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映画館が恐くなった話〜好きなもんの話しようぜ〜

「好きとはどの程度から好きなのか」

そんな感じで言われる、「映画好き」。
自分はというと、「気になる作品は劇場で観たい」ってところ。
でかいスクリーンででっかい良い音で、
この条件で見れるなら家ではDVDでとりあえず見れれば良い。
そんなわけで、色々見てはいる。
「マッドマックスとやらが凄いらしい」
「アフリカン…カンフー…????」
「ガルパンはいいぞ…って何?」
「ほう、劇中劇のワンカット撮影からの…?」
「ゴーストバスターズが新作!?リメイクでなく!?」
「凄いゴジラが作られたらしいな?」

そんな感じで、気が向いたら行くし、
何も無ければ行くことはない。

で、4月に公開済みから初日まで、
3週連続レイトショーをキメた。
その時の経験でとても酷いものがあったので、
観たい映画を観れなかった、という話…。
これは好きだからこそ書いておきたいので、
炎上しようが何しようが書いて公開する。


・何をしに映画館に行くのか

まず、何で時間取られたかは覚えてないけど、
ゴジラxコングを観に行ってなかったので見た。
いつも「人に囲まれない席」を取っていて、
その日もほぼ定位置、右後方を取った。
なんせ基礎疾患持ちでまだコロナ気にしないとでね。

で、事件が。

恐らくはリピーターの、特定の俳優が好きなのか、モンスターユニバース好きか、
ともかく映画好きっぽい女性2人が更に後方に。
そして大泉"御存知"洋さんのアレを見て、
予告編タイムに入ったが…まだ聞こえる。
後ろでひそひそ話…のつもりのお喋りしてやがる。

性別もセクシャリティも関係あるか!!
予告編が始まったらそこからはマナーと非現実の時間だろ!!

てなわけで後ろを何度か睨むものの、
2人の内1人は隣見ててコチラに気付かない。
隣の方もまだツレに注意はしない。
その次に声が聞こえた時、手を伸ばして床をノックした。
これなら足音かなんかにも聞こえるだろうからね、
周りに配慮するなら声を出すのはちょっと…。
そこでやっと2人とも静かになった。
が、時すでに遅し。
映画はそれなりに楽しめたものの、
その日の思い出の半分は、
「後ろの映画オタク邪魔だったなぁ」
で、終わってしまった。

似た経験があり、
アレは選挙期間だったか、選挙が近かったのか。
CMタイムに突然某政党のCMが流れ始めた。
支持政党かそうでないかに関係なく、
「非現実の世界を描く創作物を楽しみに来たのに、
なんで現実のどうでもいい物を見せられるのか」
企業の広告ならともかく政党の広告となると段違いに反吐が出る。

与野党関係無い、なんでこんなものを…。
そういうわけで、ブチギレながら何かしら見て、
家に着いてから映画館に抗議のメールをしたのをよく覚えている。

映画を観に行くなら観る作品のことだけ考えたい…
世の中はそうでもないらしいけど。

・曲解するなら作品の解釈にしとけ

そしてその翌週、今度は初日のレイトショー。
ウマ娘の劇場版を観に行った。
制作はRTTTと同じ、そしてジャングルポケットがメイン。
アグネスタキオンのあの世代で一本やる、
勿論観たいと思った。
で、実際行ったらやはりそれなりに入ってる。
囲まれない様にと取った席でも隣にひとり居る。
まぁなんとかなる、そう思って予告編タイムに…

だが、
隣がスマホを仕舞おうとしない。
ひたすらアプリの育成をしている。


キタサンブラックが見えたのを覚えている。
中が暗くなってもまだ続けて、
いよいよ映画泥棒のターン。

まだやってる。

結局隣の兄ちゃんはスキル選択までやって、
リザルト画面を見て、ホーム画面に戻って、
本当に上映が始まるまでスマホを使っていた。
上映が始まる数秒前にはスマホを仕舞ったので、
落ち着いて見れる…そう思っていた。
まだ終わらなかった。

いざ上映が始まると、どんな作品もだけど、静と動がある。
音がある程度収まるシーンと、それなりの音量が出てるシーン。
つまり、誰かが音を立てたりすれば聞こえるくらいの音量、
だけど十分に大きい音量、
そんな環境で…カリカリと音がした。
隣をチラ見してみた。
隣の兄ちゃんが、親指を咥えていた。
歯クソをほじっているのか、
爪を齧っているのか、
小さく唇が動くのも見えた。

なんで自分の子供部屋と映画館の区別が出来ないガキが居る!?

無視したかったけど変な臭いまでしてきたので、
隣のシートのドリンクホルダーをノックした。
少し止めてもまた指が口元に行く。
ハッキリ覚えている、右手親指だ。
ノックを繰り返す内に向こうもコチラを認識する。
しかし、親指を咥えてカリカリ音を立てる。
我慢できなくなり、諦めてキレて、無になった。

「ウマ娘のオタクは自室で不潔な何かしらをしていて、
自室で動画サイトを観る感覚で映画館に来るらしい」

そんな感想が映画の感想になった。
何が「楽しかった運動会」だ、Cパート待ち辛かったんだぞ。

そんなわけで映画館を出て、
まっすぐコンビニに向かい、缶ビールを買って、
コンビニを出た瞬間開けて流し込んだ。
震える手でビールを飲みながら喫煙所を目指して、
味もよくわからない黒ラベルを流し込みながらたばこを吸い、
地下鉄だと何かあったら手が出そうだったから歩いて帰った。
カップ焼きそばと冷凍されてた白飯でドカ食いして、
落ち着くまで待ってから寝た。

確かに映画館でスマホを使うのが不味いのは上映中だろうが、
だからと言ってあんなギリギリまでスマホの画面見てて良い訳ないし、
人がパンパンで両隣に人が居るのに自宅みたいに振る舞う、
あんなのが映画館に居て良いとしたら、
上映終了ギリギリの閑散とした劇場だけだ。

更に翌週、マッドマックス怒りのデス・ロードが大好きなので、
その前日譚であるフュリオサを観に行った。
あまりにもエグいウェイストランドの日常、
そこでひとりの少女が戦士になっていく過程、
狂いに狂ったとんでもない映画でとても素晴らしかった。
ただ、ウマ娘と同日公開だったあぶない刑事、
金曜ロードショーで何度も観たタカとユージ、
これを観ることは無かった。

映画館に行く気が失せてしまったから。

2週連続でゴミに楽しい時間を邪魔されて、
ただ睡眠に影響を出して終わったから、
「じゃあ映画館に行かなければ良い」
そうなってしまった。

・一度生まれた物はそう簡単には死なない

未プレイで推しの配信を観てただけだけど、
シメにはAC6のこの言葉がふさわしいかな、と。

もうダメなんすよ、おれは。
映画館で変なのと一緒に映画観るかもしれないのが。
作品じゃなくて同じ空間に居る他人に対して、
ガチャが発生するってしっかり経験してしまったから、
もうそれが嫌なんすよ。
ツイスターズ観たかったな…
ダイアン津田が嫌いなのにすげぇしっかり宣伝に絡むから萎えたのもあるけど、
もうおれは他人の善性に賭けるのが恐いんですわ。

助けてくれ…誰か、映画館の楽しさを教えてくれ…。

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