ジェーン・スーさんのラジオに出たよ【vol.1】

ジェーン・スー「私もこんな日が来るとは、まったく想像していませんでした。番組を始めて早4年。5年目に突入したある日、ソラトニワのシケ金メールに、一通のメールが届きました。

送り主は、2年半前にこの番組の『神宮前Before& After』に出たとある女性。その文面を読んで、ディレクター對間さん、トミー、私、『ええ~っ!!! こんなことがあるの~!!!??』と絶叫したのを覚えています。

ご紹介しましょう。ラジオネーム コーさんです、よろしくお願いします」

コー「よろしくお願いします」

ジェーン・スー「おひさしぶりでございます、ご無沙汰しております。いやー、人間何が起こるかわかりませんね。」

コー「わかりませんね~(笑)」

ジェーン・スー「そして久しぶりにお会いしたコーさんが、以前よりずっと自分の女性らしさみたいなものに対して、構えてらっしゃらないというか」

コー「はあ、はい」

ジェーン・スー「なんていうんですかね、キュウキュウじゃない感じがして、変わったって感じがしたんですけど。ちょっとここで恥ずかしいと思うんですけど、2年半前の放送を聞いてみましょうか」

~2年半前の放送~

ジェーン・スー「さあ、今日のお悩み女子でございますけれど。こんばんは」

コー「こんばんは」

トミー「こんばんは」

ジェーン・スー「どうもどうも、よろしくお願いいたします。今日のお悩み女子はですね、お名前コーさん。コーさんは、なんとリスナーさんでいらっしゃるということで、ありがとうございます」

トミー「ありがとうございます~」

コー「とんでもないです~」

ジェーン・スー「リスナーの方が応募してきてくれるって、本当にうれしいね~。こないだも鞄を修理している女性が、今いらっしゃるかしら、まだ聞いてますかね」

トミー「聞いてますか~??」

ジェーン・スー「っていう、応募してくださる方がいらっしゃるんですけれども。なんでコーさん応募してくださったんですか?」

コー「誕生日だったんですよ、ちょうど」

ジェーン・スー「あ~、おめでとうございます! わたしと一週違い」

コー「はい。それでちょっと、もう思いきったことをこれからやっていこうと思って」

トミー「おー、そういうの大事、思いきったことね、いいことですよ」

コー「それでメールを送りました」

ジェーン・スー「いつもは何をしてらっしゃるんですか?」

コー「金曜日ですか? 金曜日は家で仕事をしているか、あと映画好きなので、金曜封切りが最近多いので、夜映画を見に行ったりとか」

トミー「あ、でも(外に)ちゃんと行くのね、家じゃなくて」

~~2年半前の放送まずはここまで~~

ジェーン・スー「という感じでお話をしているんですけれども。この時、応募していただいたきっかけは何だったんですか?」

コー「きっかけは、放送でも言ったんですけれど(放送の)1週間前が誕生日で、35歳になったんですね。で、それまでなんとなく『まだ30いくつだ、30いくつだ。(だから)その気になればなんとでもなる』って」

ジェーン・スー「まだ本気出してないだけだって(笑)」

コー「って思ってたんですけれど(笑)なぜか35歳の誕生日になったとき、何かやらないとどうにもならないなって。あせりっていうか、ちょっと時差があって、気づくのに。それで変わるようなことを何かしてみようと思って。

ずっとこの番組を聞いていて、トミーさんのメイクで女性がすてきに変わるのを見ていたので、これをまずはやろうと思って。それでメールを出しました」

ジェーン・スー「最初ちょっと心配してらっしゃいましたよね。なんかその、顔を出すということに対して」

コー「あの、顔を出すと、今特にラジオってネットとすごく連動しているので、ツイッターのハッシュタグなんかで追っていると、かわいい人がきたときは『かわいいね、かわいいね』って(ツイートが)くるんですけど、そうじゃない人が出たときは皆さん正直なんで、何も言わなくなるじゃないですか」

ジェーン・スー「わっはっはっは!!」

コー「(かわいいって)言われないだろうなと思ってても、昔だったらその何も言われなさに耐えられなくて。かわいいとは思ってないけど無視か!みたいなね。それはちょっとつらいので」

