「利他」と「偽善」について考える
「利他」という言葉をそこかしこで聞くようになってきた。SHOWROOMの前田さんは、利他的な、誰かのための行動によって得られる効用が大きくなる時代であると語り、早稲田大学の総長、田中さんが引用した大隈重信の建学の理念では、「模範国民の造就」として、世のため人のためになる人材を輩出することを謳う。けれど、私が「利他」と聞いて思い出すのは、世界中にファンも多い経営者、稲盛和夫さんだ。稲盛さんについては、紹介するまでもないが、京セラやKDDIの創業者であり、経営破綻したJALの再建