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結婚の自由をすべての人に訴訟 東京判決を受けて

『結婚の自由をすべての人に訴訟』

この訴訟(裁判)は、僕が東京 → 京都に引越しを決めた年、2019年2月14日に札幌・東京・名古屋・大阪で一斉提訴をした、いわゆる同性婚訴訟と裁判だ。

これまでに、

  • 2021年3月17日 札幌で判決が出る

  • 2022年6月20日 大阪で判決が出る

そして、今回、2022年11月30日に東京での判決が出ることとなった。

札幌では、国が同性間の婚姻を認めないことは憲法14条1項で定められた平等原則に違反して違憲であるとする歴史的な判決が言い渡された。

そして大阪では、法律上同性同士の婚姻を認めていない現在の法律は憲法に違反しないと判断し、原告らの請求を棄却する判決が下された。

それを受けて今回の東京では、現行法上、同性愛者についてパートナーと家族となるための法制度が存在しないことは、同性カップルの人格的生存に対する重大な脅威・障害であり、個人の尊厳に照らして合理的な理由があるとはいえないとして、憲法24条2項に違反する状態にあると判決が出た。

札幌、大阪、東京と判決が異なっているのは、地域特性というものもそれなりに加味されているのではないかと思っている。どう判決に地域特性が加味されたかは不明だが・・・。

判決だけを見ると、『札幌と東京は違憲』『大阪は合憲』となっているが、そのどれもが異性愛者を前提とした考えに基づく判決になっているので100%違憲、合憲かと言われると微妙かもしれない。

水前寺清子さんが『三百六十五歩のマーチ』でも歌っていたように、『三歩進んで 二歩さがる』なのではないかなって思っている。

札幌で三歩進んで大阪で二歩さがって、東京でさらに三歩進んだのではないだろうか。

合憲だという人がいて、違憲だという人がいるということの表れた3ヶ所の判決の違いだったと言っても良いとは思う。冷静になって考えてみると、法律や憲法の解釈って、裁判官、裁判長によって解釈が違っていたらおかしいのではないだろうか。

10人の裁判長がいたら、10通りの解釈があったとしたら、白と黒が付かず、白 → 黒、いわゆる合憲 → 違憲までの10通りの判決があることになる。なので、『合憲』『違憲に1歩前進した合憲』『合憲とも違憲とも言えない』『違憲』などの判断が出てしまう。でも、裁判は白黒はっきりさせることが前提になるので、『合憲とも違憲とも言えない』なんて地裁レベルで言えることではない。合憲か違憲かによせて判決文を作ってるんじゃないかなとも思わないではない。

そこから考えると東京判決は、同性カップルがパートナーと家族になる法制度が存在しないことは、人格的生存に対する重大な脅威、障害であり、憲法24条2項に違反する状態にあるという判決になったのは大きな前進だったと当事者として感じた。

そして、司法側(裁判所) → 立法側(国会)に対して、立法側でも話し合いをするように促してくれたのは、当事者としてはありがたい限りである。

東京判決以降の日程は以下の通りとなっている。

  • 2022/12/2   名古屋地裁 第14回弁論

  • 2022/12/8   福岡地裁 第11回弁論

  • 2022/12/13 札幌高裁 第3回控訴審弁論

  • 2022/12/23 大阪高裁 第1回控訴審弁論

  • 20232/1/26 東京第2原告 第7回弁論

と、なっている。

詳細などについては、『MARRIAGE FOR ALL JAPAN』のHPをご覧ください。

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