な立ち位置にいたのがヤクルトだったという印象です。
初代に関しては肩口と腰に細めに入る程度でしたが、二代目に関しては肩口、袖口、脇、腰、裾と切り返しを入れられるところ全てに切り返しが入るという、まさにフルコンボ状態でした。

個人的な意見を言うのであれば、やはり赤ストライプがあった方がいいし、切り返しは要らないです。
特に気になるのは切り返し。切り返しフルコンボの二代目の方なんて、これこそノンプロみたいな感じがします。ビジターは胸ロゴが「Yaklut」ですしね。ヤクルト硬式野球部かよ、と。

そもそも、「地域密着をテーマに掲げチーム名に『東京』を冠した」のであれば、まずやるべきことはビジターの胸ロゴを「Tokyo」にすることでしょう(「TOKYO」でもいいですけどね)。
②の近鉄は、途中で「近鉄」から「大阪近鉄」に改称したのに伴って「Kintetsu」から「Osaka」にマイナーチェンジしています。

初代はある程度落ち着いた印象がある分良いのですが、二代目はホームが白地に白字「Swallows」ロゴだったり、背番号がやたらと凝ったデザイン(要は昇華プリントありきのデザイン)だったりと、とにかく要素を足して足して出来上がったデザインという感じがして、個人的には好きではありません。

なので、2019年に開催された「歴代ユニホーム総選挙」で、初代がホームビジターともにランクインしなかったのに対し、2代目のホームが6位に入賞したというのは正直信じられなかったですね。

なぜ「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム」はロクなことにならないのか

こうやって改めて振り返ると、やはり「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム=ロクなことにならない」ということが改めて浮き彫りになったのではないでしょうか。

ではなぜ、なぜ「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム」はロクなことにならないのか。
答えは、野球のユニフォームが持つ「服としての特殊性」にあると言えます。

野球のユニフォームは、シャツにアンダーシャツ、パンツにストッキング、帽子とヘルメット、と言った具合に厳密に「型」が決まっています。
例えばシャツならボタンありかプルオーバーか、パンツならショート丈かロング丈か、などという細かい仕様の部分で”幅”は持たせてあるものの、基本的な組み合わせやパターンは固定

これがファッション、特に「有名ファッションデザイナー」が手がけるような分野のファッションとの相性を隔てているのではないでしょうか。

海外のファッションショーなどを見ても、いわゆるハイブランドの服なんかは特にそのような定められた型を破るようなものが多いです。
デザイナーがアイテムに宿す哲学は従来の「服」の枠に縛られることを嫌います。

しかし、野球のユニフォームをデザインするにあたっては、その「型」の範囲でいかにやりくりするか、ということが非常に重要になります。
日本におけるスポーツデザイナーの第一人者である大岩Larry正志さんがいみじくもおっしゃっている様に、野球のユニフォームは「フリーのキャンバス」ではなく、ムダなものを削りながら組み立てていくものであり、空いているスペースにいろいろな要素を押し込め足していくことは必ずしも「いいデザイン」に繋がりません。

ファッションデザイナーが野球のユニフォームという「キャンバス」を目の前にした時、何を考えるのか。
素人の愚考かもしれませんが、過去の事例から見るに、依頼を受けたデザイナーとしては、なんとか「型」の中に様々な要素、言い換えれば「自分らしさ」を盛り込むことに注力してしまうのではないでしょうか。

ファッションデザイナーにとって服は自分を表現する一つの作品ですから、野球のユニフォームをデザインするにあたって、制約の多い中でその様な手法を取ってしまうのもある意味仕方ないのかもしれません。

ですが、この様に忖度エンジンをフルスロットルでフカしてみたところで、やはりカッコよくないものはカッコよくないし、相性が良くないものは相性が良くない。
なので、個人的にはファッションデザイナーと野球ユニフォームは「混ぜるな危険」だと思っている訳です。

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⑤2022年 巨人×ヨウジヤマモト

これらの分析を踏まえ、今回の巨人×ヨウジヤマモトコラボのユニフォームを改めて見ていきたいと思います。

これまでのものとは一転、全体的に黒を基調としたシンプルかつシックなデザインに仕上がっていますね。
これはYohji Yamamotoというブランド自体が黒を基調とした、いわゆる「モード系」のファッションの先駆けであるという背景を関連していると言えましょう(「黒の衝撃」という言葉もあるくらいです)。

全身黒、ということ自体がある意味Yohji Yamamotoを表現しているのです。

ただ、このユニフォームで気になる部分が一つありまして、それがシャツの左胸やキャップのフロント部分に「Yohji Yamamoto」のシグネチャーロゴが配されている、というところ。
Yohji Yamamotoイズムの表象として少し安易ではないか?と思います。

