【部長の見極め】過去最高の上げ幅となった最低賃金はロボット事業にとってチャンスの到来なのだろうか?
こんにちは、キングソフト株式会社の吉田です。
2022年8月1日22時15分。会社からの帰り。
電車の中で、インスタでも見ようかとスマホを出すと、Yahoo!ニュースのプッシュ通知が目に飛び込んできました。
「最低賃金 過去最大31円引き上げ」
悲しい話だが、久しくお給料が上がっていない私にとって、正直なところ驚きのニュースでした。
ということで今日は、このニュースが私にとってどのような影響があるのか。いや。ロボットを扱う私たちにとってどんな影響があるのか。
なぜ今、引き上げなのか?
たしかに昨今、「失われた30年」などと形容されるように、日本の平均給与は諸外国の上げ幅に大きく差を開けられてしまっている事は公然の事実です。
2000年からの20年間で、アメリカとアイスランドは共に約25%上昇、ルクセンブルクとスイスは共に約15%の上昇、お隣の韓国は約44%も上昇しているのに対して、日本は0.4%の上昇にとどまっています。
今まで賃上げが出来なかった理由はさておき、消費者物価指数の上昇が大きく影響し、今回の決定に至りました。最低賃金を底上げする事で、全体の賃上げも連動していくことを私は期待しています。
様々な物の原料価格やエネルギー価格が上昇し、それに引っ張られる形で生活に関わる多くの物が価格上昇を起こしている現在、経営的に懸念があろうとも賃金を上げる事は必要な事だと私も思います。
31円って実際どのくらいなのか?
早速私は、自分自身の毎月の平均労働時間から、例えば自分だったらどの位賃金がアップするのか計算してみました。
あくまで目安のためであり、決して期待したり、まさか皮算用がしたい訳ではありません。
私の毎月の平均労働時間は、190時間弱です。
おおよそ平均166時間の所定労働時間に25時間程度の残業時間の合計です。
この190時間が時給で31円アップするなら、6,000円給料があがるはずです。
6,000円というと、私の趣味であるサウナ、その中でもちょっと贅沢な部類に属す1回3,000円する池袋のレスタなら2回。
ちょっと控えめに、「極楽湯」や「おふろの王様」だったら1回1,000円で6回。さらに節約して銭湯のサウナであれば1回700円で8回。
最大で週2回も多くサウナに行ける!充分ととのえる!
いや、ランチなら。。。松屋で牛丼を12回食べられる!
もっと身近な事で。。。。
ほぼ毎日飲んでいる自販機のコーヒーに至っては60杯も多く飲める!
これはデカい。これはありがたい。
厚労省もたまにはやってくれるもんだ!
もう早速明日から会社で言いふらそう。
世間はどうやら賃上げみたいですよと。
当然、必然の社会情勢ですよと。
すみません。。少しテンションが上がってしまいました。
事業者視点ではどうだろう?
前述の私の例を参考に、15人従業員を雇っている場合、おおよそ90,000円人件費がアップします。20人いれば120,000円。30人いれば180,000円人件費は増えていくはずです。事業の原価になる部分は高騰し、販管費も上がっていく。政府がいくら旗を振ったところで、そんなに消費が右肩上がりになるとは思えない。そうなると、ジリ貧。まさに危機。もう設備投資なんて言ってられない。
ん?マイナスなのか?
販管費となる人件費を最適化することで、先ほどの危機は乗り切れるのでしょうか。単純に人員を削って、スタッフの負担を増やす事で正しい事業運営が出来のでしょうか。おそらく、人員を削るだけの対策をとると、現在働いてくれているスタッフ離れも発生するでしょう。
そもそも中長期的に考えれば、労働人口の減少は明白で、適切な労働力を確保できない懸念もあります。だとすれば、適切にサービスロボットを活用し、業務の最適化を図るのはどうでしょう。一見、コストがプラスになってしまうように見えますが、むしろ効果的な活用方法を見出せば、従業員1人当たりの生産性を向上させ、人員配置を最適化しながら売上の向上も同時に目指すことが可能になる、と私は考えています。
マイナスをプラスに。
「賃金を上げる」という事は同時に「売上/利益が増大している」ことが起こっていなければなりません。
今回のように、強制的に時給を上げていくならば、事業者は逆説的ではあるけれども、事業の売上や利益を向上させていくべきです。
私たちのクライアントにおいても、一部の業務をロボットが担うことで、今までの1.2倍から1.5倍ほど、もっとそれ以上に顧客に向き合える時間が増えた結果があり、顧客の平均単価や回転率を上昇させることができた実績があります。
真摯に顧客や社会情勢に向き合いながら、事業運営を行うことで、本来の賃金アップにおける背景を獲得する事も夢ではないはずです。
つまりプラスにしていかなければならない。
顧客や従業員に負担を強いるのではなく、皆がウェルビーイングを実現出来る未来を創っていくべきなのではないか、と私は思うのです。
ロボットの活用方法はまだまだ黎明期。
飲食事業でのロボットの活用は大手事業者を中心にだいぶ進んだ印象です。
それに対して、他の事業者でのロボット活用はほぼゼロベース。
私たちも今まさに、医療や福祉分野でのテストを本格的に開始したばかりです。
ロボット化率なる指標があるとすれば、限りなくゼロに近いところにいるでしょう。まさに、「伸びしろですね。」の世界な訳です。
伸びしろしかないサービスロボット事業
飲食業界ですら、全国78万店舗と言われる母数に対して数千の導入。
もし1万店舗で導入されていたとしても、1.2%程度の普及率。
なんでもネットで買い物が出来ているような気がしていても、日本のEC化率は7%弱。
ECももちろんまだまだ「伸びしろ」しかない気がするけど、ロボットにはホント未来しかない。
事業者にとってもロボットは希望となるのではないだろうか。
様々な事業者にとって、ロボット活用の道は希望しかない。と私は強く思います。
もちろん、まだ大正解と言えるような活用方法は見出されていません。
しかし、新しい技術を上手に活用してきたのが私たち人間であり、イノベーションが生まれる事で、様々な事業を劇的に拡大させてきた歴史を持っています。
つまり、この「ロボット」という新しい技術・デバイスで自身の事業で新たなイノベーションを起こし、拡大させていく物理的、社会的な状況が揃っているという事になります。
ロボットを扱う私たちにとっても、事業者にとってもチャンスである
締めくくるとすれば、千載一遇のチャンスなのだ。と。
私たち人間は何か必要に迫られた時、とてつもなく強い発明や発見をするはずです。
山積する課題があればあるほどに、その本領を発揮する事でしょう。
と。信じています。
私たち、キングソフト株式会社のAI事業Div.はそのお手伝いがきっと出来る。と自分に言い聞かせながら、改めてお給料が上がったら何をしようかな。と、くだらない皮算用を私は今日もしています。
ロボットのこと。なんでも相談ください!
私たちキングソフト株式会社AI・ロボット推進チームでは、ロボット側の観点からだけでなく、各事業者様のオペレーションや店舗設計を把握した上で、最適な運用を実現するための総合的なご提案をさせて頂いております。
「配膳ロボットって興味があるけれど、ちゃんと使えるか不安」、「他社のロボットでいまいち効果が出なかった」などと考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください!ご連絡お待ちしております!
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