続・3分間コーチ

・変化への対応はコーチングの一番のテーマ
・変化の種類は二つ、自分から起こす変化(要望)、外側からの変化(要望)
・自分からの変化については、責任感や自律性をもたらす機会になる
・外側からの変化には受け身になりがち、その姿勢を修正することになる

・目標設定のタイミングはコーチが求められるとき
・会社の目標と部下個人の目標や仕事の目的との一致点を見出すことが重要
・ふだんから、部下個人の目標や人生の目的について頻繁に話すことが必要

・異動や昇進は大きな変化なので、大きなストレスが生じる
・マネジャー新しい役割に適応し、軌道に乗るまで、15~18か月かかる
・いち早く軌道に乗せるためのコーチングは以下の三つを明らかにすること
・異動先で求められる能力・業績について明確にする
・源氏の自分の能力の棚卸し(総点検)をする
・異動先で起こりうることについて想定する
・そのも定期的にコーチし、想定とのギャップ、対応可能性の有無、人間関係を、本来のパフォーマンスが発揮されるまで行う。

・異動が決まった時、異動先の所長さんがはがきを出して、「今の職場を離れるに当たって、残念な気持ちはあると思うけれど、どうか真っ白な気持ちで来てください。こちらの様子は聞いていると思いますが、何も心配いりませんので、安心してきてください。」という内容であった。実際に異動してからも、折あるごとに声をかけ、人に紹介するときもどうしてそこまで知っているんだろうと思うほど、的確に売り込んでくれた。
・優れた上司は、その人が来る前からその人の「居場所」を作る

・不測の事態(人間関係のトラブル、顧客対応の課題、業務量の増加・困難か、リーダーシップの不足、過度なストレスなど)は、「受け身」になるため、パフォーマンスが低下する
・不測の事態では、「時間をおかずにすぐ!」がコーチングのタイミング
・速やかに部下に声をかける
・会話の目標は、問題の解決をサポートすることと、そこから学ぶ習慣を身に着けさせること。
・部下の問題解決を手伝うのではなく、部下の一人ひとりに「不足事態対応能力」を備え察せることを目的とした会話をする

・具体的には、今目の前で起こっている問題や課題をテーマとして扱いながらも、問題そのものには言及しないこと
・どんな問題であっても、上司はアドバイスをしたり、代わりに問題解決したりしないほうが良い

・その問題に対して、正面から向き合っているか、それとも後ろ向きか
・起こっている事態をどのように解釈しているか、どの角度から見ているか
・そして、課題や問題を解決するために必要な知識やスキル、リソースをすべてあげてみて、その部下に必要なものを備えさせる

・たいていの問題は、アウトプットするだけで解決する

・仕事の終了時には、必ずエヴァリュエーション(評価・算定)をして、「未完了感」を野こそないようにする
・できたこと、できなかったこと、うまくいったこと、いかなかったこと、事実を事実として認める
・そして、次の仕事に生かせるものはなんであるかを整理する
・ToDoリストといっしょに、NotToDoリストも作る

・コーチングを使って、意識的に完了させ、次に向けてビジョンメイキングする
・ここでのコーチングのテーマは二つ
・エヴァリュエーション
・新しい目標の設定(次の仕事のイメージ、次の仕事のポイント、何から手を付けるか)

・完了とビジョンメイキングをセットで行うことで、コーチングの効果が上がる

・頭の整理が必要な時は、上司はブレインストーミング相手となる
・企画書を書く前
・プレゼンテーションの前
・ビジネスプランを練る時
・新規の営業活動を始めるとき

・部下がそんな状態にあるときに声をかけ、話す機会を与える
・ときどき質問をしたり、部下の発言をリフレイン(繰り返す)すると話しやすくなる、そうやって聞くことに徹する

・アイディアと同時に行動に移すアイディアが必要
・行動に移すためにはたくさんの情報が必要
・一人でやるのか、それとも協力が必要か
・どのぐらいの時間がかかるのか、どんなツールが必要か
・やり遂げるための能力を自分は持っているのか
・予測される未来はどんなものか
・リスクは何か
・なぜ自分はこれをやるのか、自分にとってのメリットは何なのか

・特にコーチを必要としない人も自分のキャリアや成長に関してはコーチしてもらいと考えている
・この場合には、アセスメントなどを用い、その結果に基づいてコーチする
・一般に、部下は、自分の評価、昇進、昇級、異動を用心するため注意が必要
・上司である自分の結果も開示して、それについて自分はどう思っているかについて話をするのも一つの緩和策

・「ときどき仕事の進捗やビジョン、その他の情報を共有するために、三分程度話し合いたいと思う、こちらから声をかけることもあるし、きみのほうから声をかけてくれてもいい、特別な問題解決のときだけでなく、ふだんからコミュニケーションを交わそう」と伝えるのもあり

・上司が思っている以上に、部下は上司が考えていることを直接聞いてみたいと思っている
・上司が思っている以上に、部下は上司からの提案や要望、ビジョンの明確化を求めている

