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どのあたりからノーコード(No-Code)と呼んだらOKなのか?

 右を見ても、左を見てもノーコード。ノーコードバブルがまさに起きようとしているように感じます。ノーコードに関する記事を見ない日はありません。しかし、どのあたりのレベルからノーコードと呼んで良いのか?とふと疑問に感じておりますので、プロの方々に教えていただけると嬉しいです。

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 大手企業の中に居て大手企業と仕事をしていると、まだまだ距離感を感じています。「注目ノーコード5選!」といったような記事の中で見かける、Bubble、Adalo、Glide、Zapier、Wixといったようなノーコードツールは我々大手ITベンダーで取り扱うことはないので、あくまで雑談の中の話題キーワード「ノーコード」と、一括りで扱われることがほとんどとなります。

 そもそも、この手のノーコードツールは外注先になにかを作ってもらうためのツールではなく、DIY、つまりユーザ自らがユーザの考える仕組みを作るためのものなので、大手ITベンダーからするとある意味競合なのだと思っています。

 現状においては競合となりますが、以前のノートでも書いたとおり、プログラムコードは書けなくても良いのがノーコードなのですが、その設計工程においてはプログラミング的頭脳が必要で、それなりのモノを作ろうとしたときには、きちんとした設計図がなければなりません。つまり上流工程において、やりようによっては大手IT企業でも、飯の種になる可能性を秘めているということになります。

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 以前よりも、アジャイル的にトライ&エラーを繰り返しながら素早くサービスを立ち上げたいという話は多くなってきています。そういった場合に引き合いとして多く上がるのが、Salesforce(Force.com)やkintone、Pegaといったサービスです。これらは、決して新しいプラットフォームではなく、今のノーコードブームのずっと前から存在しており、ユーザ企業の中で活用されてきました。また、正確には”ノー”コードではなく、”ロー”コードという部類に属しています。つまり、ノー=無ではなくロー=低、従来のシステム開発と比べればプログラミングは少ないよ!というものになります。(簡単に表現すると、です)

 このノー/ローの境界線は明確ではないものの、なんとなくの線引がなされているように感じています。一方で、ノーコードの中でも更にノーコードなサービス(超簡易的に何かしらのサービスを立ち上げることができる)は、果たしてノーコード界の方々はどう見ており、格付けをしているのか気になっています。

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 例えばWeddingdayというブライダル系のサービス。

 先日、会社の後輩が結婚式の2次会をやるので来てください、ということでお呼ばれされました。出欠確認お願いしますねー、とLINEが送られてきました。めちゃくちゃオシャレで、それっぽさがすごいですね。

 案内状に加えて出欠確認や会費の回収まで出来るプラットフォームのようで、アラフォーのおじさんにとっては驚きでした。最近はこんなスマートに2次会出欠の確認するんですね・・・。私が20代の頃に何度か2次会の幹事をやらせてもらいました。そのときにはこのような便利なサービスがなかったので、例えば大学友人枠・会社の同期枠・地元の友だち枠で取りまとめ役を立ててもらい、出欠確認を一人ひとりにして、出欠表をエクセルで並べて管理していました。聞くと、最近はみんなコレ使ってますよーとのこと。

 使い方を確認すると、テンプレートを選んでそこに写真をアップロードして、文面をカスタマイズしたり、ゲストの入力項目を選択したりして、あっという間にしかもスマホ1台でWedding案内状を完成させられるサービスのようです。出来上がったらあとはLINEで送るだけ。さらに決済サービスにもつながっており、会費を案内状の中で回収できるようになっているようです。(決済手数料が4%取られるようですが、カード会社へ支払う手数料との差額が、このサービス運営会社のみ入りとなるようです)

 これもノーコードと呼ばれる部類に入るのだろうか?なんて思いながら、見ていましたが私もノーコードのプロフェッショナルでも無いので、どうなのだろうか?と。

 ノーコード界では知らない人は居ない、NoCode Ninjaさんのnoteで定義を確認してみました。

NoCode(ノーコード)とは?
①プログラミングをせずにWebサイトやアプリ開発をする手法
プログラミングに必要な「ソースコード」を書かないので「NoCode(ノーコード)」というわけです。最初言葉だけ聞いてもピンとこないかと思いますが・・よくよく考えると、そのままですね。笑
あらかじめ用意されたパーツをドラッグ&ドロップしていき組み立てていく特徴があります。レゴブロックにもよく例えられますので、そうするとイメージがわきやすいかもしれません。

 やはり、プログラミングせずにWebサイトやアプリを・・・ということなので、Weddingdayというこのサービスも広義としてのノーコードサービスと言えるのではないかと思っています。

 しかし、最近の文脈で語られるノーコードツールとは、開発基盤を指すことが多いと思っています。なので、Weddingdayがなにかを開発するための基盤なのか?と聞かれると、そんなことはないですね。是非、プロの方々にそのあたりの見解を頂きたいところです。

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