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モンブランと過ごす 大切なひととき

今日も朝から青空で、お花見日和、
四月最初の日曜日です。

りこちゃんと こざる達は、
いつも通り 皆で一緒に朝ごはんを食べて、
録画した『グレーテルのかまど』を見ながら、
食後のお茶を飲んでいるところです。

食いしん坊の りこちゃんと こざる達は、この番組が大好きです。
録画した回は「ココ・シャネルのモンブラン」です。

シャネルは、30代の頃から、
モンブランが名物の サロン・ド・テをたびたび訪れて、
一人静かに時を過ごしていたそうです。

とても美味しそうなモンブランが画面に登場すると、
「わぁー」
「美味しそう!!」
皆、わいわい言いながら、身を乗り出します。
りこちゃんも、じーっと見ています。

シャネルは、栗のクリームに とてもこだわりがあったそうです。
栗を変えると、すぐわかって、店員さんに質問したとか。

「すごいねー。ずっと食べているから、
違う栗だと すぐに わかっちゃうんだね。」
「本当に大好きだったんだね。」

シャネルは、愛するモンブランと過ごすひとときを求めて、
時間を見つけては、このお店に通い続けたそうです。

番組には、シャネルの親友のドレさんが登場します。
そして シャネルが 栗が大好物だったこと、
彼女の故郷では、野山で豊富に採れる栗が
貧しい家では、パンの代わりだったことを話します。

「栗は家族で囲んだ、子供の頃の楽しい思い出の味なんだね。」

シャネルが12歳の時に、母親が病気で亡くなり、
父親は子供たちを修道院に預けて、いなくなってしまうのです。

「そうだったんだー。」
「苦労して、成功して、そしてモンブランに出会ったんだね。」

ドレさんは言います。
「このお菓子が、彼女の救いだった。生涯を通して求めていた。」

「モンブランが、シャネルに ささやかな救いの時間をくれたんだ。」
みんな、しみじみとします。

番組では、ドレさんがサロンを訪れて、
そしてシャネルの大好きなモンブランを食べ、
最高に 美味しいと絶賛します。
「シャネルは、まさにデートしてたの。
人とデートするように、このお菓子とね。」

子供の頃の思い出の味は、後々、ずっと心の支えとなってくれます。
辛い過去を背負いながら、
自分で 人生を切り拓いていったシャネルにとって、
愛するモンブランと過ごす時間は、とても大切なものだったのでしょう。

番組が終わりました。
「シャネルとモンブランの物語、知らなかったなぁ。」
「でも、あんなにモンブランが大好きで、
食べると元気が出たり、懐かしくなったり、
癒されたり、そういうものがあるといいよね。」
「お守りみたいな食べ物だよね。」

皆、自分は何だろう?と考えます。

「とても一つに決められないよー。」
こざるちゃんが言うと、皆、大笑いします。

「じゃあ、モンブランが少しだけど あるから、
皆で ちょっとずつ食べる?。」
こざるちゃんが言います。

「わーい!!」
「ちょうど食べたかったんだ。」

こざる達は二人、台所に行って、モンブランを少しずつ小皿に分けてコーヒーを淹れます。

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
モンブランの上の細いマロンクリームは、
ショートヘアを模したものだそうです。

よい毎日でありますように (^_^)

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