ダラダラYouTubeが面白い
「最近YouTubeにハマっている」という話をすると、「いまさら?」という反応をもらうことが多いのですが、デジカメでもLumixを使っているのに静止画中心の私としては、ようやく動画コンテンツの面白さが分かってきたところです。
イベントの想い出共有のための動画
気軽にイベントの想い出を撮影するスナップ写真も、留守番をしていた家族や近しい友人にポケットアルバムで見せていただけのフィルム時代から、SNSの登場によって作品と同じように構図などにこだわって撮影されるようになり、SNSでの反応も含めたものがイベントの範囲になってきた感じがします。
「帰るまでが遠足です」ではなくなり、「いいねをもらうまでが遠足です」になりつつある訳です。
相変わらずInstagramは人気のメディアで、映えるハプニングやアイテムが少しでもあればその前後や周辺はフレーミングによって排除して一点豪華主義、瞬間芸術として活用されています。
同じくTikTokも「一瞬だけならプロになれる」ということで、ダンスなどを瞬間芸として扱うことで人気になりました。(今は実力のある人が長いコンテンツを上げているようですが・・)
ここまでは、私も静止画の延長文化としてこれまで意識をむけていたのですが、このフレーミングや瞬間とは真逆の共有ワールドがいつの間にか(私が意識できていなかっただけですが・・・)誕生していたのです。
ノウハウ動画からダラダラ動画へ
InstagramもTikTokもメディアとして面白いのですが「作られた感じ」が馴染めずハマるまでには至りませんでした。(個人の感想です(笑))
ところがいくつかの生活の変化からYouTubeを見るようになり、ドはまりしてしまった次第です。
春ごろに軽バンが欲しくなり、色々と情報を集めるようになりました。メーカーのカタログに載っているスペックではなく、様々なイベントシーンでの使い勝手やそのためのカスタマイズの情報を探していた時にYouTubeがぴったしでした。
静止画が「結果」だとすれば、動画は「過程」のメディアだと改めて意識することができました。
起承転結というようなドラマチックなものではなく、ただただ計画・準備・実行・片付けの過程を見せてくれることで、受け手側として情報のリアリティー(客観性・無編集性)、ボリューム(網羅性・情報量)、フレンドリー(親近感・等身大)が魅力的に感じました。
ダラダラ動画をいつまでも見ていられる
ルーティーン動画と言う表現もありますが、タレントが日常感をさらけ出すコンテンツを想像してしまうので、ここでは何かの活動をダラダラと実況するものについて考えてみたいと思います。
ダラダラ系の映像としての特徴はイベント時間に対して動画が1:1に近いということです。
ゲームを始めキャンプやツーリングなど長時間に渡るイベントをまるごとライブ配信したり、何も起きていない時間をそのまま残した編集をすることで「ダラダラ」した表現が生まれます。
良い部分だけを見せられるのでは無く「素(スッピン)」であることで、身近に感じ共感に繋がっているのかもしれません。
また見る方のスタンスも、観る(観賞する)や視る(じっくり視る)のではなく単なる「見る」ということも重要です。第三者として対峙するのではなく側にいて一緒に参加するゆるい眼差しです。
自分でも「ダラダラ」動画を撮ってみた
他人の作品を見ていたら当然つぎは自分でも撮ってみたくなります。現在の多くのカメラには動画撮影機能が付いていますので、すぐに始められそうですが、静止画作品を動画作品に置き換えるほど簡単ではありませんでした。
ダラダラ動画の視点は2つあります。一つは主観映像として胸元にGoProなどを付けて目の前の出来事や手元を撮るもので、ハプニングが起きたときにその体験を共有するのに使われたりします。
もう一つは、自分自身を撮る視点で、手持ちで自撮りしたり、三脚を使ったり、一緒にイベントにいく仲間が撮影したりします。最近ではドローンを使った映像が目を引くようになっているので、近い将来は電力の無線転送や複数台で自動スイッチングしながらイベントをまるごと撮影してくれるようになるはずです。
今回はサイクリングやフィッシングの時に少し撮影実験をしてみましたが、荷物が多くなることと、撮影をある程度意識しておかないとほとんど使える映像とれないことなどが分かってきました。またそんな状況ではイベントから帰ってきても編集をする気力が持てずに、第一次チャレンジはあえなく失敗に終わってしまいました。
秋(冬?)には、機材をもう少し整えてチャレンジしてみようと思いますので、そのときは「高評価とチャンネル登録よろしくお願いします💛」
UXデザインとダラダラ動画
このnoteでは、カメラや映像に関してUXやUIの視点で色々な記事を書いていたり、それらをデザインする手法について書いたりしていますが、その視点からもダラダラ動画は興味深い手法だと思いました。(すみません。突然話が変わります(笑))
ダラダラ動画を見ること、撮ることは、UXデザインやデザイン思考の中で重要と考えられている「観察・共感」「プロトタイピング・体験評価」に活用できそうです。
デザインの現場にどのくらいGoProが使われているのか分かりませんが、主観的な体験(脳内発話も含め)を客観的に分析するプロトコル分析でも主観映像の価値は大きく、空間を動き回るような活動がユーザー視線で撮れることは大きな魅了です。
さらに最新のHoloLensなどのXRデバイスでも、体験者がどのような視覚体験をしているのかが重要になってきており、そのような映像を残す機能も実装されています。
・・・
これまでも個人的な趣味の世界を、会社業務に取り込んできましたので、今回もそうなるような予感がしています。まずはYouTuberデビューをしてノウハウをためてそれを仕事にしていきたいと思います!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?