確かに、Yohji Yamamotoコラボであることを示すには手っ取り早いですし、Yohji Yamamotoをもってしても野球ユニフォームが持つ「型」の制約は厳しいものだったと解釈することは可能ですが…

特に、帽子の前面に配されたスクリプトに関しては、橙魂ユニ2022に始まり、今シーズン新たに導入されたプラクティスキャップなどにも採用されていることから、帽子の前面にスクリプトというスタイルが使い回しの手癖の様になっている感じがして非常に危惧しています。

そういう意味では、デザイン的には落ち着いているものの、最も代理店的思考が見え透いてしまうユニフォームだなぁ、というのが正直な感想です。

この「代理店的思考」にはあえて今までは触れてこなかったのですが、詰まるところ、本当にデザイナー本人自身の手によってデザインされてるものなのか、っていう部分ですね。
今回の話に限らず色んな分野のブランドコラボにも言えることですし、私も”オトナ”ですのであまり深くは掘り下げませんが、要はそういうことです。

ユニクロの服にわざわざクリストフ・ルメールやジル・サンダーが直接手をかけるか?というのと同じです。

これを言ってしまうと、今まで書き連ねてきたのは一体何だったの?って話にもなってしまいかねませんが、そこに都合よく目を瞑るのも気持ちが悪いので。

別に悪いことばかりじゃない

ここまでは有名デザイナー×野球デザインの良くない例を中心に列挙してきましたが、中には有名デザイナーによる良作デザインも多数あります。

という訳で、ここからはいくつか例をあげながらそれらを眺めていこうと思います。
ファッションデザイナー×ユニフォームという軸から少し逸れますが、エンドロール的な感じでお楽しみください。

・岡本太郎×近鉄

通称・猛牛マーク
言わずと知れた傑作デザインで、ここであえてゴチャゴチャ語る必要もないでしょう。めちゃくちゃかっこいい。
コシノヒロコユニでは文字が外れてマーク単体になりましたが、それもまたイケてます。

・手塚治虫×西武

球団オリジナルではないものの、元々あったキャラクターを球団ロゴとして映えるような形・構図に落とし込んだこのセンスが何より素晴らしい。
ユニフォームが変わった今でも変わらず球団旗として残り続けている名デザインです。

・今竹七郎×南海

関西を代表するグラフィックデザイナー・今竹七郎により、1949年に作られたデザイン(画像は新デザインの方ですが)。ユニフォームに用いられていた期間は短かったですが、球団旗として長き渡り使用されました。
南海ホークスのロゴと聞けば多くの人が傑作と名高い「NH」マークを思い浮かべるでしょうが、個人的にはこの「今竹鷹」にももっとスポットライトが当てられるべきだと思います。

・コシノミチコ×阪神

コシノヒロコに先んじてプロ野球のデザインに関わっていたのが妹のミチコ。阪神で2000年から使用された2種類のコートのデザインを手掛けました。
個人的にはHTマークが斜めに入ったタイプのものが非常にかっこいいと思います。今新デザインとして出てきてもおかしくないくらい洗練されていて、それでいて阪神のデザインと一目でわかる良デザインです。

・イッセイミヤケ×ダイエー

ユニフォームは擁護し難い出来だったものの、このグランドコートに関しては割と良い感じの出来だと思います。
ユニフォームに対して指摘したようなロゴのバランスの違和感というのはさほど感じませんし、背中の鷹の意匠や色使いなど、スカジャンや軍モノのブルゾンのような雰囲気があって、非常に洒落ているなという印象です。

・ティファニー×ヤンキース

これを持ち出すのはやや反則のような気もしますが、やはり流れ上触れておくべきかなと思ったので最後に付け加えさせてください。
「ティファニーがヤンキースロゴをデザインした」という逸話は少し事実と異なる部分がありますが(ティファニーが手掛けたのはニューヨーク市警のメダルであり、そのデザインをヤンキースの前身球団が球団ロゴに流用した)、それでもやはりこのロゴの完成度たるや、という価値は揺るぎません。
このマークが野球チームのロゴであることを知らないままキャップやバッグを使用している人も多いです。それくらい普遍的な「良いデザイン」ということでしょう。

まとめ

今回は、ファッションデザイナー(だけではなくなってしましたが)と野球のユニフォームとの関係に関していろいろ思うところを書き殴ってみました。

こうやって見てみると、改めて野球のユニフォームというのはとても難しいなぁと思った次第です。それが面白みでもあり愛すべきところでもある訳ですけれども。

いろいろとあって全くnoteに手をつけられていなかった分長ったらしいわまとまってないわで非常に読みにくい文章になってしまったかと思いますが、最後までお付き合いいただいた方はありがとうございました。

以上、「ファッションデザイナー×野球ユニフォーム=ロクなことにならない」説を検証する特集でした。

「検証」はしてませんけどね。


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