カメラメーカーとユーザーとの新しい接点
CP+に続いて、ドイツで開催予定だったPhotokinaの中止が決定しました。今年だけでなく来年の中止も決定の様です。
これはカメラユーザーにとって大きな展示会で各社のブースを見て回ることや、各メーカーはイベントに合わせて新製品を発表するという流れが大きく変わるきっかけになるかもしれません。
現実的にはその2年間をただ過ごす訳にはいきませんので、メーカーはユーザーとの新しい接点を作り上げていくことになります。これが新しい関係の始まりになるのではないでしょうか。
メーカーは比較する時代から惚れ込む時代に
今回はたまたま新型コロナウィルスの影響で変化が起こりましたが、デジカメの登場によってユーザーとメーカーとの関係には既に内部的な変化は起きています。
フィルム時代では同じフィルムを使うため基本的にはどのカメラを選んでも大きな違いが無かったため比較してフィーリングの合うものを選べばよかったのですが、デジタル時代には様々なフォーマットが乱立し、機能も個性的になり、ユーザーが撮りたい被写体やシーン、何よりも自分の表現ができるカメラを選ぶ(探す)意識に変わってきています。
つまりカメラの中にフィルムやフィルター、様々な加工機能を内蔵することによって、カメラが表現という個性を持つようになり、ユーザーのイメージと組み合わされることで写真を作り上げるパートナーのような存在になっています。
レンズが一体になったコンパクトカメラであれば買い替える度にメーカーを変えることができますが、レンズシステムを充実させていきボディーを買い替えていくシステムカメラ(一眼カメラ)では、どのメーカーを選択するかはより重要な決定になります。
カメラごとに個性を持つこともできますが、継続したシステムを維持するためには各メーカーは多くても2,3種類の個性でラインナップを組み、それがメーカーの個性となります。
ユーザーはその個性に惚れ込んでメーカーを選ぶことができれば幸せになれます。
カメラショーからショールームへ
メーカーの個性を感じるために以前はカメラショーにいくのが手っ取り早かったのですが、今は各社が製品ホームページやスペシャルサイト、Youtubeチャンネルを持って個性を表しているのでそれを見たり比較することがいつでもできます。
どのようなフォトライフを送れそうか、どんな表現ができるのか、世界観を知ったらショールームに行ってカメラを触って体感し、納得したら購入することになります。
この流れはAppleがアップルストアの展開でおこなってきた方法です。展示会などには出展せず年間を通してユーザーとの上質な接点をもつことができるようになりました。
カメラメーカーでは多くのカメラを売っているカメラ店に遠慮してショールームをストアーにすることは考えにくいですが、今はオンラインショップとの組み合わせで全面的なサービスの提供が可能になっています。
イベントに出張ショールーム
野鳥観察やコスプレイベントにメーカーがブースを出展して、その対象に合った機材を紹介したりレンタルサービスをしたりすることが増えているようです。
このような展開はカメラの個性を明確に表現できますし、それぞれの趣味を持つユーザーにとってもカメラとの接点が持てて良いことだと思います。
コロナ明けを楽しみに
各社の代表的なショールームページのリンクを貼っておきます。コロナの影響でほとんどのショールームが現在は閉っていますがいづれオープンして魅力的な個性を見せてくれるはずです。
各ショールームは年間を通してさまざまなイベントやフォトスクール、写真展などを開催しているのでしっかり調べてタイミングよく行ってみるのをお勧めします。
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