・「判断に迷ったときや優先順位に迷いがあるとき、予想外のことが起こった時には、遠慮なく声をかけてくれ」と伝えておく
・「何かあったらいってくれ」はあまりに漠然としすぎている

・部下との打ち合わせや会議の時間は必ず守る
・「君を大切にしている」というメッセージになる。遅刻はその逆
・部下の態度は、上司の態度の反映である

ある販社の営業課長
・いつも話しやすい環境を作る
・夕方はパソコンを閉じる
・どんなに忙しい時でも部下から話しかけられたら、聞くのを最優先にする
・期限が良い時も悪い時も対応を変えない
・みんなが困っていることに関しては、部長に掛け合うなどすぐ解決する方向に動く
・話をするときは腕を組んだりふんぞり返ったりしない
・話の腰を折らないで、徹底的に聞く
・怒らない。しかし、注意はする
・相談がなかった案件には厳しく対処する
・「相談した時点で責任は上司である自分に移る!」という
・指示は的確に、そしてあまり多くは求めない
・絶対にやること、やらなくていいことを明確にする
・資料やデータの期限は「いつまでだったらできる?」と確認し決めさせる
・人によって受け取り方が違う、重要なことは一人ひとり伝え方を変える
・すべてに、なぜやるのか、どうしてやらなければならないのかを説明する
・「全部やれ!」といってもできないので、指示にメリハリをつける

・三分間コーチの終わりは「続きはまた明日」「今日は話せてよかった」

・部下が営業に行く際に、「どこにいくの?」「今日はどんな感じで売っていくの?」と具体的に尋ねる
・帰ってきたとき、「さっきのお客さんはどんな感じだった?」と聞ける

・「元気か?」「順調か?」「今日の私のプレゼンはどうだった?」などは、部下からの答えが決まっている。
・「僕はこう思うんだよ。ぺらぺらぺらぺら」
・これらを通じて、部下は「適当に答えておこう」「当たり障りのないことを答えておこう」と思う

・部下に「イエス」を要求しないこと

・部下は「エモーショナルワーク」に疲れている

・正しい答えや「イエス」を要求し続けると、創造性は委縮する
・創造性を引き出すには、使えそうもないアイディアを1000は聞く覚悟が必要

・That's it! それだよ!、は最も効果的な声のかけ方
・アクノレッジメント(承認)、部下の肯定的な態度や行動を明言する

・会議の時間に全員がそろったら「時間通りだね」
・クレームの電話を自分からとったら「自分から電話をとったんだね」
・朝早めに出社して仕事の準備をしてたら「毎朝早く来てるね」
・失敗の報告に来たら「自分から言いに来たんだね」
・メールの返事があったら「返事受け取りました」
・約束が守られているときは「約束が守られているね」
・企画書が良かったときは「~さんの企画書はそのまま客先に出したよ」

・そのほか、ルーティンの仕事に変化をもたらしたとき
・小さな創意工夫があったとき
・他人に対する思いやりを示したとき
・気の利いた行動があった時

・肯定的な、アクノレッジメントをすることで、方向付けをする
・「相手に表れている違いや変化、成長や成果にいち早く気づき、それを言語化して、相手にはっきり伝えること」
・「自己成長感」がやる気や自発性を強く促すエネルギー源となる

・部下が話す機会をつくる
・話すことを通じて、理解が深まる
・部下に仕事の進捗を話す機会を与え、そして、提案・要望を伝えることは部下のモチベーションを上げるのにもっとも有効

・部下が黙っているときには理由がある
・「自分の意見に自信がない」
・「普段あまり業績が良くないのに意見だけ言うのはまずいと思う」
・「思っていることをうまくことばにできない。まとめている間に話がうつってしまう」
・「変なことを言って浮いてしまいたくない」
・「意見を言える立場ではない」
・「あまり役に立ちそうな考えがない」
・「いいたいこ尾を他の人が先に言ってしまったから」
・「何を言っても、結局上司の意図したところに誘導されるから」
・「最初から求められている答えが決まっているから」
・「上司の意に沿わないことを言ったら責められるから」
・「自分には重要なことでも上司は軽視している、そこでは話せない」
・「自分の話以前に、上司は自分に興味を持っていない」
・「自分がしゃべることを期待されているとは思えないから」
・「どうせ言っても無駄だから」
・「上司が明らかに自分の話を聞いていないのが態度でわかるとき」

・どんな条件が揃ったら話し始めるのか
・「頼られている、任されている、認められていると感じるとき」
・「話してもいいという安心感があるとき」
・「答えやすい質問を受けたとき」
・「受け入れられていると感じるとき」
・「具体的な質問を受けたとき」
・「自分の意見を尊重してくれていると感じるとき」
・「自分へのリクエストがはっきりしているとき」
・「それは何?どんんあこと?と、興味・関心を持ってくれているとき」
・「自分と話すために時間をとってくれている」
・「結論だけではなく、プロセスにも興味を持ってくれている」
・「押し付けてこない」
・「ブレストなのか、何かを決める会議なのか事前にわかっているとき」
・「身を乗り出して聞いてくれているとき」

~P1004



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