ジェーン・スー「うん、そうですね」

コー「だから、顔を出すのはやだな~と思ってたんですけど、別に目の前にきて『ブース!』って言われるわけじゃないし、いいかと思って」

ジェーン・スー「何かしらそこで、自分がいつもなら躊躇するネジかスイッチがポンと外れたんですね」

コー「そうですね」

ジェーン・スー「スイッチとは言わないか、枷か。で、来ていただいて、その時のお悩みって何て言ったか覚えてらっしゃいます?」

コー「何て言ったんだっけなあ…」

ジェーン・スー「ちょっとそのときの放送があるから、もう少し先になると思うんですけど、どんなふうに変わりたいみたいな。(ディレクターに)ゆっくりで大丈夫ですよ、唐突に言ったことなので」

コー「恋愛……みたいなこと言ってましたよね。色っぽさがないとか、大人っぽく見られないとか、なんかそういうようなことを確か言っていたと思うんですけど」

ジェーン・スー「確かにその時のコーさんは、もっとボーイッシュというか、そんなにそれこそ気にしてないし!みたいな感じで。髪も短くて、格好もね、たしかズボンだったような気がしています」

コー「そう、デニムでね。でも、一応上は黒とかじゃなくて、自分が持っている中でいちばんきれいな色を着て(笑)」

ジェーン・スー「(笑)普段だったら、黒とかグレーだったんだけど、そこはがんばってきたんですね。で、実際にトミーにヘアメイクをしてもらいました。いかがでしたか?」

コー「あのー、すごくこう、ちょっと気恥ずかしさはあったんですけど、なんていうんでしょうね、あ、こんなに変わるんだっていうのと、楽しいなって思いました、自分が変わることが」

ジェーン・スー「うん、変身って楽しいんですよね」

コー「楽しいですね。自分のためのお化粧ってこんなにいいものなんだなと思って。またトミーさんが教えてくださるから、やり方とか。家に帰ってからも練習したりして、これは続けられると思って。

ちゃんと次の日に、(トミーさんに)言われた茶色のアイライナーとか眉マスカラとか買いに行って、それでそれを今もずっと使ってます」

ジェーン・スー「お~。さすが有言実行の、その実行っぷりがすごいですよね。だって、トミーと約束しても、そのままやらなかった人いっぱいいると思うんですよ、実は。でも、まじめに『やんなきゃ、後ろめたいな』って」

コー「そうです、言っちゃった手前ね」

ジェーン・スー「あったわけですよね。そこで行動がいかに強いか、行動がいかに金かっていうのを痛感するんですけれども。

その時、恋愛とかから縁遠いみたいな話をしてたと思うんですけれど、なんとですね、番組の冒頭でもお話ししたのでご存知の方もいらっしゃると思うんですけれど。コーさんなんとご結婚されまして」

コー「はい、結婚しました」

ジェーン・スー「そのきっかけが、実はここから始まってるんじゃないか説が(笑)」

コー「いや、でもそうだと思います(笑)」

ジェーン・スー「何があったんですか、この2年半に。教えてくださいよ!」

コー「そうですね~(笑)。そのお化粧してもらうっていうのをやって、マニフェスト(※『神宮前Before&After』では変身させてもらう代わりに、何かをするという公約を立てなければいけない)で『はじめて会う異性がいる場所に出かけるようにします』っていうのを出したんです。

で、私あんまり知らない人と話したりするの得意じゃないので、できれば知り合いとだけずっと一緒にいたいんですけど(笑)」

ジェーン・スー「わかる。知らない人とご飯とか食べたくないですよね(笑)」

コー「嫌です嫌です(笑)、じゃあ一人で何か食べますって」

ジェーン・スー「わかるわかる」

コー「なので、ちょっとそれは…。ただ、でも過去三ヶ月ふりかえって、初めて会う異性がいる場所に出かけたかみたいな質問を、誰が書いてたか言ってたか忘れちゃったんですけど、行ってないって答えたら『じゃあ出会いなんてあるわけないじゃないか』って言われたかなんかして」

ジェーン・スー「すごいね、それ。雷に打たれたような」

コー「そうそう(笑)」

ジェーン・スー「そりゃそうだー! ってやつですよね」

コー「知ってる人とだけ会ってたら、どうにもなんないでしょみたいなことを言われて、まったくその通りだと思って(笑)」

ジェーン・スー「ぐうの音も出ないってこういうことですよね(笑)」

コー「そうです(笑)、ちゃんと『初めまして』って言う人に会う場所に行こうと思って」

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