サイバーパンクのエモさ

 サイバーパンクが好きだ!!!!!!

 より正確には「サイバーパンクな世界観」が好きだ。近未来的な都市が広がり、市民は新たな技術を駆使して豊かに暮らしている…ように見えて、実は思考を政府が支配していたり、反抗的な人々を強制労働させていたり、シンプルに貧富の差が大きく広がっていたり。実際にあったら少しいやかもしれないが、物語として、妄想の中で楽しむ分にはサイバーパンクな世界というのは非常にロマンがあり、エモいのである。

 そもそも私がサイバーパンクな世界(以降、サイパン界と略す(なんか南の島みたい))を好きになったのは中学生の時に金曜ロードショーで見たある映画が原因だ。その名は『トータル・リコール』…といっても1990年制作のシュワちゃんが火星でドンパチする方ではなく、2012年制作のちょっとスタイリッシュな方だ。初めてこの映画を観た夜は興奮でなかなか寝付けなかった記憶がある。アクションシーンはもちろん、相手の裏をかく心理戦に裏切りといったスリリングな要素、そして派手なCG。私が好きな要素がこの映画にはたくさん詰まっていたのである。

 このほかにも(正確にサイパン界が舞台かはわからんが)、『ゴーストインザシェル』とか『オブリビオン』とか、小説なら『ヴァーチャル・ライト』も読んだ。どれも自分に刺さる内容だった。

 サイパン界が良いのは、そんな世界が絶対に存在しないとは言い切れない部分にある。『バックトゥザフューチャー』で登場した道具を実際に制作している企業があるように、サイパン界の「あるある」はこの先の未来で実現しうるものが多いのである。空飛ぶ車も超高層ビルも人間と区別のつかないアンドロイドも。そういった点から湧きだすスリルが私を惹きつけるのだ。


 ちなみに私がサイパン界を妄想するときは、貧富の差が大きく、住んでいる階層がそのまま身分階級になっていて、主人公は中流階級の配達員、バイク(スリムでかっこいい、謎エネルギーで動く)の腕は一級品だけど荒っぽいので配達物は雑に扱いがち…みたいな設定を展開させている。小説書けたらいいね。


 似たようなジャンルとして、『スチームパンク』というのもあるが、私はこれも大好きだ。まあ、この話はまた今度。

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