1分で読める、700文字エッセイ『路傍の松かさ』

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Day14_何かのせいにする性

 最近とても残念な出来事があった。信頼し、期待していたからこそ多くの時間を共にしていた友人と疎遠になってしまった。その人曰く、僕の方に非があるらしい。一方的にメールでそう告げられ、話す機会を与えられなかった。特段ひどいことをしたわけではないが、突然「裏切られた」と言わんばかりに態…

Day13_自己肯定感の低い人

 そういう人は非常に厄介だ。まず未来の話をできない。自分の成功体験があまりにも少ないから明るい展望を想像することができない。だからモチベーションを維持することができない。  ない、ない、ないの三拍子がそろってネガティブになる。そのマイナスな感情は周りに伝染してプロジェクトの動きを…

Day12_オフラインに戻ります

 4月の頭からオンラインで出来る限りのことをやろうと思い、約40日間毎日更新してきたこの自己満足note。反響の大小はさて置き、続けて良かったことが多かった。  たとえば、頭の中がすっきり整理されたということ。また、定期的なアウトプットを日常に組み込むことで効率良くインプットできるように…

Day11_大きな仕事、小さな仕事

 大概の人は、人の話を聞かない。表面を撫でるような会話が好きで、相手がどんな背景でどんな想いで言葉を発しているのかには興味がない。そういう前提で生きる方が世の中うまくいく。  飲みの場で「最近どんな仕事をした?」と聞かれることがある。その時に生真面目に自分が一生懸命取り組んだ仕事…

Day10_700文字の意味

 「おもしろかった」という7文字の感情を80,000文字の小説にするのが難しいのと同様に、自分の考えや感じたことを短い文字数にまとめるのはとても難しい。  僕がこのエッセイをなぜ700文字で書いているのかと言えば、500文字で書こうとしたら力量が足らなかったから。短い中に起承転結を付けて濃縮す…

Day9_アシスタント時代のお守り

 大学4年の終わりから編集者の弟子をしていた。いわゆるアシスタント制度というやつだ。雑誌が主戦場の方だったので、出版社やスタジオ、ロケなどに同行し、できることを手伝いながら仕事術を学んでいた。  洋服の知識があったとはいえ平凡な大学生にできることなんて少ない。だから月末になると、…

Day8_理想の出会い

 「ブックカバーチャレンジ」というものが流行っている。指名された人が数日間、おすすめの本を紹介し続ける。それを終えたらまた別の誰かを指名するという仕組みだ。  幸い僕の所には回ってきていない。少しさみしい気持ちもあったが、よく考えたらこれまでに誰かの勧めで本を買った経験はほとんど…

Day7_シンプルで複雑な世の中

 『グリーンブック』という映画は、2018年のマイベスト。内容を簡潔に言えば、人種差別を主軸に人間のアイディンティティについて描いたバディフィルム&ロードムービーだ。  初めて映画館で観た時は、卑劣な人種差別と主人公二人の友情に涙したけど、昨日改めて観たらシンプルと複雑の対比について…

DAY6_色褪せない言葉

 誰しも師匠を持っている。正式な弟子入りということではなくて、人生の師とか、仕事の師とか、そういった意味だ。  それは両親かもしれないし、会社の上司や友人かもしれない。会ったことのない偉人かもしれない。  昨晩書棚を整理していたら懐かしいものが出てきた。超絶技巧で知られる伝説のジャ…

DAY5_曖昧な感覚

 僕はわりと天候に気分が左右されることの多い人間だ。晴れの日には外出したくなり、雨の日には書斎に籠城したくなる。  30歳になるまでは夏が好きだった。生まれも育ちも雪国なのに冬が苦手だった。ところが、ある時その感覚が逆転した。夏よりも冬の方が好きになった。東京の夏が過ごしにくいとい…